ダウ平均は大幅続伸 年内3回の利下げ予想を維持 パウエル会見もハト派な印象=米国株概況
NY株式20日(NY時間16:20)(日本時間05:20)
ダウ平均 39512.13(+401.37 +1.03%)
S&P500 5224.62(+46.11 +0.89%)
ナスダック 16369.41(+202.62 +1.25%)
CME日経平均先物 40410(大証終比:+810 +2.01%)
きょうの米株式市場でダウ平均は大幅続伸。上げ幅は400ドルを超えた。午後のFOMCおよびパウエル議長の会見を受けて上げ幅を伸ばした。金利は予想通りに据え置かれた一方、FOMC委員の今年末時点での金利見通し(ドット・プロット)は中央値で年内3回の利下げを維持した。直近のインフレ指標がインフレの根強さを示したことから、2回に減少するのではと見られていたが、変わらずだった。
ただ、その時点での米株式市場の反応は鈍かった。中央値で年内3回の利下げが維持されたとは言え、2回以下とで人数は拮抗。19名の委員のうち9名が2回以下を予想していた。また、PCEコアの予想を12月の2.4%から2.6%に上方修正していた点も影響した可能性もありそうだ。一方、今年のGDP見通しは上方修正していた。
しかし、その後のパウエル議長の会見を受けて、米株式市場は上げ幅を伸ばしている。議長は「今年のある時点での緩和開始が適切」と繰り返したほか、「保有資産の縮小ペースをかなり早期に緩めることが適切」とも述べていた。また、1、2月のインフレ指標は信頼感を高めなかったものの、インフレ指標には季節性がある可能性にも言及していた。ハト派な印象が優勢だったようだ。
本日はIT・ハイテク株も買い戻されていたものの、AIバブルが本格的に警戒され始めているのではないかとの指摘も出ていた。ただ、その分、他のセクターに見直し買いが強まっていた。金融や産業、自動車などに物色の矛先が回っていた。一部からは「他の条件が同じであれば、水面下で起こっているローテーションや変動は悪いことではない」といった声も出ていた。
取引所のナスダック<NDAQ>が下落。同社の筆頭株主であるボース・ドバイが保有株の約3分の1、2700万株を1株59ドルで売り出すと発表した。
スーパー・マイクロ・コンピューター<SMCI>が5日続落。同社は200万株の増資計画を発表したが、決定を延期していた発行価格が875ドルに決まった。前日終値よりも低い水準。
ブリトーなどメキシコフードのファストフード店を展開するチポトレ・メキシカン・グリル<CMG>が上昇。前日引け後に1対50の株式分割を取締役会が承認したと発表した。6月6日の株主総会に提案する。
ゴルフ用品のトップゴルフ・キャロウェイ・ブランズ<MODG>が上昇。韓国の戦略的投資家が同社の一部の買収を検討していると伝わった。
宝飾品販売のシグネット・ジュエラーズ<SIG>が決算を受け大幅安。予想を下回る売上高見通しを示した。
ナスダック<NDAQ> 60.88(-1.58 -2.53%)
スーパー・マイクロ<SMCI> 896.47(-14.50 -1.59%)
チポトレ・メキシカン<CMG> 2895.00(+97.44 +3.48%)
トップゴルフ・キャロウェイ<MODG> 15.66(+1.27 +8.83%)
シグネット<SIG> 90.08(-12.38 -12.08%)
アップル<AAPL> 178.67(+2.59 +1.47%)
マイクロソフト<MSFT> 425.23(+3.82 +0.91%)
アマゾン<AMZN> 178.15(+2.25 +1.28%)
アルファベットC<GOOG> 149.68(+1.76 +1.19%)
テスラ<TSLA> 175.66(+4.34 +2.53%)
メタ<META> 505.52(+9.28 +1.87%)
AMD<AMD> 179.73(-1.69 -0.93%)
エヌビディア<NVDA> 903.72(+9.74 +1.09%)
イーライリリー<LLY> 772.86(+0.08 +0.01%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。