予想上回る米GDPをもってしても年内の米利下げ観測を排除することはない
きょうは第4四半期の米GDP速報値が発表され、予想を上回る2.9%のプラス成長であった。多くの経済指標の問題は遅行性で頻繁に修正される点にあるが、米GDPもこのシリーズの1つとなっている。
最近の先行指標を見ると、今後6-9カ月の間に米成長が大幅に悪化することが数字で示唆されている。これはFRBが年内に利上げを中止し、利下げを開始するのに十分な時間だという。
第4四半期の米GDPに最も大きく寄与したのは在庫で、これはGDPの構成要素の中で最も変動が大きいものの1つとなっている。米企業では小売業を始め、余剰在庫が過度に積み上がっており、売上高に対する在庫の割合(在庫率)が急上昇している。これは在庫が第2四半期もしくは第3四半期までに、GDPの成長に強くマイナスに寄与するようになると考えられる。
なお、在庫のGDPに対する寄与度は1.46%でGDPの上げの半分に相当する。
米実質GDP(速報値)(第4四半期)22:30
結果 2.9%
予想 2.7% 前回 3.2%
個人消費(前期比)
結果 2.1%
予想 2.7% 前回 2.3%
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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