ドル/円、下値支持を下抜け=外為どっとコム総研 神田卓也
ドル/円、下値支持を下抜け
昨日のドル/円は、終値ベースで約0.3%下落した。トランプ米大統領が、米中の通商合意が後ずれしても構わないとの考えを示した事や、ロス米商務長官が対中関税第4弾について、協議に進展がなければ予定通りに15日に発動すると表明した事で市場心理が悪化。米国株安と米長期金利の低下が進む中、NY市場中盤には一時108.48円前後まで下値を切り下げた。108円台後半の下値支持を軒並み下抜けた事で、ドル/円のチャートフェースは弱気化を示唆している。ただ、米中通商協議関連の報道ひとつでムードが一変するリスクを踏まえると、下落が加速する展開にはなりにくいだろう。本日も関連報道に振り回されやすい展開が見込まれる。その他、NY市場で発表される米11月ADP全国雇用者数や米11月ISM非製造業景況指数などの結果も手掛り材料となりそうだ。
執筆者 : 神田卓也|株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 証券株式会社を経て、1991年㈱メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年同社入社。