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ドル全面安基調強まる、ドル円は103円台半ば割れに

見通し 

ドル全面安基調強まる、ドル円は103円台半ば割れに

バイデン候補の優勢、米株高などがリスク選好のドル売り誘う

米債利回りの低下もドルに重石

FOMC後にパウエルFRB議長が追加緩和の可能性に言及

英中銀金融政策会合(MPC)は1500億ポンドのQE拡大、政策金利は据え置き

【東京市場】朝方のドル安円高進行後はもみ合いに

大統領選の開票が続く中での5日の市場。ドル円はNY午後にミシガン州とウィスコンシン州の激戦区でバイデン氏が勝利し、現在の開票状況で優勢となっているネバダ州とアリゾナ州(メディアによっては勝利確定報道済)をバイデン氏が抑えると勝利ということもあり、朝方は若干ドル売り円買いの動きに。
 上院で共和党が勝利をほぼ確実とし、トリプルブルーがなくなった中で、民主党主導の大規模経済対策の実現性が後退。一方でバイデン氏の掲げる企業減税の廃止などが進められるとの警戒感がリスク警戒を誘った。
 もっともまだ情勢は不透明なだけに突っ込んだ動きにも慎重。ドル円は朝方104円50銭前後から104円21銭まで下げた後は、104円30銭前後でのもみ合いが午後まで続いた。

【ロンドン市場】英中銀1500億ポンドの量的緩和拡大

 英中銀金融政策会合(MPC)は政策金利を据え置き、
資産買い入れプログラム(量的緩和QE)に関しては従来の7450億ポンドから8950億ポンドに1500億ポンド拡大した。
一部でマイナス金利期待が出ていたことや、2000億ポンドの拡大期待が見られたこともあり
発表直後にポンド買いが入る展開に。

 ドル円は節目の104円を割り込んで売りが強まった。
バイデン候補の優勢な状況が株高を誘っており、ドルは全面安の展開に。
上院での共和党の優勢でのねじれ状況見込みが
米債利回りの低下を誘ってのドル売りとなっている面も。

【NY市場】FOMC後の会見で議長が追加緩和の可能性に言及

 FOMCは事前見通し通り金融政策の現状維持を発表。
その後の会見でパウエルFRB議長は、
下振れリスクに言及、また、財政、金融面での追加支援の可能性について言及しており
警戒感を示す格好となった。
これを受けてドル売りの動きがさらに強まり、ドル円は103円台半ば割れでNYの取引を終えた。

【本日の見通し】株高ドル安の動き継続か、雇用統計にも警戒感

 株高ドル安の動きが強まっている。昨日の海外市場でドル円は節目の104円をしっかり割り込み、売りが強まる中で103円台半ば割れまで値を落とした。米株の上昇などを受けて、ドルはほぼ全面安の流れとなっている。
 注目の大統領選はバイデン候補の勝利が近いとみられている。ただ、上院を共和党が抑えそうで、ねじれ状況の中で追加経済対策への期待感が後退しており、米債利回りの低下などを誘っていることもドル売りに寄与。
 また、パウエル議長が今後の下振れリスクに言及し、追加緩和の可能性を示したこともドル売りに。

 こうした流れは今日も続くと考えられている。ただ、週末に大統領選で動きがある可能性を考慮し、慎重姿勢が見られることもありそう。また、雇用統計にも要注意。大統領選やFOMCなどの陰に隠れているが、新型コロナウイルス感染第3波の動きが広がる中で、重要な指標となる。思った以上に伸びがない場合は、円買いが強まる可能性も。

【本日の戦略】無理は禁物

 大統領選の不透明感が残る中で週末に動きが出る可能性もあり、
突っ込んだ売り買いは避けたいところ。
株高によるドル安の流れが強まっていることに加え
米追加緩和期待などでの米債利回りの低下が著しいことから、
基本はドル売りとみられ、ドル円も戻りは売りに回りたいが、
ポジション管理をきちんとしたい。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

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《11/5 木曜日》
   ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  104.52  1.1725  122.55
高値  104.54  1.1860  123.18
安値  103.44  1.1711  122.21
終値  103.49  1.1826  122.39
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《11/5 木曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経  24105.28 +410.05
DOW   28390.18 +542.52
S&P    3510.45 +67.01
Nasdaq  11890.93 +300.15
FTSE   5906.18 +22.92
DAX   12568.09 +243.87
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《11/5 木曜日の商品市場》
NY原油先物12月限(WTI)(終値)
1バレル=38.79(-0.36 -0.92%)
NY金先物12 月限(COMEX)(終値)
1オンス=1946.80(+50.60 +2.67%)
+—+—+—+—+—+—+—+—+-
《11/5 木曜日に発表された主な経済指標》

【豪州】
貿易収支(9月)09:30
結果 56.3億豪ドル
予想 37.0億豪ドル 前回 26.18億豪ドル(26.43億豪ドルから修正)(貿易収支)

【シンガポール】
小売売上高(9月)14:00
結果 -4.5%
予想 3.5% 前回 1.8%(1.4%から修正)(前月比)
結果 -12.7%
予想 -4.0% 前回 -8.2%(-5.7%から修正)(前年比)  

【ユーロ圏】
ドイツ製造業新規受注(9月)16:00
結果 0.5%
予想 2.0% 前回 4.9%(4.5%から修正)(前月比)
結果 -1.9%
予想 -1.2% 前回 -1.7%(-2.2%から修正)(前年比)

ユーロ圏小売売上高(9月)19:00
結果 -2.0%
予想 -1.5% 前回 4.2%(4.4%から修正)(前月比)
結果 2.2%
予想 2.8% 前回 4.4%(3.7%から修正)(前年比)  

【英国】
英中銀政策金利 16:00
結果 0.1%
予想 0.1% 前回 0.1%

【米国】
新規失業保険申請件数(10/25 – 10/31)22:30
結果 75.1万件
予想 73.5万件 前回 75.8万件(75.1万件から修正)(前週比)
結果 728.5万件
予想 720.0万件 前回 782.3万件(775.6万件から修正)(継続受給者数)

FRB政策金利 6日4:00
結果 0.00%-0.25%
予想 0.00%-0.25% 現行 0.00%-0.25%
+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《11/5 木曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》
【英国】
*英中銀
政策金利を現行の0.1%に据え置き。
資産買入枠は総額7450億ポンドから8950億ポンドへと拡大。
資産購入枠拡大について9対0で決定。
社債購入枠の維持について9対0で決定。
新型コロナの影響で第4四半期はマイナス成長となる見通し。
GDPは来年第1四半期に回復するだろう。
消費者支出が鈍化した兆候ある。
投資意欲は引き続き弱い。
新型コロナの影響で足元の支出が大きく圧迫されている。

メインシナリオ予測
2020年GDPは11%減に(5月時点予想9.5%減)
2021年GDPは7.25%増に(8月時点予想9%増)
2022年GDPは6.25%増に(8月時点予想3.5%増)
2023年GDPは1.75%増に。

2020年第4四半期のCPIは0.5%に(8月予想0.25%)
2021年第4四半期のCPIは2%に(8月予想1.75%)
2022年第4四半期のCPIは2%に(8月予想2.0%)
2023年第4四半期のCPIは2%に。

*ベイリー英中銀総裁
マイナス金利巡る作業は継続している。
資産購入枠は財政ファンナンスとは無関係。
コロナ危機は終わっていない、迅速かつ協調した行動必要。
決定内容の漏洩(リーク)について調査へ。
余剰資源が縮小するまでは、引き締め策行うつもりない。
2022年第1四半期まで、2019年の生産水準に戻らないだろう。

【ユーロ圏】
*EU
2020年ユーロ圏成長率予測を7.8%減に引き上げ(従来予測8.7%減)
2021年ユーロ圏成長率予測を4.2%増に引き下げ(従来予測6.1%増)
2022年ユーロ圏成長率予測は3.0%増。
ユーロ圏経済は第4四半期に前期比0.1%減と予測。
2020年ユーロ圏インフレ予測は+0.3%
2021年ユーロ圏インフレ予測は+1.1%
2022年ユーロ圏インフレ予測は+1.3%

*デギンドスECB副総裁
きょうのEU経済予測は新しいECB予測とそれほどかけ離れてはいない。
12月ECB理事会での成長見通し引き下げを示唆。
来年の成長は政治家が最初に予想したものよりも悪い。

*バイトマン独連銀総裁
12月はすべての手段が検討されている。
マイナス金利の深堀りも除外されていない。
リバーサル・レートにはまだ達していない。
利下げは依然として効果がある。
もちろん、副作用も増える可能性もある。
※リバーサル・レート
緩和政策が逆に意図した影響を反転させる水準

【米国】
*FOMC声明
全ての手段の使用をコミット。
経済活動と雇用は回復が続いている。
弱い需要と原油価格下落がインフレを押し下げている。
金融市場の状況は緩和的。
ウイルスが中長期の見通しに相当のリスク。
ウイルスが経済活動を圧迫。
資産購入は少なくとも現行のペース維持。
投票は全会一致。

*パウエル議長
最近の感染拡大は特に懸念される。
労働市場の回復ペースは鈍った。
FRBは二大責務に強くコミット。
改善のペースは緩やか。
サービスへの消費が緩い。
FRB経済予測の概要に変更を加える。
2つのグラフを追加する。
経済予測の完全な詳細をリリースへ。

*パウエル議長(質疑応答)
現在、下振れリスクの広がりを懸念。
金融・財政からの追加支援が必要となる可能性。
財政刺激策は所得面でFRBにはできないことができる。
現在の債券購入はQE3のようなデュレーションリスクを除外。
現在の債券購入ペースは経済、市場にとって適切。
債券購入の縮小は見込んでいない。

+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《本日予定されている主な経済指標》

【ユーロ圏】
ドイツ鉱工業生産(9月)16:00
予想 2.5% 前回 -0.2%(前月比)
予想 -6.5% 前回 -9.6%(前年比)

【カナダ】
失業率(10月)22:30
予想 9.0% 前回 9.0%

雇用者数(10月)22:30
予想 5.80万人 前回 37.82万人

Ivey購買担当者景況感指数(10月)7日0:00
予想 N/A 前回 54.3

【米国】
失業率(10月)22:30
予想 7.7% 前回 7.9%

非農業部門雇用者数(10月)22:30
予想 59.0万人 前回 66.1万人

卸売売上高(9月)7日0:00  
予想 1.1% 前回 1.4%(前月比)  

卸売在庫・確報値(9月)7日0:00   
予想 -0.1% 前回 -0.1%(前月比)  

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執筆者 山岡和雅

執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長

1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員

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