IBMが決算受け下落 FCFの見通し下方修正=米国株個別
IBM<IBM>が下落。前日引け後に4-6月期決算(第2四半期)を発表し、1株営業利益、売上高とも予想を上回った。顧客企業のIT投資への予算縮小が懸念される中、メインフレームコンピューターやコンサルティング、クラウドサービスに対する需要が堅調であることが示された。
ガイダンスも公表しており、通期の売上高見通しは従来と変わらずの1桁台半ばの上限の伸びを見込だ一方、フリーキャッシュフロー(FCF)は100億ドルと従来の見通しのレンジ下限に下方修正した。
FCFの下方修正についてカバノーCFOは、「より広範な事業の減速というよりも、ドル高とロシア事業の損失によるものだ」と述べた。需要は引き続き堅調だとしている。
アナリストからもドル高の逆風は他のテクノロジー企業も直撃する可能性が高い。ロシアからの撤退という想定外の決定と、ドル高を考慮すると理解できるものだと指摘している。ただ、営業利益率は4.20%の大幅改善を示し、売上高と1株利益はともに予想を上回っていると指摘した。
(4-6月・第2四半期)
・1株営業利益(調整後):2.31ドル(予想:2.29ドル)
・売上高:155.4億ドル(予想:151.6億ドル)
コンサルティング:48.1億ドル(予想:46.4億ドル)
ソフトウエア:61.7億ドル(予想:63.0億ドル)
インフラ:42.4億ドル(予想:37.6億ドル)
ファイナンス:1.46億ドル(予想:1.85億ドル)
・粗利益率(調整後):54.5%(予想:56.5%)
・FCF:20.9億ドル
(通期見通し)
・売上高:1桁台半ばの上限の伸び
・FCF:100億ドル(従来:100~105億ドル)
(NY時間09:36)
IBM<IBM> 129.25(-8.88 -6.43%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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執筆者 : MINKABU PRESS
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