ダウ平均は続落 エヌビディアが下げに転じ、IT・ハイテク株にも戻り売り=米国株前半
NY株式22日(NY時間13:47)
ダウ平均 34278.64(-185.05 -0.54%)
ナスダック 13496.04(-1.55 -0.01%)
CME日経平均先物 31770(大証終比:-150 -0.47%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は続落。また、IT・ハイテク株も前日からの上げを失速させ、ナスダックも前日付近に伸び悩んでいる。金曜日のジャクソンホールでのパウエル議長の講演を控える中で、市場はIT・ハイテク株への買い戻しを強めていた。明日の引け後にエヌビディア<NVDA>の決算が予定されており、結果次第ではIT・ハイテク株全体に買いが広がるのではとの期待感も一部にはある模様。きょうは米国債利回りも低下しており、IT・ハイテク株に買い戻しを入れやすくなっていたが、そのエヌビディアが戻り売りに押されたことで、IT・ハイテク株全体のトーンが低下したようだ。
市場はエヌビディアの決算を注視しており、個別株オプション市場では決算後に約10%の値動きに備えている。エヌビディアのS&P500に対する寄与度は3%以上を占め、株価の動きはより広範囲に影響を及ぼす可能性がある。
アナリストはエヌビディアの第2四半期の売上高は3カ月前に同社が出した予測を上回るかもしれないと期待している。その予測は当時の予想を遥かに上回り、同社の時価総額を1兆ドル以上に押し上げる一助となった。ポイントとしては、人工知能(AI)関連の巨大な需要に見合うだけの供給量を確保できたかどうかだろうといった声も聞かれる。
一方、パウエル議長の講演については、前回のFOMC議事録で、委員の大半が、利上げ継続が必要になり得るとの見解を示し、追加利上げの可能性を示唆していた。パウエル議長の講演も、利上げ終了は接近しているものの、あと若干の追加利上げと、その後の高水準での金利維持の可能性を示唆する内容になるとの見方が広がっている。
百貨店のメーシーズ<M>が取引開始前に決算を発表し、大幅安となっている。マクロ環境の不確実性を理由に慎重姿勢を強調。在庫処理のために値下げを実施したことも明らかにしたことが嫌気されている模様。
スポーツ用品販売のディックス・スポーティング・グッズ<DKS>も取引開始前に決算を発表し、大幅安。既存店売上高が予想を下回ったほか、1株利益も予想を下回った。通期のガイダンスも公表し、既存店売上高の見通しは維持したものの、1株利益の見通しを下方修正している。積み上がった在庫圧縮に伴う利益縮小を要因に挙げた。
メーシーズ<M> 12.74(-1.99 -13.51%)
ディックス・スポーティング<DKS> 112.24(-34.80 -23.67%)
アップル<AAPL> 177.06(+1.22 +0.69%)
マイクロソフト<MSFT> 323.04(+1.16 +0.36%)
アマゾン<AMZN> 134.22(-0.46 -0.34%)
アルファベットC<GOOG> 129.58(+0.65 +0.50%)
テスラ<TSLA> 231.37(+0.09 +0.04%)
メタ・プラットフォームズ<META> 288.93(-0.98 -0.34%)
AMD<AMD> 105.30(-2.92 -2.70%)
エヌビディア<NVDA> 456.45(-13.22 -2.81%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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