ダウ平均は400ドル超の大幅反落 景気後退への懸念も根強い アドビが下落=米国株概況
NY株式23日(NY時間16:20)
ダウ平均 34358.50(-448.96 -1.29%)
S&P500 4456.24(-55.37 -1.23%)
ナスダック 13922.61(-186.21 -1.32%)
CME日経平均先物 27410(大証終比:-450 -1.65%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は反落。きょうの市場は原油価格が再び上昇していることもあり、米株式市場もこのところの買い戻しを一服させた。リスク回避の雰囲気もあり、ダウ平均は400ドル超下落。リスクといってもウクライナ情勢よりもむしろ、景気の先行きのほうに不透明感を強めている模様。
市場は引き続き、ウクライナ情勢の動向を注視しているが、ウクライナのゼレンスキー大統領は、紛争は膠着状態に入りつつあるように見える中、ロシアへの圧力を強めるよう呼びかけていた。
直近の株式市場の買戻しは市場がパウエルFRB議長の最近のコメントを評価したこと見られている。パウエル議長は前日の講演で、これまでのレトリックをさらにアップさせ、インフレに対して厳しい行動を取ることをコミットしていた。議長は「労働市場は非常に力強く、インフレは高過ぎる」と述べていた。必要なら積極的な対応を示す姿勢を強調しているが、一方で景気については自信を示していた。
ただ、市場からは、景気後退の声も出ている状況。著名投資家のアイカーン氏はメディアのインタビューで「景気後退、あるいはさらに悪化する可能性は十分にある」と語っていた。
エネルギー株は上昇してたものの、銀行、産業、IT・ハイテクは戻り売りに押された
。
アップル<AAPL>が小幅ながらも逆行高。アナリストからアイフォーン13の旺盛な需要に着目した報告が伝わっていた。サムスンのギャラクシーの新機種発売後も、アイフォーン13モデルの需要は旺盛だという。
アドビ<ADBE>が下落。前日引け後に12-2月期決算(第1四半期)を発表し、売上高は予想範囲内だったものの、1株利益は予想を上回った。ただ、第2四半期については予想を下回る見通しが示されている。競争激化による同社への逆風が示唆された格好となった。
ゲーム販売のゲームストップ<GME>が大幅高。同社のコーエン会長が、自身の株式の持ち株比率を11.9%に引き上げた。この上昇を受けて、同じミーム株のAMC<AMC>にも買いが強まった。
加工食品のゼネラル・ミルズ<GIS>が上昇。12-2月期決算(第3四半期)を発表し、売上高は予想範囲内だったものの、1株利益は予想を上回った。ガイダンスも公表しており、1株利益のほか、中核売上高も上方修正している。
モデルナ<MRNA>が下落。同社は6歳未満の幼児が対象のワクチン使用許可申請を行う計画を明らかにしている。しかし、臨床試験の有効性データが一部の期待に届かなかった。
アドビ<ADBE> 422.90(-43.55 -9.34%)
ゲームストップ<GME> 141.00(+17.86 +14.50%)
AMC<AMC> 20.74(+2.48 +13.58%)
ゼネラル・ミルズ<GIS> 64.23(+1.55 +2.47%)
モデルナ<MRNA> 178.73(-7.99 -4.28%)
アップル<AAPL> 170.21(+1.39 +0.82%)
マイクロソフト<MSFT> 299.49(-4.57 -1.50%)
アマゾン<AMZN> 3268.16(-29.62 -0.90%)
アルファベットC<GOOG> 2770.07(-35.48 -1.26%)
テスラ<TSLA> 999.11(+5.13 +0.52%)
メタ・プラットフォームズ<FB> 213.46(-3.19 -1.47%)
AMD<AMD> 113.92(-0.86 -0.75%)
エヌビディア<NVDA> 256.34(-8.90 -3.36%)
ツイッター<TWTR> 38.00(-0.43 -1.12%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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