ダウ平均は600ドル超の大幅反発 オミクロンへの懸念一服も=米国株前半
NY株式6日(NY時間12:40)
ダウ平均 35235.98(+655.90 +1.89%)
ナスダック 15181.80(+96.33 +0.63%)
CME日経平均先物 28035(大証終比:+185 +0.66%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は600ドル超の大幅反発。銀行、エネルギーやパンデミックからの回復で恩恵を受けやすい循環株への買いが優勢となっている。ダウ平均は600ドル超上昇。
ただ、IT・ハイテク株への利益確定売りは続いている。テスラ<TSLA>が下落しているほか、エヌビディア<NVDA>が下落。ナスダックは朝方のマイナスからプラス圏に浮上しているものの依然として上値は重い印象。テスラ<TSLA>は4日続落。同社の再生可能エネルギー事業のソーラーパネルに関して、米証券取引委員会(SEC)が調査を開始したと伝わっている。エヌビディア<NVDA>は英アーム買収に関して、英国のほか、米国でも当局が阻止する動きを見せており、今回の買収は難しいとの見方が強まりつつある。
先週はオミクロン株とパウエルFRB議長の議会証言で株式市場はボラティリティの高い値動きがみられた。ただ、オミクロン株に関しては、米政府の首席医療顧問を務めるファウチ博士が南アフリカからの情報をもとに「これまでのところ重症化の度合いは、それほど高くないようだ」と述べたことで、市場にもひとまず安心感が広がっている。
一方、市場の一部からは、心配すべきはオミクロンよりもFRBの早期引き締めとの声も出ている。FRBの資産購入ペース縮小は株式のバリュエーション低下につながり、回復局面の段階では常に見られることだとの声も出ている。来年の米株式市場の主要なリスクは引き続き、FRBが過度にひっ迫した労働市場に起因するインフレへの対応を迫られた場合の金融環境の突如の引き締まりだとの声も聞かれた。
個別に百貨店のコールズ<KSS>が上昇。物言う株主の投資会社エンジン・キャピタルが同社に対して、身売りもしくはeコマース事業の分割を提案したことが明らかとなった。
コインベース<COIN>やマラソンデジタル<MARA>など仮想通貨関連銘柄の下げが目立っている。ビットコインが週末4日の取引で一時4万2千ドル台まで急落するなど、仮想通貨市場に利益確定売りが強まっており、週明けのきょうも軟調な値動きがみられている。FRBが金融引き締めに舵を切り始める中で、これまでの仮想通貨への魅力が薄れて行くとの見方も出ているようだ。
コールズ<KSS> 52.07(+3.62 +7.47%)
コインベース<COIN> 264.00(-1.65 -0.62%)
マラソン・デジタル<MARA> 42.17(+0.53 +1.27%)
ライオット<RIOT> 28.11(-0.53 -1.85%)
マイクロストラテジー<MSTR> 593.13(-37.86 -6.00%)
アップル<AAPL> 166.19(+4.35 +2.68%)
マイクロソフト<MSFT> 323.64(+0.63 +0.20%)
アマゾン<AMZN> 3453.35(+63.56 +1.88%)
アルファベットC<GOOG> 2860.42(+10.01 +0.35%)
テスラ<TSLA> 1000.52(-14.45 -1.42%)
メタ・プラットフォームズ<FB> 315.38(+8.54 +2.78%)
AMD<AMD> 136.17(-7.84 -5.44%)
エヌビディア<NVDA> 293.24(-13.69 -4.46%)
ツイッター<TWTR> 44.37(+2.30 +5.46%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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執筆者 : MINKABU PRESS
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