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ドル円やや頭が重い、リスク選好の動きが一服

見通し 

ドル円やや頭が重い、リスク選好の動きが一服

ポンドは軟調、新型コロナの感染拡大、通商協議への懸念などが重石

【東京市場】やや頭の重い展開

 ドル円は105円台前半での推移に。昨日の東京市場でのドル売り円高局面で105円台が維持されたこともあり、昨日の海外市場はドル買い円売りの動きが優勢に。一時105円60銭台まで上値を伸ばし、少し調整が入って105円40銭台まで値を落として東京朝を迎えた。
 朝方は比較的しっかりの展開。下値しっかり感が意識される中で105円48銭を付ける動きが見られた。しかし、105円台半ばからを買い上げる勢いにかけ、仲値後にドル売る円買いが強まる展開に。105円21銭まで値を落とすと、その後は105円20銭台を中心にした動きに。午後に入ってももみ合いが続いたが、上値の重さが意識され海外勢の本格参加を前にもう一段の売りが出て105円20銭割れまで。

 ユーロドルはドル円などでのドル売りが強まる局面で1.1788まで上昇。その後は少し調整が入ってもみ合い、午後に入って1.1770割れまで。ユーロ円がやや重く、対円でのユーロ売りがユーロドルを抑えた面も。ユーロ円は朝の124円20銭台から123円80銭台まで下落。ドル円同様に10時過ぎに売りが入ると、その後は落ち着いた動きながら上値が重くなりじりじりと下値をトライする展開に。

 ホークスビー副総裁がマイナス金利の導入についてやや消極的な発言を行ったこともあり、NZドルは午前中に対ドルで.0.6910台を付ける動きが見られた。もっともその後はユーロドルなどでのドル高基調もあり0.6870前後まで値を落としている。

【ロンドン市場】午前中はドル買い円売り

 午前中は東京午後のドル売り円買いの流れが一服し、買い戻しの動きに。ドル円は105円10銭台から105円40銭台まで上昇。
もっとも105円台半ばを付けきれず、頭の重い展開に。
ユーロ円も買い戻しが目立ち124円台に乗せてきている。
ユーロは対ドルでも買い戻しが見られ1.18台を回復。ECBフォーラムでの英米欧中銀トップのイベントを控えて、
ショートカバーが入った可能性。

【NY市場】頭の重い展開

 ドル円は105円10銭台まで値を落としている。
米ダウ平均にも調整売りが入っており、一時のリスク選好の勢いが失速した格好。
米国の新型コロナウイルス一日当たり新規感染者数が14万人を超え過去最大を更新したことなどが背景に。

 ユーロドルは1.18台を回復したロンドン市場の流れが継続してしっかりも
買い上げる勢いは見られずにもみ合いに。

【本日の見通し】リスク警戒の動き

 リスク警戒の動きからドル円は104円台トライもありそうな流れに。
このところ海外市場で上昇して東京市場で調整という流れが目立っていた。
NY市場ですでに調整が入ったところからもう一段の売りが出ると。
目先のサポート105.00を割り込む動きも。
火曜日の東京市場で付けた104.82を割り込むともう一段の売りが出る可能性も。

 ユーロドルは上下ともにやや動きにくく様子見ムード。ポンドの頭が重く、ユーロも買いを阻まれる格好に。
ポンドは、この日曜日が非公式の合意期限であるEUとの自由貿易協定協議が重石。
合意の目途が立っておらず、ポンド売りが出やすい地合いに。

【本日の戦略】戻り売り

 ドル円は下方向を強く意識。
戻りは丁寧に売りたい。
ただ、週末に英・EU通商協議の合意期限がくる中、
週末越えのポジション維持には慎重姿勢が必要。
無理をせずの展開。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

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《11/12 木曜日》
   ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  105.43  1.1777  124.17
高値  105.48  1.1823  124.50
安値  105.07  1.1759  123.69
終値  105.13  1.1806  124.12

—+—+—+—+—+—+—+–+–
《11/12 木曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経  25520.88 +171.28
DOW   29080.17 -317.46
S&P    3537.01 -35.65
Nasdaq  11709.59 -76.84
FTSE   6338.94 -43.16
DAX   13052.95 -163.23
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《11/12 木曜日の商品市場》
NY原油先物12月限(WTI)(終値)
1バレル=41.12(-0.33 -0.80%)
NY金先物12 月限(COMEX)(終値)
1オンス=1873.30(+11.70 +0.63%)
+—+—+—+—+—+—+—+—+-
《11/12 木曜日に発表された主な経済指標》

【日本】
国内企業物価(10月)08:50
結果 -0.2%
予想 -0.1% 前回 -0.2%(前月比)
結果 -2.1%
予想 -2.0% 前回 -0.8%(前年比)

機械受注(9月)08:50
結果 -4.4%
予想 -1.0% 前回 0.2%(前月比)
結果 -11.5%
予想 -12.0% 前回 -15.2%(前年比)

第3次産業活動指数(9月)13:30
結果 1.8%
予想 1.2% 前回 0.8%(前月比)

【英国】
RICS住宅価格指数(10月)09:01
結果 68.0%
予想 54.0% 前回 62.0%(61.0%から修正)(RICS住宅価格指数)

実質GDP(速報値)(2020年第3四半期)16:00
結果 15.5%
予想 15.8% 前回 -19.8%(前期比)
結果 -9.6%
予想 -9.4% 前回 -21.5%(前年比)

鉱工業生産指数(9月)16:00
結果 0.5%
予想 1.0% 前回 0.3%(前月比)
結果 -6.3%
予想 -6.0% 前回 -6.4%(前年比)

製造業生産高(9月)16:00
結果 0.2%
予想 1.0% 前回 0.9%(0.7%から修正)(前月比)
結果 -7.9%
予想 -7.4% 前回 -8.3%(-8.4%から修正)(前年比)

貿易収支(9月)16:00
結果 -93.48億ポンド
予想 -93.0億ポンド 前回 -68.27億ポンド(-90.1億ポンドから修正)(商品貿易収支)
結果 6.13億ポンド
予想 8.5億ポンド 前回 28.52億ポンド(13.64億ポンドから修正)(貿易収支)

【ユーロ圏】
ドイツ消費者物価指数(確報)(10月)16:00
結果 0.1%
予想 0.1% 前回 0.1%(前月比)
結果 -0.2%
予想 -0.2% 前回 -0.2%(前年比)

ドイツ調和消費者物価指数(確報)(10月)16:00
結果 0.0%
予想 0.0% 前回 0.0%(前月比)
結果 -0.5%
予想 -0.5% 前回 -0.5%(前年比)

鉱工業生産指数(9月)19:00
結果 -0.4%
予想 0.6% 前回 0.6%(0.7%から修正)(前月比)
結果 -6.8%
予想 -5.8% 前回 -6.7%(-7.2%から修正)(前年比)

【南アフリカ】
雇用統計(2020年第3四半期)18:30
結果 30.8%
予想 31.0% 前回 23.3%(失業率)

【インド】
鉱工業生産指数(9月)21:13
結果 0.2%
予想 -1.9% 前回 -7.4%(-8.0%から修正)(前年比)

【米国】
消費者物価指数(10月)22:30
結果 0.0%
予想 0.1% 前回 0.2%(前月比)
結果 1.2%
予想 1.3% 前回 1.4%(前年比)
結果 0.0%
予想 0.2% 前回 0.2%(コア・前月比)
結果 1.6%
予想 1.7% 前回 1.7%(コア・前年比)

新規失業保険申請件数(11/01 – 11/07)22:30
結果 70.9万件
予想 73.1万件 前回 75.7万件(75.1万件から修正)(前週比)
結果 678.6万件
予想 682.5万件 前回 722.2万件(728.5万件から修正)(継続受給者数)

+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《11/12 木曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》

【NZ】
*ホークスビーNZ中銀副総裁
政策金利であるOCRにマイナス金利を課す可能性が低下した
FLPにより低い貸出金利に転嫁することでマイナス金利が必要になる可能性を減らすことができる。
まだ幅広い不確実性があり、マイナス金利の導入は依然として選択肢の一つである。

【英国】
*ベイリー英中銀総裁
GDPの数字は英中銀の予測に沿ったものだ。
経済回復は不均一。
ワクチンに関する報道は勇気づけられるものだが、注意深くある必要。
経済には引き続き大きなギャップがある。
イールドカーブコントロールが非常に必要だとはみていない。
マイナス金利の導入可能時期などについての詳細情報はない。

ベイリー英中銀総裁
・ワクチンで不透明感が和らぎ始めるかもしれない。
・銀行システムは危機のテストに合格している。
・危機はノンバンクを規制する方法に疑問を呈した。

【ユーロ圏】
*ラガルドECB総裁
ワクチンについて熱狂的になるのは望まない。
不確実性がさほど小さくなっていないことは明確。
支援の期間は重要。
銀行は企業への融資に非常に注意する必要。

【米国】
*米30年債入札結果
最高落札利回り 1.680%(WI:1.674%)
応札倍率    2.29倍(前回:2.29倍)

*パウエルFRB議長
米景気回復は予想より速く力強い。
ただ、向こう数カ月は厳しい時期に。
ワクチンは中期的に良い知らせ。
危機はすべての政府からの対応を求めている。
信頼感なしに完全回復はない。
われわれも議会も追加で対策を実施する必要。

*ファウチ米感染研所長
感染危機の大幅な長期化は見込まず。
ワクチンが貢献する。

*ペロシ米下院議長
感染拡大が病院を圧倒する恐れがある。
トランプ大統領と共和党は感染の恐怖を無視している。
議会は州や地方を支援する必要。

*シューマー米上院民主院内総務
感染が拡大しており救済が必要。
共和党は選挙結果の現実を否定するのを止めるべき。
バイデン候補が勝利した。
共和党は結果を変えることはできない。
下院が可決した救済法案が出発点であるべき。
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《本日予定されている主な経済指標》
 
【香港】
実質GDP・確報値(第3四半期)17:30
予想 3.0% 前回 3.0%(前期比)
予想 -3.4% 前回 -3.4%(前年比)

【ユーロ圏】
ユーロ圏GDP・改定値(第3四半期)19:00
予想 12.7% 前回 12.7%(前期比)
予想 -4.3% 前回 -4.3%(前年比)

ユーロ圏貿易収支(9月)19:00
予想 N/A 前回 147億ユーロ(季調前)
予想 225億ユーロ 前回 219億ユーロ(季調済)

【米国】
生産者物価指数(10月)22:30
予想 0.2% 前回 0.4%(前月比)
予想 0.4% 前回 0.4%(前年比)
予想 0.2% 前回 0.4%(食品エネルギー除くコア・前月比)
予想 1.2% 前回 1.2%(食品エネルギー除くコア・前年比)

ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値(11月)14日0:00
予想 82.0 前回 81.8

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執筆者 山岡和雅

執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長

1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員

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