ＮＸＰが上昇 サムスンが買収を計画との観測報道＝米国株個別

　オランダの半導体大手のＮＸＰセミコンダクターズ＜NXPI＞が商いを伴って上昇。韓国のサムスンが同社の買収を計画しているとの観測報道が出ている。

　サムスンの李在鎔（イ・ジェヨン）副会長が、６月７日から１８日まで欧州を訪問し、その間にＭ＆Ａの可能性について協議し、ライバルである台湾の台湾積体電路製造（ＴＳＭＣ）の主要顧客の１つである同社をターゲットとしているという。

　サムソンのこの動きは自動車用半導体市場に対する強気の姿勢を示すものであり、サムソンにとってこの買収の可能性はＴＳＭＣの顧客を奪うための重要な戦略にもなるという。

　実際、サムスンによる欧州の半導体メーカー買収の意向は昨年から流れており、ターゲットはＮＸＰからドイツのインフォニオンなど大手半導体メーカー各社に及んでいる。しかし、２０２０年以降はパンデミックのため、サムスンの海外買収は進展せず、一度中止されていた。

　李氏は半年ぶりに海外出張を開始し、ＮＸＰへの出資や買収を狙うほか、ドイツのインフィニオン、ソフトバンク＜9984＞参加の英アームも対象になるという。

（NY時間10:36）
ＮＸＰセミコンダクターズ＜NXPI＞　192.18（+15.11　+8.53%）

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美