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週明けはドル売りからNY市場でのドルの買い戻しに

見通し 

週明けはドル売りからNY市場でのドルの買い戻しに

中期的なドル売り基調は継続、ユーロドルが節目の1.20をいったん付けて上値一服感に

ポンドはワクチンの早期接種開始見込みでの買いも

【本日の見通し】ドル安基調継続もISMなどに警戒感

 昨日の海外市場でドル円は104円40銭前後まで買い戻しが入る展開となった。
先週末のドル安基調が週明けの市場で強まり、東京午前に一時103円80銭台まで値を落としたが、
ロンドン市場で104円台前半まで買い戻しが入る展開に。
その後の振幅を経て再び104円台を付け、上値を伸ばすなどドル安の流れが一服。
NY市場昼前に節目となる1.20超えを付けたものの、その後一気に利益確定売りが入り
1.19台前半までユーロ売りドル買いが進んだことで、ドル全般に買い戻しの動きが強まった面も。

 今日も基調としてはドル安傾向。
ドル円は戻り売りの意識もありそう。
ただ今晩0時のISM製造業景気指数及びその15分前のPMI製造業確報値が意識され突っ込んだ売りには警戒感。
11月23日に発表されたPMI製造業速報値の好結果がドルの買い戻しを誘ったことから
ISMも予想を超える好結果が出るようだとドル買いの動きも。
このところリスク選好の動きはドル売りにつながっているが、PMI後の動きが珍しくドル買いだっただけに
市場も慎重に結果を見極めたいところ。

 本日予定されている豪中銀金融政策理事会結果発表は
前回0.15%の利下げと5-10年物国債買い入れを発表したこともあり
今回は現状維持見込み。声明などで今後の姿勢を確認する程度か。

【本日の戦略】戻り売り

 中期的な流れとしてのドル売りは変わらずか。
ただ今晩のISMを控えた動きに加え、9月はじめと同様に1.20をいったん付けた後に調整が入ったことで
上値一服感が出ていることで、ある程度調整が続く可能性もありそう。
戻りをしっかりと見極めたうえでの売りに回りたい。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

【東京市場】ドル安基調継続、ポンドはワクチンの早期接種開始見込みなども支え

 先週末にドル円が103円台を付けるなど、ドル売りの動きが強まって迎えた週明けの東京市場。午前中にドル売りの動きが強まる展開となり、ドル円は先週末の安値を割り込み103円83銭前後を付ける動きとなった。先週末に1.1960台まで上昇し、ほぼ高値引けとなったユーロドル(ユーロ高ドル安も、先週末のユーロ高ドル安圏を超え1.1970台まで上値を伸ばす展開に。

 感謝祭で米CDC(米疾病対策センター)の自粛要請にもかかわらず、市民の大きな移動が見られたことから、米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のファウチ所長が、(潜伏期間を経て)今後2,3週間で感染者が増加することはほぼ確実。急増に次ぐ急増を目にするだろうとかなり厳しい状況を示したことを受けて、米株先物が下落し、午前中買いが優勢となっていた日経平均がマイナスに転じるなどの動きが見られたことで、午後はリスク選好でのドル売りに一服感も、戻りは鈍く基調は依然としてドル売りに。
 

【ロンドン市場】ドル円一時104円台前半へ上昇、ユーロドルは堅調地合い維持

 ドル円が一時104円30銭台まで上昇する動きが見られた。
103円台での売りに慎重姿勢がみられる中、いったん大きく買い戻しが入る格好に。
ユーロ円などでの円安の動きもドル円を支えた。

 一方ユーロドルは上昇基調が継続。東京市場で1.1970台までと先週末の高値を超えて上昇する流れとなっていたが
ロンドン市場に入ってもう一段の高値トライ。
ユーロドル、ポンドドルでのドル安基調もあって、ドル円も104円30銭台から104円割れへ値を戻す場面が見られるなど
この時間帯はドル安が堅調に。

【NY市場】ドルに買い戻し強まる

 ユーロドルは節目の1.20を超える動きを見せた。
月末のロンドンフィックスに絡んだ買いなどが大台超えにつながった。
しかし、節目をいったんこなしたことで上値一服感が広がり、
その後一気に調整が入って1.19台前半に。
ドル円が104円台に再び乗せ、ロンドンの高値を超えて104円40銭前後まで上値を伸ばすなど
ドル買いの動きが広がった。

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《11/30 月曜日》
    ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  104.07  1.1957  124.42
高値  104.41  1.2003  125.13
安値  103.83  1.1924  124.31
終値  104.31  1.1927  124.42
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《11/30 月曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経  26433.62 -211.09
DOW   29638.64 -271.73
S&P    3621.63 -16.72
Nasdaq  12198.74 -7.11
FTSE   6266.19 -101.39
DAX   13291.16 -44.52
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《11/30 月曜日の商品市場》
NY原油・金
NY原油先物1 21月限(WTI)(NY時間18:35)
1バレル=45.06(-0.47 -1.03%)
NY金先物FEB 21月限(COMEX)(NY時間18:25)
1オンス=1779.90(-8.20 -0.46%)
+—+—+—+—+—+—+—+—+-
《11/30 月曜日に発表された主な経済指標》

【韓国】
鉱工業生産指数(10月)08:00
結果 -1.2%
予想 -1.7% 前回 5.5%(5.4%から修正)(前月比)

【日本】
鉱工業生産(速報値)(10月)08:50
結果 3.8%
予想 2.3% 前回 3.9%(前月比)
結果 -3.2%
予想 -4.6% 前回 -9.0%(前年比)

【中国】
製造業PMI(購買担当者景気指数)(11月)10:00
結果 52.1
予想 51.5 前回 51.4(製造業PMI(購買担当者指数))

【トルコ】
GDP(第3四半期)16:00
結果 6.7%
予想 4.8% 前回 -9.9%(前年比)

【スイス】
小売売上高(10月)16:30
結果 3.1%
予想 N/A 前回 0.4%(0.3%から修正)(前年比)

KOF先行指数(11月)17:00
結果 103.5
予想 101.0 前回 106.3(106.6から修正)

【南アフリカ】
貿易収支(10月)21:00
結果 361.0億ランド
予想 263.0億ランド 前回 335.0億ランド(貿易収支)

【ユーロ圏】
消費者物価指数(速報)(11月)22:00
結果 -0.8%
予想 -0.7% 前回 0.1%(前月比)
結果 -0.3%
予想 -0.2% 前回 -0.2%(前年比)

調和消費者物価指数(速報)(11月)22:00
結果 -1.0%
予想 -0.8% 前回 0.0%(前月比)
結果 -0.7%
予想 -0.4% 前回 -0.5%(前年比)

【カナダ】
経常収支(2020年第3四半期)22:30
結果 -75.3億カナダドル
予想 -90.0億カナダドル 前回 -70.0億カナダドル(-86.3億カナダドルから修正)

住宅建設許可(10月)22:30
結果 -14.6%
予想 -3.9% 前回 18.6%(17.0%から修正)(前月比)

鉱工業製品価格(10月)22:30
結果 -0.4%
予想 0.0% 前回 0.6%(-0.1%から修正)(鉱工業製品価格・前月比)
結果 0.5%
予想 N/A 前回 -1.8%(-2.2%から修正)(原材料価格指数・前月比)

【米国】
シカゴ購買部協会景気指数(11月)23:45
予想 59.2 前回 61.1

中古住宅販売成約指数(10月)1日0:00
予想 1.0% 前回 -2.2%(前月比)

+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《11/30 月曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》
【ユーロ圏】
*アルトマイヤー独経済相
ウイルス感染者数の推移は望ましいものとなっていない。
ほとんどの地域で感染者数は依然として多すぎる。
市民は一層の自粛、接触の削減につとめるべき。
企業支援策は無期限に延長できるものではない。

*コベニー・アイルランド外相
今週にはブレグジット交渉で合意できるだろう。
漁業権で合意できなかった場合、すべてが後戻りすることに。
漁業権は公平な競争条件よりも困難な課題。
英国は漁業権問題をその他の課題から切り離そうとしている。
我々はそのような話には乗らない。

*ラガルドECB総裁
サービス業が打撃受けるとき、財政政策が極めて重要。
しばらくの間、金利は低水準にとどまるべき。
政府債務は安定化させるべきだが「今ではない」
物価安定には気候変動条項も含めるべき。
EU支援計画が遅滞なく実施されることが肝要。
ECBの担保としてグリーン債券のカテゴリー適用すること正当化される。

【英国】
*ユースティス英環境相
今週のブレグジット交渉で大いなる進展あれば、交渉を延長すること可能に。

+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《本日予定されている主な経済指標》

【韓国】
実質GDP・確報値(第3四半期)8:00
予想 1.9% 前回 1.9%(前期比)
予想 -1.3% 前回 -1.3%(前年比)

【日本】
失業率(10月)8:30
予想 3.1% 前回 3.0%

有効求人倍率(10月)8:30
予想 1.03 前回 1.03

【豪州】
経常収支(第3四半期)9:30
予想 71.0億豪ドル 前回 177.0億豪ドル

豪中銀政策金利 12:30
予想 0.10% 現行 0.10% 

【スイス】
GDP(第3四半期)15:45
予想 6.0% 前回 -7.3%(前期比)
予想 -3.4% 前回 -8.3%(前年比)

SVME購買担当者景況指数(11月)17:30
予想 51.6 前回 52.3

【英国】
ネーションワイド住宅価格指数(11月) 16:00
予想 0.2% 前回 0.8%(前月比)
予想 5.4% 前回 5.8%(前年比)

CIPS製造業PMI・確報値(11月)18:30
予想 55.2 前回 55.2

【香港】
小売売上高指数(10月)17:30
予想 -11.0% 前回 -13.4%(数量ベース・前年比)
予想 -10.3% 前回 -12.9%(価額ベース・前年比)

【ユーロ圏】
ドイツ製造業PMI・確報値(11月)17:55
予想 57.9 前回 57.9

ドイツ失業者数(11月)17:55
予想 0.80万人 前回 -3.50万人

ドイツ失業率(11月)17:55
予想 6.3% 前回 6.2%

ユーロ圏製造業PMI・確報値(11月)18:00
予想 53.6 前回 53.6

ユーロ圏消費者物価指数・速報値 (11月)18:00
予想 -0.2% 前回 -0.3%(前年比)
予想 0.2% 前回 0.2%(コア・前年比)

【カナダ】
実質GDP 22:30
予想 0.9% 前回 1.2%(9月・前月比)
予想 47.7% 前回 -38.7%(第3四半期・前期比)

【米国】
ISM製造業景気指数(11月)2日0:00
予想 58.0 前回 59.3

建設支出(10月)2日0:00
予想 0.8% 前回 0.3%(前月比)

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執筆者 山岡和雅

執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長

1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員

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