ダウ平均は下落の一方、ナスダックはプラス圏 パウエル証言は波乱なく通過=米国株序盤
NY株式9日(NY時間11:50)(日本時間00:50)
ダウ平均 39281.98(-62.81 -0.16%)
ナスダック 18450.87(+47.13 +0.26%)
CME日経平均先物 41555(大証終比:-65 -0.16%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は下落の一方、ナスダックはプラス圏で推移している。本日はパウエルFRB議長の議会証言が行われているが、米株式市場は現在のところ波乱なく通過している。
議長は「もっと良いデータがあればインフレへの信頼高まる」と述べ、更にデータを確認したい姿勢を強調。「緩和が早過ぎたり、多過ぎたりすると、インフレの進展に悪影響を及ぼす可能性がある」とも述べた。市場の一部からはハト派に傾斜するのではとの期待もあったが、その雰囲気まではなく、これまでの姿勢を堅持している印象。
ただ、想定範囲内でもあることから、米株式市場の反応は限定的に留まっている模様。短期金融市場では年内2回の利下げと9月利下げ開始予想で変わらずとなっている。
一方「労働市場は弱含みで推移しており、パウエル議長は注意を払い始めている。議長は政策が制限的であり、インフレに進展があることを認識している。これは、年後半にパウエル・プットを行う下地を作る可能性がある」との見解も聞かれた。
前日は半導体株の上げが目立ち、一部の銘柄は本日も堅調に推移している。エヌビディア<NVDA>が続伸しているほか、インテル<INTC>も5日続伸している。堅調な需要と在庫サイクルの上昇傾向、AIという構造的な追い風により、引き続き米株式市場を牽引しているようだ。
ただ、AI関連の大手銘柄に関してはそろそろ利益確定を入れる時期に来ているとの指摘も出ている。その一方で、年後半も話題性は衰えないと考える投資家も多く、完全にエクスポージャーから外すことは難しいとも述べていた。
バイオ医薬品のキメラ・セラピューティクス<KYMR>が大幅高。パートナー企業である仏サノフィが、進行中の標的タンパク質分解薬「KT-474 IRAK4」の皮膚疾患である汗腺膿瘍(HS)およびアトピー性皮膚炎(AD)を対象とした臨床試験(第2フェーズ)を拡大するための措置を講じると発表した。
ヘリオス・テクノロジーズ<HLIO>が大幅安。アナリストが投資判断を「中立」に引き下げた。
キメラ<KYMR> 38.69(+6.73 +21.06%)
ヘリオス<HLIO> 40.20(-6.13 -13.23%)
アップル<AAPL> 227.90(+0.08 +0.04%)
マイクロソフト<MSFT> 462.44(-3.80 -0.82%)
アマゾン<AMZN> 200.00(+0.71 +0.35%)
アルファベットC<GOOG> 191.36(+0.88 +0.46%)
テスラ<TSLA> 259.98(+7.04 +2.78%)
メタ<META> 533.28(+3.96 +0.75%)
AMD<AMD> 176.83(-1.86 -1.04%)
エヌビディア<NVDA> 131.67(+3.47 +2.71%)
イーライリリー<LLY> 925.09(+7.09 +0.77%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。