ドル円が105円割れ ドル安以上に円高がドル円を圧迫=NY為替
きょうのドル円は売りが強まっており、心理的節目の105円を割り込んでいる。105円割れは7月31日以来。きょうの市場はFOMCの動向を見極めたい雰囲気が強まる中で、この日発表の米小売売上高が予想を下回ったことが、105円割れのきっかけとなった。ただ、米小売売上高に関しては、さほど市場は警戒していないようだ。
きょうの市場はさほどドル安が強まっている印象はない。それ以上に円高がドル円を圧迫した模様。きょうは菅新首相が誕生したが、就任会見で「規制改革を政権のど真ん中に置いている」と述べたことが円高を誘発したとの見方も一部には出ていた。ユーロ円も下落しているが、人民元が上昇しており、円も連れ高しているのではとの見方も聞かれる。
105円を割り込むと輸入企業やオプション絡みの買いも観測され、それ以上下押しする動きまでは見られていないものの、105円台に回復する気配は見られていない。
そのFOMCだが、今回は政策変更は見込まれていないものの、市場はFRBの枠組み見直しに注目している。これまでのインフレ目標2%を、平均2%に変更することで、許容範囲を拡大させ、FRBは低金利の長期化を強調して来ると期待されている。先日のパウエルFRB議長の講演に引き続き、それに向けた何らかのヒントが示されるのではと期待している模様。また、今回は経済見通しやFOMCメンバーの金利見通しも公表されることから、それも確認したいところのようだ。
USD/JPY 104.92
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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