レンジ取引中心の展開、上下ともに動きにくさ
レンジ取引中心の展開、上下ともに動きにくさ
金曜日から春節で中国が長期休場、今日は香港、台湾、韓国も休場で動きにくさも
【10日の市場】下値しっかり
東京市場は前週末の流れを受けて104円50銭前後がしっかりの展開。
戻りは104円71銭までと限定的で、上値が重いものの、下も試せず。
ロンドン市場に入って104円台半ばを割り込み、104円41銭を付けた後、一気に急騰。
日銀がマイナス金利深堀の余地があることを明確化との観測報道が通信社から出たことで
一気に円売りが進む格好で104円80銭台まで。
ユーロドルが1.2144前後を付けるなど、ドル円を除くとドル安基調が継続。
ドル円は高値圏もみ合いを経てNY午前に104円50銭台に戻すと、その後はもみ合いに。
【11日の市場】様子見ムード
東京勢不在のアジア市場でドル円は104円60銭前後での推移が続いた。
104円台半ばを割り込む勢いが見られずも、頭は重い。
ロンドン市場朝方に米債利回りの上昇が見られ、
ドル円は104円76銭前後まで。ユーロドルが1.2120前後を付けるなど、ドルは全面高。
NY市場は若干ドル買いの動きで104円80銭台を付ける動きも、
10日の高値に届かず、104円70銭台中心の動き。
ユーロドルは一時1.2150近くまで上昇の場面も、1.2120台に戻すなど
こちらも1.21台前半で方向感のない動きに。
【本日の見通し】方向性探る
ドル円は104円台後半から次の方向性を探る展開に。
104円台半ばからの売りに慎重で、ドル売りムードの中で下値しっかり。
10日に一度104円台半ばを割り込んでおり、ストップの期待も小さい分
短期的な勢いも出にくいところに。
ユーロドルが1.2160台まで付けてくると、もう一段の上昇期待。
この場合ドル円でもドル売りが加速する可能性も。
【本日の戦略】様子ムード、流れ的には戻り売り意識
中国が春節に入り今日のアジア市場は参加者が少ない分動きにくさも。
ドル円は104円台後半を中心としたレンジ取引が見込まれるだけに
デイトレ破壊店を意識する展開に。104円台半ばをしっかり割り込むなどレンジを超える取引が見られるといったんストップ。
スウィングは戻り売りか。104円台後半での売り場を探る展開に。
週末であり、目立ったイベントもなく、無理をせずという展開。
※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません
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《2/10 水曜日》
ドル円 ユーロドル ユーロ円
始値 104.60 1.2119 126.75
高値 104.84 1.2144 127.08
安値 104.41 1.2109 126.65
終値 104.59 1.2118 126.76
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《2/10 水曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経 29562.93 +57.00
DOW 31437.80 +61.97
S&P 3909.88 -1.35
Nasdaq 13972.53 -35.17
FTSE 6524.36 -7.20
DAX 13932.97 -78.83
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《2/10 水曜日の商品市場》
NY原油先物3月限(WTI)(終値)
1バレル=58.68(+0.32 +0.55%)
NY金先物4月限(COMEX)(終値)
1オンス=1842.70(+5.20 +0.28%)
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《2/10 水曜日に発表された主な経済指標》
【韓国】
雇用統計(1月)08:00
結果 5.4%
予想 4.5% 前回 4.5%(4.6%から修正)(失業率)
【日本】
国内企業物価(1月)08:50
結果 0.4%
予想 0.4% 前回 0.5%(前月比)
結果 -1.6%
予想 -1.6% 前回 -2.0%(前年比)
【中国】
消費者物価指数(1月)10:30
結果 -0.3%
予想 0.0% 前回 0.2%(前年比)
生産者物価指数(1月)10:30
結果 0.3%
予想 0.3% 前回 -0.4%(前年比)
【ユーロ圏】
ドイツ消費者物価指数(確報)(1月)16:00
結果 0.8%
予想 0.8% 前回 0.8%(前月比)
結果 1.0%
予想 1.0% 前回 1.0%(前年比)
ドイツ調和消費者物価指数(確報)(1月)16:00
結果 1.4%
予想 1.4% 前回 1.4%(前月比)
結果 1.6%
予想 1.6% 前回 1.6%(前年比)
【トルコ】
雇用統計(11月)16:00
結果 12.9%
予想 N/A 前回 12.7%(失業率)
【南アフリカ】
SACCI景況感指数(1月)18:30
結果 94.5
予想 93.0 前回 94.3(93.4から修正)(11月のデータ)
【ブラジル】
小売売上高(12月)21:00
結果 1.2%
予想 5.5% 前回 3.6%(3.4%から修正)(前年比)
【米国】
MBA住宅ローン申請指数(01/30 – 02/05)21:00
結果 -4.1%
予想 N/A 前回 8.1%(前週比)
消費者物価指数(1月)22:30
結果 0.3%
予想 0.3% 前回 0.2%(0.4%から修正)(前月比)
結果 1.4%
予想 1.5% 前回 1.4%(前年比)
結果 0.0%
予想 0.2% 前回 0.0%(0.1%から修正)(コア・前月比)
結果 1.4%
予想 1.5% 前回 1.6%(コア・前年比)
卸売売上高(12月)11日0:00
結果 1.2%
予想 N/A 前回 0.3%(0.2%から修正)(前月比)
卸売在庫・確報値(12月)11日0:00
結果 0.3%
予想 0.1% 前回 0.1%(前月比)
米週間石油在庫統計(バレル・前週比)0:30
原油 -664.5万(4億6901万)
ガソリン +425.9万(2億5641万)
留出油 -173.2万(1億6111万)
(クッシング地区)
原油 -65.8万(4804万)
*()は在庫総量
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《2/10 水曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》
【日本】
*中村日銀審議委員
日本経済は引き続き厳しい状態だが基調は持ち直している
対面型サービス業を中心に下振れリスクは大きい
新型コロナウイルス感染拡大による経済・物価の下押し圧力は長引くと思われる
日銀の新型コロナウイルス対応は効果を発揮している
ETF購入は効果を発揮しており、今後も必要なツールだ
ETF購入に限らず、大量資産購入や保有長期化で市場機能に影響生じ得る
*時事通信
「日銀は、政策点検でマイナス金利の深掘り余地があることを明確化する方向で調整に入る」
【ユーロ圏】
ラガルドECB総裁
財政支援策が必要、少なくとも年末まで。
緩和的な金融政策の継続が必要。
好ましい金融環境がECBの羅針盤だ。
ECBがインフレについて心配すべき時期はまだしばらく先に。
インフレはまだ中期的な目標に到達していない。
【米国】
*パウエル議長
米経済は力強い労働市場から依然程遠い。
辛抱強く緩和的な金融政策が重要。
労働者や中小企業への支援が依然必要。
雇用促進のためにできることは全てするとコミット。
インフレの大幅または急速な上昇は見込んでいない。
実際のインフレを確認したい。
問題のあるインフレ上昇に対処する手段を持っている。
広範囲のインフレ指標を注意深く見ている。
現状は財政刺激策が必要不可欠。
経済再開と伴に消費の急増が見られる可能性。
米10年債入札結果
最高落札利回り 1.155%(WI:1.157%)
応札倍率 2.37倍(前回2.47倍)
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《2/11 木曜日》
ドル円 ユーロドル ユーロ円
始値 104.59 1.2118 126.76
高値 104.81 1.2149 127.16
安値 104.55 1.2114 126.70
終値 104.75 1.2130 127.06
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《2/11 木曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経 休み
DOW 31430.70 -7.10
S&P 3916.38 +6.50
Nasdaq 14025.77 +53.24
FTSE 6528.72 +4.36
DAX 14040.91 +107.94
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《2/11 木曜日の商品市場》
NY原油先物3月限(WTI)(終値)
1バレル=58.24(-0.44 -0.75%)
NY金先物4月限(COMEX)(終値)
1オンス=1826.80(-15.90 -0.86%)
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《2/11 木曜日に発表された主な経済指標》
【英国】
RICS住宅価格指数(1月)09:01
結果 50.0%
予想 60.0% 前回 63.0%(65.0%から修正)
【ユーロ圏】
ドイツ卸売物価指数(1月)16:00
結果 2.1%
予想 N/A 前回 0.6%(前月比)
結果 0.0%
予想 N/A 前回 -1.2%(前年比)
【南アフリカ】
製造業生産高(12月)20:00
結果 -0.1%
予想 -0.6% 前回 -0.6%(-1.3%から修正)(前月比)
【米国】
新規失業保険申請件数(01/31 – 02/06)22:30
結果 79.3万件
予想 76.0万件 前回 81.2万件(77.9万件から修正)(前週比)
結果 454.5万件
予想 442.0万件 前回 469.0万件(459.2万件から修正)(継続受給者数)
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《2/11 木曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》
【ユーロ圏】
*ビルロワデガロー仏中銀総裁
ECBにとって環境分野に関連した金融政策は新たな領域だ。
ECBは気候変動について関わることが必須。
気候変動問題はECBの使命の根幹に関わる。
ECBバランスシートへのグリーンボンド組み入れは追加緩和を意味するものではない。
*EU経済成長予測
2021年のユーロ圏GDP成長予測を従来の4.2%から3.8%へと引き下げ。
スペインとイタリアのGDPは2022年末まで、危機以前の水準に戻らないだろう。
*メルケル独首相
必要以上にはロックダウン措置を延長しない。
*クノット・オランダ中銀総裁
ECBは債券購入におけるカーボン・バイアスを引き下げるべき。
金融セクターはより一層、天候リスクに留意すべき。
市場はエネルギーの転換により一層のリスク資本投じるべき。
ECBの労力はその使命の範囲内にとどめるべき。
【米国】
*米30年債入札結果
最高落札利回り 1.933%(WI:1.923%)
応札倍率 2.18倍(前回:2.47倍)
*ペロシ米下院議長
米下院での今月末までの法案通過を望む。
下院の法案には15ドルの最低賃金が含まれるだろう。
*サキ米報道官
大統領は中国との競争について明敏になっている。
大統領は中国の習主席に透明性の欠如に言及した。
中国への関税および貿易政策の見直しは進行中。
見直しは急いではいない。
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《本日予定されている主な経済指標》
【英国】
GDP・速報値(第4四半期)16:00
予想 0.5% 前回 16.0%(前期比)
予想 -8.1% 前回 -8.6%(前年比)
鉱工業生産(12月)16:00
予想 0.5% 前回 -0.1%(前月比)
予想 -3.7% 前回 -4.7%(前年比)
製造業生産高(12月)16:00
予想 0.7% 前回 0.7%(前月比)
予想 -3.2% 前回 -3.8%(前年比)
商品貿易収支(12月)16:00
予想 -150.0億ポンド 前回 -160.12億ポンド
【スイス】
消費者物価指数(1月)16:30
予想 0.0% 前回 -0.1%(前月比)
予想 -0.6% 前回 -0.8%(前年比)
【インド】
鉱工業生産(12月)21:00
予想 -0.5% 前回 -1.9%(前年比)
【カナダ】
卸売売上高(12月)22:30
予想 -1.7% 前回 0.7%(前月比)
【米国】
ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値(2月)13日0:00
予想 80.9 前回 79.0
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執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長
1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員