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【来週の注目材料】YCCへの言及などに注目~パウエル議長半期議会証言

為替 

 米国での新型コロナウイルス感染者数が200万人を超えるなど、パンデミック警戒の展開が続いています。
一時は感染拡大が落ち着き、米国でも各地でロックダウン緩和の動きが広がりました。
しかしここにきてテキサス州で一日当たりの感染者数が最多を更新。カリフォルニア州でも週間ベースの感染者数が過去最大となるなど
第2波の感染拡大懸念が広がる状況となっており、市場の警戒感を誘っています。

 今月9日、10日に開催された米FOMC(連邦公開市場委員会)では、政策金利(FF金利翌日物誘導目標レンジ)を
事実上のゼロ金利となる現行の0.00%-0.25%に据え置きました。また無期限で必要なだけと無制限になっている量的緩和について
少なくとも現行ペースの買い入れを維持すると示しました。
 同時に発表されたFOMC参加メンバーによる経済・物価・雇用・金利見通しにおいて、2022年末まで政策金利を現状のゼロ付近で維持するという見通しを示しました。来年末までは全会一致、2022年末時点でも17名中15名がゼロ金利見通しを示すなど、
FOMCメンバーの慎重な姿勢が見られました。
 その後の会見(ビデオ会見)でパウエル議長は、利上げについては考えることすらしていない。出来るすべての手段を必要な期間だけ用いるなど、 強い緩和姿勢を強調しました。
 市場が注目しているYCC(イールドカーブコントロール)についてはなお議論の余地と、今後の議論の継続示唆。市場はもう少し踏み込んだ発言を期待している面もありましたが、年内の導入期待は後退していません。

 もっともFOMC翌日のNY市場で、ダウ平均が一時1900ドルを超える下げを記録するなど、米国では株安の動きが加速しています。
中長期的な米景気回復の鈍化傾向を懸念する動きや、新型コロナウイルスの第2波警戒の動きが、
パンデミック一服期待で盛り上がった米株式市場の大きな調整を誘った形です。
今後2番底に向けて米株が下げを続ける可能性も十分にあり、
4月6月と2回続けて現状維持となった米FOMCも追加の対応を迫られる可能性も十分にありそうです。

 そうした中、注目を集めるのが、16日、17日と行われる半期議会証言です。
ハンフリーホーキンズ法(すでに失効済みとなっているが、慣例としてつづいているもの)により
FRB議長が半期に一度(2月前後と7月前後)に2度、米国の議会に金融政策報告書(通称:ハンフリー・ホーキンズ報告書)を提出し
両院で議会証言を行うものです。
 日本では黒田総裁がかなりの頻度で国会に呼ばれて答弁をしていますが、
米国の場合、FRB議長が議会で答弁を行う機会はこの年2回の証言が基本となります。

 もっとも、必要がある場合は法律を立てて実施する場合があります。
新型コロナウイルス対策の大規模な経済対策法案であるCARES法の下で
先月19日に上院銀行・住宅・都市問題委員会でパウエル議長はムニューシン財務長官とともに議会証言を行いました。
CARES法では財務省・FRBが実施している経済対策について、連邦議会が運営をチェックすることが求められています。
ただあくまで同法に基づいた経済対策についての質疑応答がメインであり
この時はFRBによる地方債の買い入れ(MLF)の実施までの準備状況が主題となっています。

 一方今回の半期議会証言では、現状の金融政策の説明と今後の姿勢が主題となります。
YCCの導入などについても質問が出ることは確実視されるところで
今後に向けた重要な示唆がありそうです。

 なお、半期議会証言は前期と後期で先に実施する方が逆になります。
2月は下院金融サービス委員会で先に証言がお行われましたので、
今回は先に上院銀行委員会で実施されます。
テキストは両院に同じものが事前配布されています。

 議長はFOMC後の会見でも見られた緩和姿勢の継続を強く示してくると予想されています。
あらゆる手段を取るとの発言などは想定済みで反応が難しいところですが
今後の議論継続を示したYCC(イールドカーブコントロール)について、
質問などを受けてより突っ込んだ発言が出てくるようだと
年内の導入期待が強まり、米長期金利の下落期待からのドル売りにつながる可能性もあります。

MINKABU PRESS 山岡和雅

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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