落ち着いているものの、ドル円はしっかり
落ち着いているものの、ドル円はしっかり
ポンドは利益確定売りなどが優勢に、過熱感に警戒感
【東京市場】週明け落ち着いた動き
先週末の大相場を経ての週明けの東京市場。イベント一服感もあり、比較的落ち着いた展開となった。米中通商協議第1弾合意を受けて先週末に109円70銭台まで上昇し、その後トランプ大統領発言で109円20銭台へ値を落とすなど、激しい動きが見られたドル円は、先週末終値に近い109円台前半で始まり、その後も109円台前半でもみ合いに。値幅は18銭と落ち着いたものとなっている。
米中通商協議については第1弾合意を好感も、中身としては微妙という印象が強い。第二弾については交渉スタートも見えておらず、市場の反応が難しい。下値はしっかりも、売りが並ぶ109円台後半を買いあがるにはやや慎重という流れに。
12日の英下院選挙での保守党圧勝を受けて急騰したポンドドル。選挙前の1.30台半ばから1.35台まで急騰し、1.33台まで調整が入って週の取引を終え、週明けも同水準でのスタートから、じりじりと上昇。短期的な行き過ぎへの警戒感も、これまでだらだらと続いてきた不透明感が払しょくされ、EUとの合意の下でのブレグジットに向かう方向がはっきりとしたことで、ポンド買いの流れが継続している。142円台半ば割れから148円手前まで上昇し、145円台半ば割れまで調整が入ったポンド円は145円台で週明けを迎えるも、ポンド買いの流れに146円台半ば超えまで買いが入った。
【ロンドン市場】落ち着いた動き
落ち着いた動きでレンジ取引が続いた
ドル円は109円台前半中心の動きに。
【NY市場】ドル円しっかり
ドル円はしっかり。
米中合意が好感され、米株が続伸となっている。
トランプ大統領が合意について楽観的な発言を行っていることなども買いを誘っている。
ポンドは調整が続く展開で1.33台前半に。短期的な行き過ぎに警戒。
【本日の見通し】堅調地合い継続
ドル円は堅調地合いが継続。
ダウ平均が史上最高値を更新するなどリスク選好の動きが継続する中で、
ドル円、クロス円は基本しっかりか。
米中第一弾合意は年明けにも文書での合意書面作成と調印が期待されている。
第2弾については不明であるが、トランプ大統領は強気な姿勢を崩していない。
当面は堅調地合いが基本となりそう。
もっとも110円手前に売りが並んでいるとみられ
ここからの上値追いにも慎重。
ドル円は109円台でのレンジ取引を中心に
上値をどこまで切り崩せるかがポイントに。
ポンドは戻り売りが優勢となっている。
ブレグジットへの動きは買い材料であるが一気の上昇の後
クリスマス期間を前にいったん調整ムードが広がる。
対ドル、対円ともにやや頭の重い展開に。
ユーロも対ドルでは基本的にはポンドに押される流れか。
【本日の戦略】押し目買い
突っ込んだ動きには警戒感。
基本的には押し目買い
流れは上方向で109円台後半から中期的には大台超えを期待
※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません
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《12/16 月曜日》
ドル円 ユーロドル ユーロ円
始値 109.37 1.1126 121.66
高値 109.68 1.1158 122.23
安値 109.27 1.1120 121.59
終値 109.55 1.1144 122.11
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《12/16 月曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経 23952.35 -70.75
DOW 28235.89 +100.51
S&P 3191.45 +22.65
Nasdaq 8814.23 +79.35
FTSE 7519.05 +165.61
DAX 13407.66 +124.94
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《12/16 月曜日の商品市場》
NY原油先物1月限(WTI)(終値)
1バレル=60.21(+0.14 +0.23%)
ブレント先物2月限(ICE)(終値)
1バレル=65.34(+0.12 +0.18%)
NY金先物2 月限(COMEX)(終値)
1オンス=1480.50(-0.70 -0.05%)
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《12/16 月曜日に発表された主な経済指標》
【英国】
ライトムーブ住宅価格(12月)09:01
結果 -0.9%
予想 前回 -1.3%(前月比)
結果 0.8%
予想 前回 0.3%(前年比)
【中国】
小売売上高(11月)11:00
結果 8.0%
予想 7.6% 前回 7.2%(前年比)
結果 8.0%
予想 8.0% 前回 8.1%(年初来・前年比)
鉱工業生産指数(11月)11:00
結果 6.2%
予想 5.0% 前回 4.7%(前年比)
結果 5.6%
予想 5.5% 前回 5.6%(年初来・前年比)
【日本】
第3次産業活動指数(10月)13:30
結果 -4.6%
予想 -3.6% 前回 1.8%(前月比)
【インド】
卸売物価指数(11月)15:30
結果 0.58%
予想 0.82% 前回 0.16%(前年比)
【トルコ】
失業率(9月)16:00
結果 13.8%
予想 N/A 前回 14.0%
【ユーロ圏】
製造業PMI(購買担当者景気指数)(速報値)(12月)17:30
結果 43.4
予想 44.6 前回 44.1(製造業PMI(購買担当者指数))
非製造業PMI(購買担当者景気指数)(速報値)(12月)17:30
結果 52.0
予想 52.0 前回 51.7(非製造業PMI(購買担当者指数))
製造業PMI(購買担当者景気指数)(速報値)(12月)18:00
結果 45.9
予想 47.3 前回 46.9(ユーロ圏製造業PMI(購買担当者指数))
非製造業PMI(購買担当者景気指数)(速報値)(12月)18:00
結果 52.4
予想 52.0 前回 51.9(ユーロ圏非製造業PMI(購買担当者指数))
【英国】
製造業PMI(購買担当者景気指数)(速報値)(12月)18:30
結果 47.4
予想 49.2 前回 48.9(CIPS製造業PMI(購買担当者指数))
非製造業PMI(購買担当者景気指数)(速報値)(12月)18:30
結果 49.0
予想 49.5 前回 49.3(CIPS非製造業PMI(購買担当者指数))
【米国】
ニューヨーク連銀製造業景気指数(12月)22:30
結果 3.5
予想 4.0 前回 2.9
対米証券投資(10月)06:00
結果 325億ドル
予想 N/A 前回 495億ドル
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《12/16 月曜日のに発表された主なイベント・ニュースなど》
【英国】
*英首相報道官
離脱協定案の成立をクリスマス前に、金曜日の議会に再度上程する。
離脱協定案はジョンソン首相がEUと合意した内容に沿ったもの。
カナダ型の自由貿易協定成立を連立なしで目指す。
ジョンソン首相はトランプ米大統領と近々話し合う予定。
【ユーロ圏】
*デギンドスECB副総裁
低金利は銀行の収益性をくじく。
*ビルロワデガロー仏中銀総裁
均衡財政の立場をとるバイトマン独連銀総裁の姿勢を称賛。
【米国】
*トランプ大統領
米中貿易合意は今後2週間以内にまとめられる。
*クドロー米国家経済会議(NEC)委員長
第2段階の米中合意は第1段階の成功次第。
コミットメントは維持される必要がある。
*英スラック報道官
EU離脱協定法案を20日に議会提出する意向。
カナダ型の自由貿易協定(FTA)をEUと結ぶことを模索。
合意なき離脱に備えた計画も続いている。
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《本日予定されている主な経済指標》
【香港】
失業率(11月)17:30
予想 3.2% 前回 3.1%
【英国】
失業率(11月)18:30
予想 N/A 前回 3.4%
ILO失業率(10月)18:30
予想 3.9% 前回 3.8%(3ヵ月)
【ユーロ圏】
ユーロ圏貿易収支(10月)19:00
予想 200億ユーロ 前回 183億ユーロ(季調済)
予想 N/A 前回 187億ユーロ(季調前)
【米国】
住宅建設許可件数(11月)22:30
予想 141.4万件 前回 146.1万件
住宅着工件数(11月)22:30
予想 134.3万件 前回 131.4万件
鉱工業生産(11月)23:15
予想 0.8% 前回 -0.8%(前月比)
設備稼働率(11月)23:15
予想 77.4% 前回 76.7%(前月比)
【NZ】
経常収支(第3四半期)18日6:45
予想 -63.00億NZドル 前回 -11.06億NZドル
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執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長
1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員