パウエル議長の再指名をきっかけにIT・ハイテク株への利益確定売りが強まる=米国株前半
NY株式23日(NY時間11:53)
ダウ平均 35664.13(+44.88 +0.13%)
ナスダック 15688.57(-166.19 -1.03%)
CME日経平均先物 29600(大証終比:-190 -0.64%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は横ばい。一方、前日同様にIT・ハイテク株への売りが強まっており、ナスダックは大幅安となっている。前日のバイデン大統領によるパウエルFRB議長の再指名決定で市場では、FRBはこれまでの政策スタンスを継続し、正常化を急ぐのではとの思惑が強まっている。短期金融市場では、来年6月の0.25%の利上げで織り込み始めており、先週よりも更に前倒ししているようだ。また、来年末までにさらに2回の利上げの可能性まで見込んでいる状況。
そのような中で、最高値圏まで急上昇していたIT・ハイテクなどの成長株に利益確定売りのきっかけを作ったようだ。一方、銀行やエネルギー株は買われており、ダウ平均はサポートされている状況。
市場からは、成長株は「神経質」な位置付けと「防御的」な位置付けの間で揺れ動き続けている。中長期的には、力強い成長、利回り上昇、インフレといったファンダメンタルズ要因がIT・ハイテク株への偏重よりも成長株と循環株のバランスの取れたポートフォリオを持つ投資家に恩恵をもたらすはずだとの見方も出ている。
きょうはベスト・バイ<BBY>、アーバン・アウトフィッターズ<URBN>、ディックス・スポーティング・グッズ<DKS>といった小売り企業の決算が取引開始前までに発表されていた。いずれも予想を上回る好決算ではあったものの、株価の反応は冴えない。概ね期待が事前に高まっていた分、細かい点の弱さにネガティブに反応している模様。
アーバンアウトフィッターズ<URBN> 32.91(-4.36 -11.70%)
ディックス・スポーティング<DKS> 126.11(-14.18 -10.10%)
ベストバイ<BBY> 116.95(-21.05 -15.25%)
アルファベット(C)<GOOG> 2910.84(-30.73 -1.04%)
メタ・プラットフォームズ<FB> 336.40(-4.61 -1.35%)
ネットフリックス<NFLX> 651.23(-7.97 -1.21%)
テスラ<TSLA> 1125.54(-31.33 -2.71%)
アマゾン<AMZN> 3553.11(-19.46 -0.54%)
エヌビディア<NVDA> 312.58(-6.98 -2.18%)
AMD<AMD> 147.21(-5.31 -3.48%)
ツイッター<TWTR> 46.24(-1.07 -2.26%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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