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リスク警戒の動き継続

見通し 

リスク警戒の動き継続

ポンドは大きく振幅英中銀金融政策会合(MPC)巡り

【東京市場】ドル売り優勢

 ここにきて新型コロナウイルスの第2波警戒の動きが広がっており、ドル円、クロス円の重石となっている。
 カリフォルニア州で直近24時間での新規感染者が初めて4000人を超えるなど、過去最大を更新。フロリダ州、テキサス州などでも同様の傾向が見られ、市場の警戒感を誘っている。ブラジルやメキシコ、チリといった中南米での感染拡大の動きが進んでいること、ドイツで経済再開後最大となる650人超の集団感染が発覚したことなどがリスク警戒を誘った。

 昨日NY市場夕方に107円を割り込んだドル円は、107円台に戻して朝の取引スタートとなったが、引けにかけて値を落とした米株が時間外でも下げたこともあり、すぐに106円台に値を落とすと、NY市場の安値を割り込み106円70銭近くまで。その後は少し値を戻すも107円ちょうどが重く106円台後半推移に。

【ロンドン市場】英中銀1000億ポンド拡大

 英中銀金融政策会合(MPC)をめぐってポンドの振幅が目立った。
発表前はポンド売りが優勢に。
政策金利据え置き、量的緩和(QE)として債券購入プログラム最大枠1000億ポンド拡大がコンセンサスであったが
直前になって1000億よりも拡大枠が大きくなるのではとの思惑が広がったこと
今回は見送りでも今後に向けてマイナス金利への言及があるのではとの期待が広がったことなどがポンド売りに。

 結果は当初見通し通り金利据え置き、QE1000億ポンド拡大。
第2四半期GDPの落ち込みは当初予想ほどではないとの見通しも示され
ポンドは一気に買い戻しから、落ちる前の水準まで。
ポンドドルは1.25台前半から発表前に1.2470台へ落ち、発表後に1.25台半ばへ。

 ドル円は朝方107.13近辺まで上昇の場面も買いは続かず107円ちょうど前後での推移。

【NY市場】一時106円60銭台

 ドル円は一時106円60銭台まで値を落とした。
新型コロナウイルスの第2波警戒の動きが米国で広がっていること、
中国とドイツで集団感染の報道が見られたこと
中南米での感染拡大の流れが止まらないことなどが背景に。

 リスク警戒での円買いドル買いユーロ売りに流れ。
ユーロドルは1.11台に一時値を落としている。

 午後に入るとドル円の買い戻しなどが見られたが、106円台での推移が続くなど戻りは鈍い。

【本日の見通し】リスク警戒の動き継続へ

 ドル円は海外市場で106円67銭まで一時値を落とした。
新型コロナウイルスの第2波警戒の動きが継続している。
カリフォルニア州、テキサス州、フロリダ州を中心に感染拡大の動きが広がっている。
行動制限の緩和で人の動きも活発になっており警戒感が大きい。
こうした中、ドル円はやや頭の重い展開に。
106円台前半は下値支持水準として意識されており、週末を前に突っ込んだ売りが出るかは微妙だが
上値は限定的か。クロス円も戻りでは売りが出る流れに。

【本日の戦略】戻り売り

 戻り売りの流れが継続か。
週末を前に突っ込んだ売りは避けたいが107円台前半が重くなる流れを意識。
スウィングは売り上がりも無理をせず。107円台半ば超えではストップを意識。
デイトレは売りからの回転。持ちすぎない。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

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《6/18 木曜日》
    ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  107.01  1.1244  120.32
高値  107.13  1.1261  120.54
安値  106.67  1.1186  119.59
終値  106.97  1.1205  119.87
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《6/18 木曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経  22355.46 -100.30
DOW   26080.10 -39.51
S&P    3115.34 +1.85
Nasdaq  9943.05 +32.52
FTSE   6224.07 -29.18
DAX   12281.53 -100.61
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《6/18 木曜日の商品市場》
NY原油先物7月限(WTI)(終値)
1バレル=38.84(+0.88 +2.32%)
NY金先物8 月限(COMEX)(終値)
1オンス=1731.10(-4.50 -0.26%)
-+—+—+—+—+—+—+—+—+-
《6/18 木曜日に発表された主な経済指標》

【NZ】
実質GDP(2020年第1四半期)07:45
結果 -1.6%
予想 -1.0% 前回 0.5%(前期比)
結果 -0.2%
予想 0.3% 前回 1.8%(前年比)

【豪州】
雇用統計(5月)10:30
結果 -22.77万人
予想 -7.88万人 前回 -59.43万人(雇用者数)
結果 7.1%
予想 6.9% 前回 6.2%(失業率)

【スイス】
スイス中銀政策金利 16:30
結果 -0.75%
予想 -0.75% 前回 -0.75%

【英国】
英中銀政策金利 20:00
結果 0.10%
予想 0.10% 現行 0.10%

【米国】
新規失業保険申請件数(06/07 – 06/13)21:30
結果 150.8万件
予想 129.0万件 前回 156.6万件(154.2万件から修正)(前週比)

フィラデルフィア連銀景況指数(6月)21:30
結果 27.5
予想 -21.4 前回 -43.1

景気先行指数(5月)23:00
結果 2.8%
予想 2.4% 前回 -6.1%(-4.4%から修正)(前月比)

【カナダ】
卸売売上高(4月)21:30
結果 -21.6%
予想 -10.6% 前回 -2.2%(前月比)
+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《6/18 木曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》
【中国】
*中国人民銀行 
14日物リバースレポ金利を2.35%に下げ(従来2.55%)

*中国当局
米国の措置に反対、米国に誤りを是正するよう促す。
米国がウイグル人権法案と共に動くなら中国は報復する。

*中央人民広播電台
米中外交トップは今後も対話を継続することで合意した。

*中国外務省 
米国の選挙や内政に干渉しない

【新型コロナウイルス関連】
*ドイツ当局
ドイツ西部ギュータースロー市近郊の食肉包装工場で従業員600人以上が新型コロナに感染した。

*NZ保健省
新型コロナ感染者1人を確認、確認されたのは海外からの入国者。

【ユーロ圏】
*メルケル独首相
ブレグジットは残念なことだが、EU27か国をこれまで以上に強くする
新型コロナ感染拡大で、欧州は新たな経済への移行を加速すべき
夏休みに入る前に欧州支援基金で合意すべきだ
金曜日のEU首脳会議では欧州支援基金についての最終合意はない、意見交換に

*ECB、TLTROで域内銀行に1兆3100億ユーロを供給

【その他】
*インドネシア中銀 
政策金利を4.50%から4.25%に引き下げ、予想通り
2020年GDP成長率予想を0.9-1.9%に引き下げ

【スイス】
*スイス中銀
スイスフランは過大評価されている
為替市場により一層の介入を行う
スイス経済活動は幾分持ち直すだろう
今年のスイスGDPは約6%縮小する見込み
コロナ危機以前の水準にはすぐには戻らないだろう
つなぎ融資が急速な経済回復のカギとなる

【日本】
*安倍首相
大変遺憾、法相任命責任を痛感、河井前法相夫妻逮捕
新たな日常へ私たちは一歩、一歩、前進している
社会経済活動を犠牲とするやり方は長続きしない
ポストコロナの未来を描かなくてはならない
2次感染防止に有効、濃厚接触者全員へのPCR検査
濃厚接触者全員対象に検査で新規感染者減少、北九州市
クラスター対策は効果的な手段磨きをかけ、進化させる
現在の鎖国状態を続けることは経済社会に甚大な影響
貿易立国日本には致命的、海外往来制限
海外渡航者向けのPCRセンター設置を検討

【英国】
*英中銀
英中銀
資産買入枠を7450億ポンドに増額、6450億ポンドから
データによると第2四半期GDPの落ち込みは想定ほど悪化しない可能性
資産買入枠拡大は8対1で決定
政策金利据え置きは全会一致で決定
景気支援のため必要であれば一段の行動をとる用意
資産買入プログラムは年末年始あたりに完了する見通し
5月以降に成長の回復が始まった可能性ある
原油価格の急落がインフレの減速に直接の影響与えた

*ベイリー英中銀総裁
インフレは短期的にもう少しだけ一段と低下する見込み
インフレ期待は引き続き抑制される
(英財務相宛て書簡)

*ベイリー英中銀総裁
英中銀はすべての手段を排除しない。
労働市場からのニュースはどちらかと言えばネガティブ。
量的緩和(QE)のペースについては柔軟性を維持。
(マスコミとの会見)

【米国】
*トランプ大統領
中国は新型ウイルスの拡散を促した可能性。
米国のパンデミックは終わりに近づいている。

*メスター・クリーブランド連銀総裁
2月水準まで回復するには長時間がかかる。
20年末のGDPは19年末から6%縮小を見込む。
パンデミック前の水準に戻すには1年か2年かかる。
長期的な潜在成長は2%付近をなお見込む。
大幅な緩和措置が必要と再言及。

*ブラード・セントルイス連銀総裁
米国の回復は金融危機後よりも早い。
4月が最悪で、そこから抜け出していることを望む。
米経済は依然として困難から脱していない。

【カナダ】
*カナダ中銀副総裁
4月に個人消費が底を打った兆候。
子育てケアの不足から女性の消費回復は厳しい。
家計の回復は道筋がまちまちで長引くとみている。
中銀の行動は政府の行動を補完。
回復の段階は力強い可能性。
財政措置は家計を支援する。
回復過程は段階的で長期間に及ぶ。

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《本日予定されている主な経済指標》

【日本】
全国消費者物価指数(5月)8:30
予想 0.2% 前回 0.1%(前年比)
予想 -0.1% 前回 -0.2%(生鮮食品除くコア・前年比)

【英国】
小売売上高(5月)15:00
予想 6.3% 前回 -18.1%(前月比)
予想 -16.4% 前回 -22.6%(前年比)

公共部門ネット負債(5月)15:00
予想 493億ポンド 前回 614億ポンド 

【ユーロ圏】
ドイツ生産者物価指数(5月)15:00
予想 -0.3% 前回 -0.7%(前月比)
予想 -2.0% 前回 -1.9%(前年比)

ユーロ圏経常収支(4月)17:00
予想 N/A 前回 274億ユーロ(季調済)

【カナダ】
小売売上高(4月)21:30
予想 -15.1% 前回 -10.0%(前月比)
予想 -12.0% 前回 -0.4%(自動車除くコア・前月比)

【米国】
経常収支(第1四半期)21:30
予想 -1030億ドル 前回 -1098億ドル

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執筆者 山岡和雅

執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長

1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員

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