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ドル売り基調継続、ユーロドル1.21台に

見通し 

ドル売り基調継続、ユーロドル1.21台に

一時調整も続かず、ドル円は104円70銭台まで上昇も、ドル売りに押される

ポンドは急落の場面、ハードブレグジット懸念広がる

【本日の見通し】ドル安基調継続へ

 ドル円は104円台前半推移が続くか。
リスク選好の動きが強まる中でドル安円安となっており、ドル円は動きが出にくい。

 ユーロは押し目があまりなく、堅調地合いが続いている。
ポンドが不安定な動きとなっており、対ポンドではともかく
対ドル、対円ではリスクがあるものの、目先下がると買いが出る流れに。

 ポンドはEUとの自由貿易協定の協議の動向が懸念されている。
早期合意が期待されていたが、結局対立点での歩み寄りがないことが
昨日のバルニエ主席交渉官発言で示されており、目先は頭の重い展開に。

【本日の戦略】レンジ意識

 ドル円はレンジ取引を意識
上下ともに一方的な動きにはなりにくいか。
ユーロドル、ユーロ円はまだ上を意識もポンドの不安定さがあり
無理をする展開ではないか。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

【東京市場】ドル円104円台前半もみ合い続く

 ドル円は104円台前半でのもみ合いが続いた。海外市場でドル全面安基調の中で104円50銭台から104円30銭台に値を落として迎えた東京市場。朝方はドル安の流れが継続する形で104円23銭を付ける場面が見られた。しかし、すぐに値を戻すと、その後はもみ合いに。

 昨日急騰を見せたユーロドルは高値圏もみ合いが続き、昨日NY市場の高値を超える場面も見られたが、さすがにこの水準からの買いには慎重姿勢が見られ、値幅自体は限定的なものにとどまっている。ユーロドル尾は昨日のNY市場で1.1960前後から1.2070台まで上値を伸ばした。1.2060台で東京朝を迎え、その後は高値圏もみ合いに。東京昼前に直近高値を超えて1.2080に迫ると、午後に入って1.2083まで上値を伸ばした。その後少し調整も1.2070台での推移と高値圏を維持。

【ロンドン市場】ドル安の調整、ポンドは急落の場面みられる

 ドル円が104円70銭台へ上昇、ユーロドルが1.2040台へ値を落とすなど、ドル高の動き。昨日進んだドル売りの動きに対する調整の流れが広がった。

 東京市場でドル円は比較的しっかり。朝方は前日のドル安の流れもあって頭の重い展開となり104円20銭台まで値を落としたが、その後は堅調な動きを見せた。ロンドン朝方もその流れの中で朝方104円台半ばを超える場面が見られたが、ロンドン勢が本格参加するにしたがっていったんドル売りの動きに。ユーロドルが前日の高値を超えて1.2088と2018年4月30日以来の高値圏を付ける場面が見られた。ドル円も104円40銭台に少し値を落とした。

 しかし、その後は一転してドル安の調整に。ユーロドルに高値警戒感が出たこと、欧州株がさえない動きとなりリスク選好のドル売りが一服したことなどが背景に。

 ユーロドルは1.2040台まで下落。ドル円は104円70銭台までドル買いが進む展開に。

 ポンドは上昇後に急落する場面が見られた。ユーロドルが高値を付けるなどドル安基調が継続したことや、英政府が新型コロナウイルス向けワクチンの使用を承認し、来週にも接種開始と報じられたことがポンドの買いを誘い、ポンドドルは1.3440台に。ポンド円は140円40銭前後まで上値を伸ばした。

 しかし、その後ポンドは急落を見せた。EUのバルニエ主席交渉官が英国との自由貿易協定をめぐる協議について、合意がない形で英国がEUを離脱するハードブレグジットの可能性に言及したとの報道がポンドの売りを誘った。ポンドドルは1.3340割れと100ポイント程度の急落を見せ、その後も売りが継続して1.3300台まで大きく値を落としている。ポンド円も139円50銭台まで急落し、安値圏でもみ合った後139円30銭台までさらに値を落としている。

【NY市場】ユーロドルが一転して1.21台に乗せるなどドル売りの動き

 ユーロドルが一転して1.21台に。
追加経済対策期待が広がる中で、リスク選好の動きが強まる格好となった。
超党派グループが9080億ドルの経済対策案を公表。
一方で上院共和党は5000億ドル規模の対策案を提示するなど、まだまとまっていないが
市場では期待感が広がっている模様。

 ポンドドルがロンドン市場の流れを継続し1.32台へ一時下落。
漁業権問題などが依然未解決とバルニエ主席交渉官がEU関係者に伝えたことが報じられ
警戒感が広がる格好となっている。

-+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《12/2 水曜日》
    ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  104.33  1.2071  125.92
高値  104.75  1.2119  126.55
安値  104.23  1.2040  125.78
終値  104.42  1.2115  126.50
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《12/2 水曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経  26800.98 +13.44
DOW   29883.79 +59.87
S&P    3669.01 +6.56
Nasdaq  12349.37 -5.74
FTSE   6463.39 +78.66
DAX   13313.24 -69.06
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《12/2 水曜日の商品市場》
NY原油先物1月限(WTI)(終値)
1バレル=45.28(+0.73 +1.64%)
NY金先物2月限(COMEX)(終値)
1オンス=1830.20(+11.30 +0.62%)
+—+—+—+—+—+—+—+—+-
《12/2 水曜日に発表された主な経済指標》

【韓国】
消費者物価指数(11月)08:00
結果 -0.1%
予想 -0.1% 前回 -0.6%(前月比)
結果 0.6%
予想 0.7% 前回 0.1%(前年比)

【豪州】
実質GDP(2020年第3四半期)09:30
結果 3.3%
予想 2.5% 前回 -7.0%(前期比)
結果 -3.8%
予想 -4.4% 前回 -6.3%(前年比)

【ユーロ圏】
ドイツ小売売上高(10月)16:00
結果 2.6%
予想 1.2% 前回 -1.9%(-2.2%から修正)(前月比)
結果 8.2%
予想 5.8% 前回 7.0%(6.5%から修正)(前年比)

ユーロ圏失業率(10月)19:00
結果 8.4%
予想 8.4% 前回 8.5%(8.3%から修正)

ユーロ圏生産者物価指数(10月)19:00
結果 0.4%
予想 0.2% 前回 0.4%(0.3%から修正)(前月比)
結果 -2.0%
予想 -2.3% 前回 -2.3%(-2.4%から修正)(前年比)

【スイス】
消費者物価指数(11月)16:30
結果 -0.2%
予想 -0.1% 前回 0.0%(前月比)
結果 -0.7%
予想 -0.5% 前回 -0.6%(前年比)

【米国】
MBA住宅ローン申請指数(27日までの週)21:00
結果 -0.6%
予想 N/A 前回 3.9%(前週比)

ADP雇用者数(11月)22:15
結果 30.7万人
予想 44.0万人 前回 40.4万人(36.5万人から修正)(前月比)

米週間石油在庫統計(バレル・前週比)0:30
原油 -67.9万(4億8804万)
ガソリン +349.1万(2億3364万)
留出油  +323.8万(1億4587万)
(クッシング地区)
原油 -31.7万(5958万)
*()は在庫総量

【ブラジル】
鉱工業生産(10月) 21:00
結果 0.3%
予想 1.0% 前回 3.4%(前年比)

+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《12/2 水曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》

【豪州】
*ロウ豪中銀総裁
豪経済は角を曲がり成長へ。
2020年第3四半期、第4四半期のGDPは着実にプラスになると見ている。
豪経済の回復は不均一、最も大きな経済安定に関するリスクは高い失業率が長引くこと。
過剰な借り入れ以上のリスクが失業率。
家計の借り入れに対する姿勢や資産価格を注視
マイナス金利を通常ではなく、ありえないものとみている。
必要に応じてさらに多くのことを行う準備ができている
インフレ目標である前年比2-3%のインフレ率に戻るまで利上げを行わない
量的緩和に関する必要性については柔軟にみている。

【米国】
*米地区連銀報告(ベージュブック)
大半の地区で緩慢ないし緩やかな成長。
4地区でほぼゼロ、あるいはゼロ成長。
一部地域は11月序盤に感染拡大で減速。
小売り、レジャーへの融資が特に脆弱。
企業は依然ポジティブではあるが、楽観視は後退。

*パウエルFRB議長
冬を通して短期的な見通しは厳しい。
トンネルの向こうに光が見えるのは2021年半ば頃。
州・自治体政府への援助も検討に値する。
気候変動問題に対し、FRBには銀行監督通じた役割がある。
FRBの融資プログラムはバックストップ機能を提供。
ワクチンの登場を期待するが、もう少し構築すべき橋がある。

*ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁
FRBのファシリティは2020年を過ぎても存続すべき。
パンデミックを通して米経済は支援が必要。
米経済には進展の兆候が見られない。
短期的な財政措置は経済的なマイナス面を緩和する可能性。

【ユーロ圏】
*レーンECB専務理事
ワクチンが厳しい経済のシナリオを後退させる可能性。
低金利水準の維持が復興を支援する。
ECBが好条件の資金調達を支援する必要があることは明白。

【英国】
*マーティン・アイルランド首相
英・EUの貿易交渉は最終段階にある。
双方の隔たりは依然として残っている。
EUは合意ない場合の計画を協議。
+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《本日予定されている主な経済指標》

【豪州】
貿易収支(10月)9:30
予想 58.00億豪ドル 前回 56.30億豪ドル

【トルコ】
消費者物価指数(11月)16:00
予想 1.05% 前回 2.13%(前月比)
予想 12.66% 前回 11.89%(前年比)

【ユーロ圏】
ドイツ非製造業PMI・確報値(11月)17:55
予想 46.2 前回 46.2

ユーロ圏非製造業PMI・確報値(11月)18:00
予想 41.3 前回 41.3

ユーロ圏小売売上高(10月)18:00
予想 0.7% 前回 -2.0%(前月比)
予想 2.6% 前回 2.2%(前年比)

【英国】
CIPS非製造業PMI・確報値(11月)18:30
予想 45.8 前回 45.8

【ブラジル】
GDP(第3四半期)21:00
予想 8.7% 前回 -9.7%(前期比)
予想 -3.6% 前回 -11.4%(前年比)

【米国】
新規失業保険申請件数(28日までの週)22:30
予想 77.5万件 前回 77.8万件(前週比)

ISM非製造業景気指数(11月)4日0:00
予想 55.8 前回 56.6

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執筆者 山岡和雅

執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長

1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員

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