米中協議にらむ、最悪の事態は回避も不透明感広がる
米中協議にらむ、最悪の事態は回避も不透明感広がる
協議継続、前向き姿勢強調も、具体的な進展見えず
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《5/10 金曜日》
ドル円 ユーロドル ユーロ円
始値 109.74 1.1215 123.08
高値 110.05 1.1254 123.62
安値 109.48 1.1214 123.04
終値 109.95 1.1233 123.52
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《5/10 金曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経 21344.92 -57.21
DOW 25942.37 +114.01
S&P 2881.40 +10.68
Nasdaq 7916.94 +6.35
FTSE 7203.29 -4.12
DAX 12059.83 +85.91
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《5/10 金曜日の商品市場》
NY原油先物6月限(WTI)(終値)
1バレル=61.66(-0.04 -0.06%)
NY金先物6 月限(COMEX)(終値)
1オンス=1287.40(+2.20 +0.17%)
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《5/10 金曜日に発表された主な経済指標》
【シンガポール】
小売売上高(3月)14:00
結果 1.0%
予想 N/A 前回 -1.4%(-1.5%から修正)
結果 -1.0%
予想 -1.4% 前回 -9.9%(-10.0%から修正)(前年比)
【ユーロ圏】
ドイツ貿易収支(3月)15:00
結果 227億ユーロ
予想 200億ユーロ 前回 180億ユーロ(179億ユーロから修正)
ドイツ経常収支(3月)15:00
経常収支(3月)15:00
結果 302億ユーロ
予想 260億ユーロ 前回 175億ユーロ(163億ユーロから修正)
【英国】
GDP・速報値(第1四半期)17:30
結果 0.5%
予想 0.5% 前回 0.2%(前期比)
結果 1.8%
予想 1.8% 前回 1.4%(前年比)
鉱工業生産(3月)17:30
結果 0.7%
予想 0.1% 前回 0.6%(前月比)
結果 1.3%
予想 0.5% 前回 0.4%(0.1%から修正)(前年比)
商品貿易収支(3月)17:30
結果 -136.50億ポンド
予想 -137.00億ポンド 前回 -144.34億ポンド(-141.12億ポンドから修正)
製造業生産高(3月)17:30
結果 0.9%
予想 0.0% 前回 1.0%(0.9%から修正)(前月比)
結果 2.6%
予想 1.1% 前回 1.2%(0.6%から修正)(前年比)
【インド】
鉱工業生産指数(3月)21:00
結果 -0.1%
予想 1.3% 前回 0.1%(前年比)
【米国】
消費者物価指数(4月)21:30
結果 0.3%
予想 0.4% 前回 0.4%(前月比)
結果 0.1%
予想 0.2% 前回 0.1%(コア・前月比)
結果 2.0%
予想 2.1% 前回 1.9%(前年比)
結果 2.1%
予想 2.1% 前回 2.0%(コア・前年比)
【カナダ】
雇用統計(4月)21:30
結果 10.65万人
予想 1.16万人 前回 -0.72万人(雇用者数)
結果 5.7%
予想 5.8% 前回 5.8%(失業率)
住宅建設許可(3月)21:30
結果 2.1%
予想 2.4% 前回 -5.1%(-5.7%から修正)(前月比)
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《5/10 金曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》
【米国】
*米国 中国製品2000億ドル相当(リスト3)に対する関税引き上げを発動。
*サンダース報道官
元ボーイング上級副社長のパトリック・シャナハン氏を国防長官に指名する。
*トランプ米大統領
中国との話し合いは急ぐ必要ない。
中国との話し合いは友好なやり方で続いている。
中国が合意したことについて再交渉しないよう望む。
追加関税で得た資金は米国産農産物による国際人道支援に充てる。
先ほど素晴らしい米消費者物価指数が発表された。
きわめて低いインフレで、非常に良いことだ。
*ブレイナード米FRB理事
賃金は長期間の低迷後、上向き始めている。
FOMCの雇用の使命が奏功している。
米中間所得層は危機で失ったものを戻しきれず。
*ボスティック・アトランタ連銀総裁
米経済は極めて良好。
インフレ目標に到達もしくは非常に近い水準にある。
今年は1回の利上げを見込む。
中立金利の達成を急ぐ必要はない。
対中関税が長引けば、金融政策を再考する必要があるかもしれない。
インフレは目標近くにある。
目標からあまり離れてはいない。
インフレの傾向が1.7%を下回れば、行動も選択肢に。
*トランプ大統領
協議は建設的で今後も継続する。
対中関税はこの先の交渉次第。
*ムニューシン米財務長官
貿易協議は建設的だった。
協議はきょうのところは終了。
*ウィリアムズNY連銀総裁
今年のGDPは2.25%付近を見込む。
米経済は好調。
刈り込み平均のインフレは上下動していない。
力強い経済にもかかわらず、インフレ圧力は見られていない。
直近のインフレ低下は通常の変動を反映している可能性。
緩やかな成長という自身の予想はより信頼感を増している。
【豪州】
*豪中銀四半期金融政策報告
2019年6月期GDP見通し 2.5%から1.7%に下方修正
2020年のコア消費者物価見通し(CPI)2.25%から2.0%に下方修正
2019年第2四半期住宅投資 -1.7%から-6.0%に下方修正
2019年第2四半期家計消費見通し 2.2%から1.6%に下方修正
低い失業率が消費者物価指数のターゲットへ導く
住宅市場の低迷が物価や消費を弱める
5月の会合では物価低迷の経済への影響について注目した
【中国】
*中国外務省報道官
米中首脳の電話会談、承知していない。
米中の指導者はさまざまな方法での接触を維持している。
*劉鶴・中国副首相
米国との通商協議は非常に順調にいった。
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《本日予定されている主な経済指標》
【日本】
景気先行指数・速報値(3月)14:00
予想 96.3 前回 97.1
景気一致異数・速報値(3月)14:00
予想 99.6 前回 100.4
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【東京市場】米中通商協議への懸念広がる
現地時間9日夕方の夕食会を交えた米中通商協議が90分で終了し、10日の協議継続が報じられると、ドル買い円売りの動き。じりじりと110円台を回復する動きに。トランプ大統領が習近平国家主席からの書簡を受け取った、素晴らしいと発言したことなどがドル買い円売りに。
日経平均がしっかりとプラスで前引けとなるなど、午前中はリスク警戒一服の動きに。
しかし、昼過ぎに劉鶴副首相による「これ以上私にできることはない」発言を受けて、一気にドル売り円買いに。ダウ平均先物が大きく値を落とし、日経平均も後場寄りがいきなり6円高まで上げ幅を縮め、すぐにマイナス転。その後200円超の下げになるなど、リスク警戒の動きが一気に広がった。
米中通商協議は現地時間10日朝から継続されるが市場の期待感が後退し、ドル円の頭を抑えている。
【ロンドン市場】小動き
この後の米中通商協議を前に小動き。
アジア市場午後に中国株が反発し、上海総合が3%超の上昇を見せたことで
期待感が広がっているが、高値圏での買いには慎重姿勢。
ドル円は109円台後半での推移。
【NY市場】朝方ドル売りも切り返す
米中通商協議は午前中に終了。
建設的であったなど、前向き姿勢を強調も
具体策は見えず。
朝方は警戒感からドル売り円買いが先行も
悪材料出尽くしや、今後の協議継続決定で一息というところで
午後に入って買い戻しが優勢に。
ドル円は110円台を回復する場面も。
【本日の見通し】警戒感継続
警戒感継続の流れ。
米中通商協議が継続となり、最悪の状況は避けたものの
当面の協議継続となり、一服感。
ただ、先行きが見えないこと、
関税引き上げが実施されて世界経済への悪影響が懸念されること
状況によってはリスト4の関税実施が意識されることなどから
頭の重い展開が続きそう。
ドル円は109円台での推移を中心にリスクは依然した方向か。
【本日の戦略】戻り売り
110円台もしくは近いところはいったん売りに回ってみたい。
短期投資であれば110.20超えでストップも。
スウィングは難しいが少し売り上がってみても、
ただ110円台半ば超えではいったんストップといったところか。
※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません