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ドル全面安の流れが一時強まるも、NY午後には調整も

見通し 

ドル全面安の流れが一時強まるも、NY午後には調整も

日銀金融政策決定会合は現状維持、展望レポートでは今年度成長見通し引き下げ

カナダ中銀も現状維持

【東京市場】午前中は円安ドル安、その後調整

前日からの円安ドル安の動きが優勢となった。前日550ドル超の上昇を見せたダウ平均株価は、米バイオ大手モデルナが新型コロナの初期段階の試験で対象患者45人全員に抗体ができたと発表したことを受けて、さらに上昇が強まり300ドル超の上昇を見せたことでリスク選好の動きがさらに強まり、為替市場では円安ドル安の動きに。
 昨日122円台にしっかり乗せたユーロ円が122円50銭前後まで上値を伸ばす展開に。豪ドル円が75円台に乗せるなど力強い動き。ユーロドルは1.1420台まで上昇の動きに。
 ドル円はドル売りと円売りが相殺される形で107円台前半でのもみ合いに。

 午前中に高値を付けた後、いったん調整が強まる展開となり、午後も調整ムード。株高の流れは継続も、上値追いには慎重な動きが見られ、米ダウ平均先物時間外取引が26800ドル前後でもみ合う中で、いったん利益確定の動きに。ユーロ円は122円20銭近辺まで。75円27銭を付けた豪ドル円は75円割れ、ユーロドルは1.14割れを付ける動きに。

【ロンドン市場】ドル売り継続

 ドル売りの動きが広がり、ドル円は106円台に値を落とした。
ユーロドルが1.1450前後を付けるなど、ドル全面安の流れが広がった。
ポンドドルも同様に上昇を見せ1.26台前半に。英国に関しては英CPIの好結果も上昇のきっかけに。
また、テンレイロ英中銀MPC委員がマイナス金利について個人的に導入の考えはないと否定したこともポンド買いに。

【NY市場】一時106.65近辺まで

 ドル売りの動きが午前中は優勢に。
株高からのリスク選好の動き。
前日のNY夕方に発表された米バイオ大手による新型コロナウイルスの初期段階試験での抗体発現の報道が株高を誘った面も。
もっとも午後は株高の動きも落ち着き、ドル売りに一服感。
ドル円も106円90銭台まで上昇する展開が見られた。

 ユーロドルも1.1450台から1.1400台まで値を落とす場面が見られるなど
ドル全面安の流れに調整が入っている。

 カナダ中銀は現状維持

【本日の見通し】レンジ取引もリスク選好期待継続

 昨日の海外市場ではダウ平均株価が続伸。NY原油が2.26%高などリスク選好の流れが続いた。
こうした動きがドル安円安の動きを誘う中で、ドル円は頭の重い展開に。
もっとも一時1.1450超えを果たしたユーロドルが、株の上げ渋りもあって1.1400近くまで落とす場面が見られるなど、突っ込んだドル売りには警戒感も。
 今日もリスク選好の流れは継続も、突っ込んだ動きには警戒感。
 なお、ドル円は方向性をつかむのが難しい展開が続く。アジア市場ではリスク選好が円安に振れやすい面があるが、海外市場ではドル安が優勢になるケースが多い。ドル安円安もしくは調整でのドル高円高の中でどちらの勢いが強いかを見極めるという展開が続く。もっとも基調は106.50-107.50をコアにしたレンジ取引に。

【本日の戦略】もみ合い

 ドル円はレンジ取引が中心に。昨日のドル売りからの107円割れの動きも106.50-107.50のコアの中でも推移であり
大きな方向性の変化は意識されていない。
ただ不安定な状況が続いていることは事実で、やや警戒感も。
株高の動きがNY午後には鈍っており、調整が広がると、アジア市場ではいったん円買いが広がる可能性があるだけに
デイトレは売りから入っても面白そう。ただ、突っ込んだ売りは避けたい。ストップも早めに。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

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《7/15 水曜日》
   ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  107.24  1.1400  122.25
高値  107.31  1.1452  122.50
安値  106.67  1.1391  121.82
終値  106.94  1.1412  122.04
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《7/15 水曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経  22945.50 +358.49
DOW   26870.10 +227.51
S&P    3226.56 +29.04
Nasdaq  10550.49 +61.91
FTSE   6292.65 +112.90
DAX   12930.98 +233.62
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《7/15 水曜日の商品市場》
NY原油先物8月限(WTI)(終値)
1バレル=41.20(+0.91 +2.26%)
NY金先物8 月限(COMEX)(終値)
1オンス=1813.80(+0.40 +0.02%)
-+—+—+—+—+—+—+—+—+-
《7/15 水曜日に発表された主な経済指標》

【韓国】
失業率(6月)8:00
結果 4.3%
予想 4.5% 前回 4.5%

【豪州】
Westpac消費者信頼感指数(7月)9:30
結果 -6.1%
予想 N/A 前回 6.3%(前月比)

【日本】
日銀金融政策 11:57
結果 -0.1%
予想 N/A 現行 -0.1%

【英国】
消費者物価指数(6月)15:00
結果 0.1%
予想 0.0% 前回 0.0%(前月比)
結果 0.6%
予想 0.4% 前回 0.5%(前年比)
結果 1.4%
予想 1.2% 前回 1.2%(コア・前年比)

生産者物価指数(6月)15:00
結果 2.4%
予想 3.0% 前回 0.9%(0.3%から修正)(仕入・前月比)
結果 -6.4%
予想 -6.5% 前回 -9.4%(-10.0%から修正)(仕入・前年比)
結果 0.3%
予想 0.3% 前回 -0.2%(-0.3%から修正)(出荷・前月比)
結果 -0.8%
予想 -1.1% 前回 -1.2%(-1.4%から修正)(出荷・前年比)
結果 0.0%
予想 0.0% 前回 0.0%(出荷・コア・前月比)
結果 0.5%
予想 0.5% 前回 0.6%(出荷・コア・前年比)

小売物価指数(6月)15:00
結果 0.2%
予想 0.2% 前回 -0.1%(前月比)
結果 1.1%
予想 1.1% 前回 1.0%(前年比)
結果 1.3%
予想 1.2% 前回 1.3%(前年比・除くモーゲージ利払い)

【南アフリカ】
消費者物価指数(5月)17:00
結果 2.1%
予想 2.2% 前回 3.0%(前年比)
結果 -0.6%
予想 -0.5% 前回 -0.5%(前月比)

【米国】
MBA住宅ローン申請指数(07/04 – 07/10)20:00
結果 5.1%
予想 N/A 前回 2.2%(前週比)

輸入物価指数(6月)21:30
結果 1.4%
予想 1.0% 前回 0.8%(1.0%から修正)(前月比)
結果 -3.8%
予想 -3.7% 前回 -6.2%(-6.0%から修正)(前年比)

ニューヨーク連銀製造業景気指数(7月)21:30
結果 17.2
予想 10.0 前回 -0.2

鉱工業生産指数(6月)22:15
結果 5.4%
予想 4.3% 前回 1.4%(鉱工業生産指数)
結果 68.6%
予想 67.8% 前回 65.1%(64.8%から修正)(設備稼働率)

【カナダ】
カナダ中銀政策金利 23:00
結果 0.25%
予想 0.25% 現行 0.25%

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《7/15 水曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》

【日本】
*日銀金融政策決定会合
政策金利を-0.1%に据え置き。
10年物国債金利の目標を0%程度に据え置き
資産買い入れ方針を現状維持
先行き不透明感が極めて強い
景気、経済活動は徐々に再開しているが極めて厳しい状態
2020年度実質GDP見通しは-4.7%
新型コロナウイルスの影響注視し必要なら躊躇なく追加緩和

2020年度 GDP見通し-5.7–4.5% 4月時点-5.0–3.0% 
2021年度 GDP見通し+3.0-+4.0% 4月時点+2.8-+3.9% 
2022年度 GDP見通し+1.3-+1.6% 4月時点+0.8-+1.6% 

2020年度 CPI見通し-0.6–0.4% 4月時点-0.7–0.3%
2021年度 CPI見通し+0.2-+0.5% 4月時点0.0-+0.7%
2022年度 CPI見通し+0.5-+0.8% 4月時点+0.4-+1.0%

*日銀展望レポート
経済活動再開の下で本年後半から徐々に改善とみられるが、
世界的に新型コロナの影響が残る中でそのペースは緩やかなものにとどまると考えられる。
その後世界的に影響が収束すれば、海外経済が成長路線に復していくもとで、さらに改善続ける
先行きの物価、消費者物価除く生鮮の前年比は当面既往の原油価格下落などの影響を受けてマイナスで推移とみられる。
その後経済の改善に伴い下押し圧力が次第に減退。プラスに転じていく
経済・物価の見通しはいずれもおおむね前回の見通しの範囲内
リスクバランスは経済・物価ともに下振れリスクの方が大きい
経済活動は徐々に再開も内外で新型コロナの影響が引き続きみられ、極めて厳しい状態。
海外経済は持ち直しの動きも、大きく落ち込んだ状態。そうした下で輸出・鉱工業生産は大幅に減少。
企業収益・業況感は悪化、設備投資は横ばい圏内。
雇用所得環境には弱い動き、個人消費は飲食・宿泊などのサービスを中心に大幅に減少も、足元では持ち直しの動き。
先行きは経済活動再開の下でベントアップ需要の顕在化、
緩和的な金融環境や政府の経済対策の効果にも支えられて、本年後半から徐々に改善。
企業・家計の中長期的な成長期待は大きく低下しないとみられる。
感染の影響が収束すれば安定した増加基調に復していく。
当面感染症、既往の原油価格下落の影響でマイナスで推移。
その後経済活動の改善に伴い下押し圧力が減退。
エネルギー価格下落の影響も剥落していく。
木魚の資金繰りにはストレスが加わっている。
長短金利操作付き量的・質的緩和の元、
企業等の資金繰り支援と金融市場の安定維持に向けて各種の強力な金融緩和措置を実施。
金融面から実体経済への下押し圧力が強まることは回避された。

*黒田日銀総裁
日本経済は極めて厳しい状況。
経済活動は緩やかに回復。
日本経済は今年下半期から緩やかな回復へ。
回復ペースは抑制されたものに。
先行き不透明感が極めて強い。
CPIは今後、マイナスとなる可能性も。
リスクバランスは経済・物価いずれも下振れリスクのほうが大きい。
必要なら躊躇なく追加緩和措置講じる。
コーポレートファイナンス、市場を引き続き支援する。
3月以降のコロナ対応の効果発揮している。
内外金融市場の緊張、ひところより緩和している。
外部資金の調達は引き続き緩和的。
引き続き3つの柱で資金繰り支援と市場安定措置に努める。
景気はすでに足元で回復の兆候みられ、急速な回復へ。
今年度はマイナス成長、来年度は強く回復。
景気は緩やかながらも着実に回復していく。
社債・CP買入、有効な市場の安定化につながった。
社債買入、足元で市場機能が低下していることはない。
一部で収束していたところで感染が拡大。
まだ第二波といえるような規模ではない。
新興国は引き続き感染拡大しており、問題大きい。
香港は金融市場として重要、今後どうなるか慎重にみる。
今の時点で金融機関に株主還元止める必要あるとは考えてない。
コロナ長引けば企業や金融機関の経営に影響及ぼす可能性ある。
感染症心配なくならない限りサービス業完全に戻らないだろう。
日本経済、モノ消費や生産は底を打った。
今回復してきているが、スピード続くとは思わない。
緊急事態宣言解除など受けて見通しをピンポイントで出した。
2020年度の成長率見通し、4月見通しより若干下の方。
20年度、21年度、22年度、全体として前回のレンジの範囲内。
感染症影響、かなり大きく消費に影響。
コロナ対策、効果があった。
政府の大規模支援策も大きな効果があった。
低い失業率、日銀政策も貢献していると考える。
設備投資は今のところ堅調、しっかりしている。
モノの消費はかなり戻ってきている。
コロナの影響長期化すればソルベンシーも問題出てくる可能性。
担保、今の時点でさらなる拡充が必要だと思わず。
現時点で金融機関は積極的に融資を拡大している。
ゾンビ企業論、今の時点で深刻になるとは思ってない。
資金繰り支援はまだかなり続ける必要。
今まで進んできたグローバリゼーションが止まる懸念もある。
出口は経済回復し、企業状況も回復したとき。
実体経済回復スピードは緩やかなのが問題。

【米国】
*トランプ米大統領
中国の習近平国家主席と話す予定はない。
我々が望めば中国に巨額の関税をかけることは可能だ

*ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁
感染急増で経済見通しを修正している。
回復ペースはゆっくりしたものになる。
メインストリート・プログラムへの関心は幾分限定的。
今年のGDPは6%の縮小を見込む。
回復は進行の兆候も、時間がかかる。

*米地区連銀経済報告(ベージュブック)
経済活動はほぼ全ての地区で回復。
活動は上向くも、感染拡大前の水準をなお大きく下回る。
見通しは依然として非常に不透明。
融資への需要は横ばい。
雇用は差し引きで増加した。

*ポンペオ国務長官
ファーウェイ及び他社の社員へのビザ発給を制限する意向。
習主席は香港に関して約束を破る選択をした。
来週、デンマークと英国を訪問する予定。
中国に関するWHOの調査はごまかし。

【カナダ】
*カナダ中銀声明
少なくとも週50億加ドルの国債購入を再度コミット。
封鎖緩和で経済は明らかに上向いている。
第2四半期GDPは前期比年率換算で43%縮小を見込む。
第3四半期GDPは前期比年率換算で31.3%の拡大見込む。
今年の年間のGDPは6.8%縮小、来年は4.9%拡大見込む。
中心シナリオは感染第2波がないことが前提。
需給ギャップは約6~7%を示唆。
経済は4月に底をつけた。
パンデミック前の水準回復には2年かかる。2022年。

*マクレム・カナダ中銀総裁
経済は異例のサポートを必要とし続ける。
異例の低金利は長期間に渡る可能性。
回復は長い登り坂に。
感染第2波、再封鎖の場合、すべてのシナリオは中断する。
委員会はすべての手段を協議している。

【中国】
*中国政府
米国の香港自治法案署名に強く反対すると表明。
香港を巡り米当局者やエンティティーへの制裁を実施する。

【英国】
*テンレイロ英中銀委員
英経済は途切れ途切れのV字回復となりそうだ。
経済を支援するためにより一層の追加策に投票する用意。
ディスインフレ圧力がしばらく続きそうだ。
需要に対するかなりの下方リスクがみられる。
英経済は第3・4四半期に回復をみせたあと、天井をつけそうだ。
マイナス金利が検討中の案件。
個人的にはマイナス金利を導入する考えはない。
+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《本日予定されている主な経済指標》

【韓国】
韓国中銀政策金利 時刻未定
予想 0.50% 現行 0.50%

【NZ】
消費者物価指数(第2四半期)7:45
予想 -0.6% 前回 0.8%(前期比)

【豪州】
失業率(6月)10:30
予想 7.3% 前回 7.1%

雇用者数(6月)10:30
予想 10.00万人 前回 -22.77万人

【中国】
実質GDP(第2四半期)11:00
予想 2.4% 前回 -6.8%(前年比)

鉱工業生産(6月)11:00
予想 4.8% 前回 4.4%(前年比)
予想 -1.5% 前回 -2.8%(年初来・前年比)

小売売上高(6月)11:00
予想 0.5% 前回 -2.8%(前年比)
予想 -11.2% 前回 -13.5%(年初来・前年比)

【英国】
失業率(6月)15:00
予想 N/A 前回 7.8%

ILO失業率(5月)15:00
予想 4.2% 前回 3.9%(3ヵ月)

【ユーロ圏】
ユーロ圏貿易収支(5月)18:00
予想 45億ユーロ 前回 12億ユーロ(季調前)

ユーロ圏貿易収支(5月)18:00
予想 N/A 前回 29億ユーロ(季調済)

ECB政策金利 20:45
予想 0.00% 現行 0.00%

【南アフリカ】
生産者物価指数(5月)18:30
予想 -0.8% 前回 -0.7%(前月比)
予想 -0.1% 前回 1.2%(前年比)

【米国】
小売売上高(6月)21:30
予想 5.0% 前回 17.7%(前月比)
予想 5.1% 前回 12.4%(自動車除くコア・前月比)

新規失業保険申請件数(11日までの週)21:30
予想 125.0万件 前回 131.4万件

フィラデルフィア連銀景況指数(7月)21:30
予想 20.0 前回 27.5

企業在庫(5月)23:00
予想 -2.3% 前回 -1.3%(前月比)

対米証券投資(5月)17日5:00
予想 N/A 前回 -1284億ドル

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執筆者 山岡和雅

執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長

1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員

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