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ドル円一時107円台半ば近く、新型コロナウイルスの感染拡大懸念続く

見通し 

ドル円一時107円台半ば近く、新型コロナウイルスの感染拡大懸念続く

米株安、米債利回り低下などが海外市場でのドル安円高に
パウエル議長が新型コロナウイルスの感染拡大での利下げの可能性に言及し
債券市場も大きな動き

【東京市場】じりじりとドル安円高が進行

 週末のドル円はじりじりとドル安円高が進行する展開に。
WHOによるパンデミック宣言などの可能性が懸念され、リスク警戒の動きに。
中国だけでなく世界的な景気減速懸念が広がる中で
円を買う動きが拾っている、
 
 朝109円台後半で始まったドル円はじりじりと108円台を付ける動きに。
クロス円も軒並みの円高進行で、リスク回避の動き費が広がった。
 

【ロンドン市場】ドル円の下げ続く

 ドル円は108円台半ば近くまで下げ幅を拡大。
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大(パンデミック)懸念が戻りを抑える形で108円台半ばへ。

 ユーロドルが1.1050超えを付けるなど、ドルは一時全面安。朝は高めに出ていた米債利回りの低下が見られ、ドル売りにつながった面も。独経済省が現時点での財政支出に否定的であったことから高値からは売りが出ている。
 

【NY市場】ドル円一時107円台半ば近くまで

 ドル円は一時107円台半ば近くと、ドル売り円買いの動きが加速した。
ロンドン市場で下値を支えた108円台半ばでいったんは下落を抑えたが、
その後割り込むと売りが加速。
108円ちょうど近辺にも買いが入っていたが、戻りが鈍く大台を割り込むと、
ストップを巻き込んでの売りが強まり、107円台半ば近くを付けた。

 米債利回りの低下が優勢でドル売りが強まる場面も、米2年債、10年債の大きな下げが重石となった形に。米2年債は一時0.85%割れと、0.2%近く下げている。
 
 パウエルFRB議長が新型コロナウイルスの感染拡大懸念での利下げの可能性を示したことも大きな売り材料となった。

【本日の見通し】下値リスク警戒

 リスク警戒の動きは止まらない。
新型コロナウイルスの感染拡大が継続。世界各国で感染者が出る中で、当面は下値リスクを意識。
今月の米をはじめとする利下げ期待も一気に強まってきており緩和措置の小さい日本円は
リスク回避の円高だけでなく、金利面でも円買いが入りやすい展開になっている。

 ドル円はどこまで下げが続くのか、株式市場動向などをにらみながら様子見に。
ただ、今週は今晩のISM製造業、週末の米雇用統計などの重要指標発表。
3日のスーパーチューズデーなど重要イベントが続く。
これらの結果次第でいったん調整が入る可能性も否定できない。

【本日の戦略】戻り売り

 
 基調は戻り売りも無理は禁物か。
ドル売り基調が継続。どこまで続くかという展開に。
105円割れどころか、100円割れも頭には残るような流れとなっているだけに
買いから入りたくないが、相当不安定な動きだけに突っ込んだ売りも怖いといったところ。
いずれにせよストップは確実に。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

-+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《2/28 金曜日》
      ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  109.59  1.1001  120.56
高値  109.68  1.1053  120.66
安値  107.51  1.0951  118.39
終値  107.89  1.1026  118.99

—+—+—+—+—+—+—+–+–
《2/28 金曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経  21142.96 -805.27
DOW   25409.36 -357.28
S&P    2954.22 -24.54
Nasdaq  8567.37 +0.89
FTSE   6580.61 -215.79
DAX   11890.35 -477.11

—+—+—+—+—+—+—+–+–
《2/28 金曜日の商品市場》

NY原油先物4 20月限(WTI)(終値)
1バレル=44.76(-2.33 -4.95%)
ブレント先物5 20月限(ICE)(終値)
1バレル=49.67(-2.06 -3.98%)
NY金先物420月限(COMEX)(終値)
1オンス=1566.70(-75.80 -4.61%)

-+—+—+—+—+—+—+—+—+-
《2/28 金曜日に発表された主な経済指標》

【韓国】
鉱工業生産(1月)8:00
結果 -1.3%
予想 -1.9% 前回 3.5%(前月比)

【日本】
失業率(1月)8:30
結果 2.4%
予想 2.2% 前回 2.2%

有効求人倍率(1月)8:30
結果 1.49
予想 1.57 前回 1.57

鉱工業生産・速報値(1月)8:50
結果 0.8%
予想 0.2% 前回 1.2%(前月比)
結果 -2.5%
予想 -3.1% 前回 -3.1%(前年比)

【英国】
GFK消費者信頼感(2月)9:01
結果 -7
予想 -8 前回 9

ネーションワイド住宅価格指数(2月)16:00
結果 0.3%
予想 0.4% 前回 0.5%(前月比)
結果 2.3%
予想 2.3% 前回 1.9%(前年比)

【トルコ】
GDP(第4四半期)16:00
結果 6.0%
予想 5.0% 前回 1.0%(0.9%から修正)(前年比)

【スイス】
小売売上高(1月)16:30
結果 -0.1%
予想 N/A 前回 0.8%(0.1%から修正)(前年比)

KOF先行指数(2月)17:00
結果 100.9
予想 97.8 前回 100.1(KOFスイス先行指数)

【ユーロ圏】
実質GDP(確報値)(2019年第4四半期)16:45
結果 -0.1%
予想 -0.1% 前回 -0.1%(前期比)
結果 0.9%
予想 0.8% 前回 0.8%(前年比)

ドイツ雇用統計(2月)17:55
結果 -1.0万人
予想 0.45万人 前回 -0.4万人(-0.2万人から修正)(失業者数)
結果 5.0%
予想 5.0% 前回 5.0%(失業率)

消費者物価指数(速報)(2月)22:00
結果 1.7%
予想 1.7% 前回 1.7%(前年比)
結果 0.4%
予想 0.3% 前回 -0.6%(前月比)

調和消費者物価指数(速報)(2月)22:00
結果 1.7%
予想 1.6% 前回 1.6%(前年比)
結果 0.6%
予想 0.4% 前回 -0.8%(前月比)

【南アフリカ】
貿易収支(1月)21:00
結果 -19億ランド
予想 -137億ランド 前回 139億ランド(149億ランドから修正)

【インド】
実質GDP(2019年第4四半期)21:00
結果 4.7%
予想 4.7% 前回 5.1%(4.5%から修正)(前年比)

【ブラジル】
雇用統計(1月)21:00
結果 11.2%
予想 11.3% 前回 11.0%(失業率)

【カナダ】
実質GDP(前期比)(2019年第4四半期)22:30
結果 0.3%
予想 0.3% 前回 1.1%(1.3%から修正)(実質GDP(前期比))

実質GDP(前月比)(12月)22:30
結果 0.3%
予想 0.1% 前回 0.1%(実質GDP(前月比))

鉱工業製品価格(1月)22:30
結果 -0.3%
予想 N/A 前回 0.3%(0.1%から修正)(鉱工業製品価格・前月比)
結果 -2.2%
予想 N/A 前回 2.7%(2.8%から修正)(原材料価格指数・前月比)

【米国】
個人所得・支出(1月)22:30
結果 0.6%
予想 0.4% 前回 0.1%(0.2%から修正)(個人所得)
結果 0.2%
予想 0.3% 前回 0.4%(0.3%から修正)(個人支出)

PCEデフレータ(1月)22:30
結果 0.1%
予想 0.2% 前回 0.2%(PCEコアデフレータ・前月比)
結果 1.7%
予想 1.8% 前回 1.5%(1.6%から修正)(PCEデフレータ・前年比)
結果 1.6%
予想 1.7% 前回 1.5%(1.6%から修正)(PCEコアデフレータ・前年比)

卸売在庫(速報値)(1月)22:30
結果 -0.2%
予想 0.1% 前回 -0.3%(-0.2%から修正)(前月比)

シカゴ購買部協会景気指数(2月)23:45
結果 49.0
予想 46.0 前回 42.9

ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値(2月)29日0:00
予想 100.7 前回 100.9

+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《2/28 金曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》

【日本】
*安倍首相
感染拡大のスピードを抑制するために、極めて重要な時期。
国民の命と健康を守ることを最優先とし、やるべき対策を躊躇なく決断、実行していく。

*加藤厚生労働相
労働者が休みやすい環境整備に向けた策を速やかに検討、実施したい。

*文部科学省
3月2日から春休み開始まで全国小中高校などを一斉休校とするよう、教育委員会に正式に要請。

*オリエンタルランド
東京ディズニーランドと東京ディズニーシーを明日から3月15日まで2週間、臨時休園。

【米国】
*トランプ米政権
防護マスクなどの国内生産を迅速に強化するため、国防生産法による、特別な権限を行使することを検討。

*トランプ米大統領
我々は立派な仕事を行ってきた、議会が可決する全ての予算を承認しよう。
中国での感染者は減少しつつあるようだ、米国での感染者は数千人ではない、15人だ。
新型コロナウイルスの事態悪化や消滅の公算も、誰も分からない。

*米疾病対策センター(CDC)
新型コロナウイルスの検査対象を大幅に拡大する方針を発表。
中国、日本、韓国、イラン、イタリアに過去14日以内に滞在し、呼吸器に症状がある人を検査する。
原因不明で深刻な症状がある人も対象。

*JPモルガンチェース
従業員に対し、全ての海外への出張を必要不可欠なものに制限すると指示。

*カプラン・ダラス連銀総裁
市場の混乱に対するFRBの対応についてコメントするのは時期尚早

*ブラード・セントルイス連銀総裁
世界の経済成長は新型コロナウイルス感染拡大を受けて鈍化
長期金利の低下は経済を支える
世界的なパンデミックが起きれば利下げの可能性
現時点では利下げは基本シナリオではない

*パウエルFRB議長
米経済のファンダメンタルは堅調を維持、
新型コロナウイルスの感染拡大のリスクが高まっている。
必要であれば適切に対処する。

【中国】
*中国首相
学校の臨時休校を延長する方針。

【新型コロナウイルス関連】
*中国
27日に死者が44人増え、計2788人に。
新たな感染者は327人増え、国内での感染者は計7万8824人に。

*韓国 
新たな感染者256人を確認 計2022人に。

*NZ
初の新型ウイルス感染を確認。

*WHO事務局長
パンデミックの可能性がある。
自国での感染はないという考えは致命的な誤りだ。

*WHO
世界リスクをこれまでの高いから非常に高いに引き上げた。

【ユーロ圏】
*バイトマン独連銀総裁
新型コロナウイルスの影響はまだ評価することできない。
幾分かのウイルス関連のリスクはドイツで顕在化する見込み。
ドイツでのウイルス感染拡大は経済を直撃するだろう。
現行のインフレ目標は、現実的、フォワードルッキング、理解可能なものだ。
緩和策は必要だが、出口戦略の観点を失ってはならない。

独経済省報道官
現時点では刺激策についての計画はない。
ウイルス感染拡大による経済打撃の判断にはまだ早すぎる。
サプライチェーンに対する障害の兆候はみられていない。
必要であれば企業に対する支援策を講じる。

【英国】
*カーニー英中銀総裁
新型コロナウイルスが原因で英経済成長率が低下することあり得る。
観光客が減少、企業のサプライチェーンは若干逼迫しつつある。
英中銀はすでに経済活動の減速を認識しているが、英国がどの程度の影響受けるか判断するのは時期尚早。
世界の経済成長率は従来の想定よりも低下する見込み、英経済に連鎖的影響に。
(英スカイとのインタビュー)

【スイス】
*ツァブリュック・スイス中銀副総裁
スイス中銀は通貨の操縦者(カレンシーマニピュレーターではない)。
新型コロナウイルス感染拡大が通貨高要因
新型コロナウイルスの感染拡大は経済の大きなリスク
状況によっては利下げは可能

–+—+—+—+—+—+—+–+—+-
《本日予定されている主な経済指標》

【スイス】
SVME購買担当者景況指数(2月)17:30
予想 48.3 前回 47.8

【香港】
小売売上高(1月)17:30
予想 -20.0% 前回 -19.4%(価額ベース・前年比)
予想 -21.3% 前回 -21.0%(数量ベース・前年比)

【ユーロ圏】
ドイツ製造業PMI・確報値(2月)17:55
予想 47.8 前回 47.8

ユーロ圏製造業PMI・確報値(2月)18:00
予想 49.1 前回 49.1

【英国】
CIPS製造業PMI・確報値(2月)18:30
予想 N/A 前回 51.9

【米国】
ISM製造業景気指数(2月)3日0:00
予想 50.5 前回 50.9

建設支出(1月)3日0:00
予想 0.7% 前回 -0.2%(前月比)

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執筆者 山岡和雅

執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長

1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員

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