ドル売り強まり、ドル円は104円台半ばへ、ユーロドルは1.2120超え
ドル売り強まり、ドル円は104円台半ばへ、ユーロドルは1.2120超え
米10年債利回り低下などが調整誘う
【東京市場】ドル売りの動き
ドル売りの動きが広がった。ドル円は105円ちょうどを割り込む動きを見せた。前日のNY市場で105円60銭台から105円10銭割れまで値を落としたドル円は、朝方のもみ合いを経てじりじりと値を落とし、NY市場の安値をしっかり割り込んだ後、ドル売りの勢いが加速。昼前には105円を割り込む動きを見せた。午後もドル売り基調が続き一時104円84銭まで。
ユーロドルも、1.2050前後でのもみ合いから昨日の高値1.2066を超えて上昇基調が強まり昼前に1.2082までユーロ買いドル売りが進んだ。午後は高値圏もみ合いが続いた。
ドル全面安基調の中でほとんどの通貨が対ドルで買われる中、特に目立って上昇を見せたのがNZドル。NZ中銀の四半期インフレ見通しが3期連続で上昇し、年内の緩和政策後退の期待が広がる格好に。NZドルは朝の0.7210台から0.7250台まで上昇。NZドル円も朝の75円90銭前後から76円13銭まで上値を伸ばし、前日海外市場の高値を超えたが、その後はドル円の売りに押されてやや調整。
【ロンドン市場】ドル円104円50銭台、ユーロドル1.21台に
ドル売りが強まる展開となり、ドル円は104円50銭台に。米債利回りの低下が見られ
米10年債利回りが先週の1.20%近辺から週明けも同水準を試したが届かず、
1.14%台へと値を落とす中でドル売りが強まる展開に。
ドル円は東京午前からの下げが加速する形、ユーロドルも1.21台にしっかり乗せて1.2117前後まで。
ポンドドルも対ユーロや対円では下落も、対ドルではしっかり。
【NY市場】ドル円安値圏もみ合い
ドル円は安値圏でのもみ合いとなった。
104円50銭前後を付けるものの、そこからの売りには慎重。もっとも戻りも鈍い。
ユーロドルは1.21台まで急速に買いが出ており、一時1.2120前前後まで。
もっとも総じてロンドン市場のドル安進行後のもう一段のドル売りには慎重姿勢。
ドル円は104円台半ばがしっかり。
【本日の見通し】ドル円は下値意識強い
ドル円は104円台半ばからの売りには慎重で
昨日ロンドン市場で104円50銭台を付けたものの
そこからの売りは一息。
ただ戻りが鈍いだけにどこかのタイミングで売りが出る可能性が高い。
ユーロドルが1.2120前後を付けるなどドルは全面安で
ドル円でのポイントだけで動きを止めることは難しいと見られる。
戻りの重さを確認しながらブレイクの機会を探る展開で、割り込むと104円ちょうどがターゲットに。
ユーロドルももう一段の上値を意識。
1.2150を目先のターゲットに。1.2080前後がサポートとなりそう。
【本日の戦略】戻り売り
ドルは全面安。ドル円は104円台半ばがしっかりも、戻りが鈍い。
デイトレはいったん売りに回って戻るようならばすぐにやめる手も。
スウィングは少し待っての売りに回りたいところ。
104円台後半での売り場探しか。
※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません
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《2/9 火曜日》
ドル円 ユーロドル ユーロ円
始値 105.23 1.2050 126.79
高値 105.26 1.2122 126.85
安値 104.50 1.2047 126.44
終値 104.59 1.2119 126.76
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《2/9 火曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経 29505.93 +117.43
DOW 31375.83 -9.93
S&P 3911.23 -4.36
Nasdaq 14007.70 +20.06
FTSE 6531.56 +8.03
DAX 14011.80 -48.11
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《2/9 火曜日の商品市場》
NY原油先物3月限(WTI)(終値)
1バレル=58.36(+0.39 +0.67%)
NY金先物4月限(COMEX)(終値)
1オンス=1837.50(+3.30 +0.18%)
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《2/9 火曜日に発表された主な経済指標》
【日本】
マネーストックM2(1月)8:50
結果 9.4%
予想 9.2% 前回 9.2%(前年比)
【NZ】
NZ中銀 2年インフレ予想(第1四半期)11:00
結果 1.89% 前回 1.59%
【ユーロ圏】
ドイツ経常収支(12月)16:00
結果 282.0億ユーロ
予想 233.0億ユーロ 前回 212.0億ユーロ(213.0億ユーロから修正)
ドイツ貿易収支(12月)16:00
結果 148.0億ユーロ
予想 140.0億ユーロ 前回 167.0億ユーロ(172.0億ユーロから修正)
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《2/9 火曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》
【米国】
*カプラン・ダラス連銀総裁
一時的にインフレが上昇しても驚くに値しない。
GDPは2021年に力強さを取り戻すだろう
2022年にはトレンドを上回る見込み。
FEDの金融政策が金融資産に影響与えている。
金融市場にシステミック・リスクはみられていない。
過剰なリスク・テイクについて注意深くみている。
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《本日予定されている主な経済指標》
【韓国】
失業率(1月)8:00
予想 4.5% 前回 4.6%
【日本】
国内企業物価(1月)8:50
予想 0.4% 前回 0.5%(前月比)
予想 -1.6% 前回 -2.0%(前年比)
【英国】
RICS住宅価格指数(1月)9:01
予想 60.0% 前回 65.0%
【中国】
消費者物価指数(1月)10:30
予想 0.0% 前回 0.2%(前年比)
生産者物価指数(1月)10:30
予想 0.3% 前回 -0.4%(前年比)
【ユーロ圏】
ドイツ消費者物価指数・確報値(1月)16:00
予想 0.8% 前回 0.8%(前月比)
予想 1.0% 前回 1.0%(前年比)
ドイツ調和消費者物価指数・確報値(1月)16:00
予想 1.4% 前回 1.4%(前月比)
予想 1.6% 前回 1.6%(前年比)
【トルコ】
失業率(11月)16:00
予想 N/A 前回 12.7%
【南アフリカ】
SACCI景況感指数(1月)18:30
予想 93.0 前回 N/A
【ブラジル】
小売売上高(12月)21:00
予想 5.5% 前回 3.4%(前年比)
【米国】
MBA住宅ローン申請指数(5日までの週)21:00
予想 N/A 前回 8.1%(前週比)
消費者物価指数(1月)22:30
予想 0.3% 前回 0.2%(前月比)
予想 1.5% 前回 1.4%(前年比)
予想 0.2% 前回 0.0%(食品エネルギー除くコア・前月比)
予想 1.5% 前回 1.6%(食品エネルギー除くコア・前年比)
卸売売上高(12月)11日0:00
予想 N/A 前回 0.2%(前月比)
卸売在庫・確報値(12月)11日0:00
予想 0.1% 前回 0.1%(前月比)
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執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長
1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員