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利下げ期待で株高は、とんでもない勘違いか

達人の予想 

円高で、景気敏感株が上昇しているという事実

米国市場下落を受けて、東京も本日は下げたものの、さほど大きな下げには発展しませんでした。日経平均は107円安の21,086円。
ところが、業種で観ますと、上昇率上位は軒並み金属、海運、非鉄といった景気敏感セクターが多いという特徴がありました。
個別の大型株でも、これは顕著でした。日経平均のプラスの寄与度の大きいものは、上位にやはり東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>、TDK<6762>、安川電機<6506>、太陽誘電<6976>と驚くべき景気先行業種が登場しています。
驚きなのは、イビデン<4062>が6月の高値突破を試みていることでしょう。
このように、景気敏感株がこの下げの中で、(106円台という円高にもかかわらず)まったく動じないということは、非常に驚異的です。つまり、この円高が長くはない、ということか、あるいは日本企業にこのていどの円高には十分な耐性があるということかということしか考えられません。幸い今日のところは、107円台で堅調でした。
根本的には、こうしたセグメントが動意を見せ始めているのであれば、それは景気再浮上のシナリオが一番直な理解です。つまり、ファンダメンタルズが悪いという材料を取り上げて、利下げ観測で株が上がるという昨今の傾向というものは、とんでもない勘違いをしているということになるかもしれません。
本日も結局、一頃の円高恐怖症で株安となったころと違い、限定的な下げっぷりでした。売られた、というより、買い手控えで下げたというのが実態に近いようです。

円の妥当水準

本日の日経新聞朝刊の一面トップは、日経新聞と日本経済研究所の共同調査で、経済実態に見合う円の均衡レートを算出していました。
それによりますと、107円台前半というものでした。
現在107円台にまで円高が進行しており、106円台も見え隠れしています。
輸出を行っている企業の採算円レートの丁さでは、昨年度は99.8円でした。
してみると、輸出企業は少々円高になっても採算がとれるわけです。

金の妥当水準

今度は、金先物価格の妥当水準を考えましょう。
金にはとくに相場の主導権はありません。ドル相場下落(対ユーロ)の鏡として金が存在しているからです。
インフレが期待されているわけでもなく、なんらかの危機が発生しているわけでもないので、そう考えるよりほかありません。
すると、ヘッジファンドのシカゴ市場における金先物のポジションは、ロングがずっと積み上がってきたのですが、その規模は6月18日までの週間でネット20万4,323枚です。
これは、ほぼ2017年末から18年初の前回のピークの時点と同じ水準です。
つまり、これ以上、ヘッジファンドの実力からして、このロングポジションを一段と積み上げる力はなく、ほぼ限界に到達しているのではないかと想像します。
前回ドルが、対ユーロでボトムをつけたときが、前回の金のピークとほぼタイミングが一致しています。
こうしますと、ユーロの天井(つまりドルの大底)、金価格の天井、金先物のヘッジファンドポジションの限界が、おおむね合致するとしたら、早晩起こることは反転相場ということになります。
つまり、ユーロ下落(ドル上昇)、金価格の下落調整、金先物のロングポジションの下落調整です。

戦略方針

日経平均レバレッジ<1570>の持続です。

執筆者 松川行雄

執筆者 : 松川行雄|有限会社増田経済研究所 日刊チャート新聞編集長 

大和証券外国株式部勤務の後、投資顧問業を開業。2013年2月ヘッドハンティングにより増田経済研究所に入社。現在同社発行の「日刊チャート新聞」編集長。株式セミナーに於ける投資理論は個人投資家に満足度100%の人気を博す。

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