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円高、ドル円除くドル高、FOMCにらむ

見通し 

円高、ドル円除くドル高、FOMCにらむ

FOMC次第で流れが出る可能性高い

【東京市場】ドル円膠着、その他ドル安

 106円ちょうど前後のもみ合いから105円50銭台まで値を落としたドル円。
その後の戻りは105円75銭まで。東京市場は105円61銭から75銭の狭いレンジでもみ合いが続いた。
 今日、明日の米FOMCを前に様子見ムードが広がる展開。ドル円を除くとドル売りの動きが優勢となっているが、
米株先の上昇などを好感したリスク選好の動きが背景にあり、ドル売り円売りの動きの中でドル円は動きが見られず。
 
 ユーロドルは1.1860前後から1.1900に迫る動き。大台声での買いには慎重姿勢も、じりじりと上昇を続ける展開に。

 豪ドルは0.7260台から0.7330台まで大きく上昇した。
中国の鉱工業生産や小売売上高が予想を超える好結果となり、対中輸出が大きい豪ドルにも好結果との思惑が広がった。
対円でも76円80銭前後から77円台半ば前後に大きく上昇している。
同じく対中輸出が大きいNZドルも0.6680台から0.6730手前、70円65銭前後から71円10銭前後へと対ドル、対円で上昇。

【ロンドン市場】ドル売り

 ドル円はもみ合い、一時105.80円近辺まで上昇も、上値は重い。
ユーロドルは1.1900近くまで上昇したもののその後はもみ合いに。

 ポンドは昨年合意したEU協定の修正を必要とする国内市場法案の審議などの不透明感も。

【NY市場】ドル高円高

 ドル高円高の流れ、ドル円は円高優勢で105円30銭前後まで
クロス円も軒並みの大きな下げとなった。
ユーロドルは1.19前後から大きく値を落とし1.18台前半。
FOMC前の調整の動きに。

【本日の見通し】FOMC次第

 今晩のFOMC(米連邦公開市場委員会)をにらむ展開に。
政策金利及び量的緩和策は現状維持見込みで一致。
注目は声明、パウエルFRB議長会見、FOMCメンバーによる経済成長率、物価、雇用、政策金利見通し(プロジェクションマテリアル)
とくにプロジェクションマテリアルは今回から2023年分が加わる。
2022年末時点の予想ではメンバーのうち二人を除いてゼロ金利が予想されていた。
2023年も状況に大きな変化がなく、ゼロ金利が大勢となるとドル売りの動きも。

 FOMCまでは基本的に様子見。FOMCでのリスクがややドル売り方向の分頭が重いが
突っ込んだ売りには慎重か。

【本日の戦略】様子見

 FOMCまでは手を出しにくい
デイトレは狭いレンジでの回転を意識し、FOMC後に情勢に乗る
スウィングは基本待ち。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

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《9/15 火曜日》
   ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  105.72  1.1866  125.44
高値  105.81  1.1900  125.77
安値  105.30  1.1840  124.76
終値  105.44  1.1847  124.91
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《9/15 火曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経  23454.89 -104.41
DOW   27995.60 +2.27
S&P    3401.20 +17.66
Nasdaq  11190.32 +133.67
FTSE   6105.54 +79.29
DAX   13217.67 +24.01
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《9/15 火曜日の商品市場》
NY原油先物10月限(WTI)(終値)
1バレル=38.28(+1.02 +2.74%)
NY金先物12 月限(COMEX)(終値)
1オンス=1966.20(+2.50 +0.13%)
-+—+—+—+—+—+—+—+—+-
《9/15 火曜日に発表された主な経済指標》

【中国】
鉱工業生産指数(8月)11:00
結果 5.6%
予想 5.1% 前回 4.8%(前年比)
結果 0.4%
予想 0.2% 前回 -0.4%(年初来・前年比)

小売売上高(8月)11:00
結果 0.5%
予想 0.0% 前回 -1.1%(前年比)
結果 -8.6%
予想 -8.8% 前回 -9.9%(年初来・前年比)

【英国】
ILO失業率(7月)15:00
結果 4.1%
予想 4.1% 前回 3.9%(3カ月)

雇用統計(8月)15:00
結果 7.6%
予想  前回 7.4%(7.5%から修正)(失業率)
結果 7.37万件
予想  前回 6.99万件(9.44万件から修正)(失業保険申請件数)

【ユーロ圏】
ドイツZEW景況感指数(9月)18:00
結果 77.4
予想 69.5 前回 71.5

【米国】
ニューヨーク連銀製造業景気指数(9月)21:30
結果 17.0
予想 6.8 前回 3.7(ニューヨーク連銀製造業景気指数)

輸入物価指数(8月)21:30
結果 0.9%
予想 0.5% 前回 1.2%(0.7%から修正)(前月比)
結果 -1.4%
予想 -2.1% 前回 -2.8%(-3.3%から修正)(前年比)

鉱工業生産指数(8月)22:15
結果 0.4%
予想 1.0% 前回 3.5%(3.0%から修正)(鉱工業生産指数)
結果 71.4%
予想 71.4% 前回 71.1%(70.6%から修正)(設備稼働率)

+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《9/15 火曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》

【米国】
*米国務省
香港国家安全維持法を理由に、香港への渡航警戒レベルを「渡航を再検討」に引き上げ。

*米税関国境警備局
新疆ウイグル自治区の強制労働者らが生産した商品を扱った疑いがあるとして、
中国からのアパレル・コットン・コンピューター部品の一部輸入を禁止すると発表。

*トランプ大統領
TikTokは合意に非常に近い。
WTOに関して何か行う可能性。

*米20年債入札結果
最高落札利回り 1.213%(WI:1.218%)
応札倍率    2.39倍(前回:2.26倍)

【英国】
*英下院
EU離脱協定をほごにする法案の基本方針を賛成多数で承認。賛成340、反対263 

【豪州】
*豪中銀議事録(9月1日開催分)

理事会は完全雇用、インフレへの進展が見られるまで、OCR目標を引き上げないことを再確認した。
理事会は景気の後退が当初の予想ほど深刻ではなく、国内のほとんどで回復が進んでいると認識。
理事会は必要に応じて非常に緩和的な金融政策を維持することに同意した。
豪経済の回復は均一ではない可能性が高く、ビクトリア州での新型コロナウイルスの発生が経済に大きな影響を及ぼした。
賃金と物価の圧力は引き続き抑制され、これは当面の間続く可能性が高い。
理事会はさらなる金融措置が回復をどのように支援できるかを引き続き検討する。
豪州の銀行システムは、その強力な資本と流動性バッファーにより、弾力性を維持していた。

【ユーロ圏】
*独ZEW
ブレグジット協議の行き詰まり、新型コロナ感染拡大などが上昇ムードを抑制。
銀行部門に対するネガティブな見通しが、今後6カ月の貸し倒れリスクを露呈している。
-+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《本日予定されている主な経済指標》

【NZ】
経常収支(第2四半期)7:45
予想 6.9億NZドル 前回 15.57億NZドル

【日本】
通関ベース貿易収支(8月)8:50
予想 -150億円 前回 109億円(116億円から修正)
予想 233億円 前回 -348億円(季調済)

【英国】
消費者物価指数(8月)15:00
予想 -0.6% 前回 0.4%(前月比)
予想 0.0% 前回 1.0%(前年比)
予想 0.5% 前回 1.8%(コア・前年比)

生産者物価指数(8月)15:00
予想 0.2% 前回 1.8%(仕入・前月比)
予想 -5.3% 前回 -5.7%(仕入・前年比)
予想 0.2% 前回 0.3%(出荷・前月比)
予想 -0.7% 前回 -0.9%(出荷・前年比)
予想 0.1% 前回 -0.1%(出荷コア・前月比)
予想 0.0% 前回 0.1%(出荷コア・前年比)

小売物価指数(8月)15:00
予想 -0.3% 前回 0.5%(前月比)
予想 0.6% 前回 1.6%(前年比)
予想 0.9% 前回 1.9%(除くモーゲージ利払い・前年比)

【ユーロ圏】
ユーロ圏貿易収支(7月)18:00
予想 N/A 前回 212億ユーロ(季調前)
予想 193億ユーロ 前回 171億ユーロ(季調済)

【南アフリカ】
小売売上高(7月)20:00
予想 -5.0% 前回 -7.5%(前年比)

【米国】
MBA住宅ローン申請指数(11日までの週)20:00
予想 N/A 前回 2.9%(前週比)

小売売上高(8月)21:30
予想 1.0% 前回 1.2%(前月比)
予想 1.0% 前回 1.9%(自動車除くコア・前月比)

企業在庫(7月)23:00
予想 0.1% 前回 -1.1%(前月比)

FRB政策金利 17日3:00
予想 0.0%-0.25% 現行 0.0%-0.25%

対米証券投資(7月)17日5:00
予想 N/A 前回 1130億ドル

【カナダ】
消費者物価指数(8月)21:30
予想 0.1% 前回 0.0%(前月比)
予想 0.4% 前回 0.1%(前年比)

【ブラジル】
ブラジル中銀政策金利 17日6:00
予想 2.0% 現行 2.0%

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執筆者 山岡和雅

執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長

1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員

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