メルクも好決算にもかかわらず株価下落=米国株個別
メルク<MRK>が取引開始前に4-6月期決算(第2四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。主力薬のがん剤「キイトルーダ」の売上高が予想を上回り、新型ウイルス感染向け経口薬「ラゲブリオ(モルヌピラビル)」も予想を若干上回った。HPVワクチン「ガーダシル」も予想を上回った。しかし、動物用医薬品の売上高は予想を僅かに下回る結果となった。
通期のガイダンスも公表しており、売上高見通しを上方修正したほか、1株利益の見通しはレンジを縮小。ラゲブリオの見通しについては据え置いた。
ただ、株価は売りが強まっている。米上院民主党のシューマー院内総務とマンチン議員がきのう、薬価引き下げなどを盛り込んだ法案で合意したと発表されたことが嫌気されている。
(4-6月・第2四半期)
・1株利益(調整後):1.87ドル(予想:1.69ドル)
・売上高:145.9億ドル(予想:138.5億ドル)
ラゲブリオ(モルヌピラビル):11.8億ドル(予想:11.0億ドル)
キイトルーダ:52.5億ドル(予想:49.1億ドル)
ガーダシル:16.7億ドル(予想:15.2億ドル)
アイセントレス:1.47億ドル(予想:1.61億ドル)
シンポニー:1.86億ドル(予想:1.97億ドル)
レミケード:0.61億ドル(予想:0.66億ドル)
ジャヌビア:7.56億ドル(予想:7.53億ドル)
ジャヌメット:4.76億ドル(予想:4.54億ドル)
レンビマ:2.31億ドル(予想:2.16億ドル)
アニマルヘルス:14.7億ドル(予想:15.1億ドル)
・粗利益率(調整後):74.7%(予想:74.4%)
・販管費(調整後):24億ドル(予想:24億ドル)
・研究開発費(調整後):27.6億ドル(予想:27.2億ドル)
(通期見通し)
・1株利益(調整後):7.25~7.35ドル(従来:7.24~7.36ドル)
・売上高:575~585億ドル(従来:569~581億ドル)(予想:580億ドル)
・ラゲビロ(モルヌピラビル):50~55億ドル(従来:50~55億ドル)(予想:52.8億ドル)
(NY時間10:49)
メルク<MRK> 89.48(-1.75 -1.92%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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