【今週の注目材料】新型コロナの感染を抑え込むも追加緩和の期待大きいNZ~NZ中銀

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 4月後半に一日当たりの感染数が10名を割り込むと、5月後半から24日間連続での新規感染者数ゼロを記録。直近でも海外からの帰国者の中から一日数名の感染者が出るだけという状況が続いており、 NZは新型コロナウイルスの国内での感染拡大の抑え込みに成功しています。3月に実施されたロックダウンなども解除されており、NZは経済活動の正常化がすすめられている状況。
 お隣の豪州では、ビクトリア州を中心に感染拡大が広がり、同州メルボルン都市部で夜間の外出禁止、日中も不要不急の外出禁止などを含むロックダウンステージ4が発令されるなど、厳しい状況が見られることとは対照的です。

 ただ、そうしたNZであっても、経済に与えた新型コロナウイルスの影響はかなり大きなものとなっています。
 6月18日に発表されたNZの第1四半期GDPは前期比-1.6%、前年比-0.2%とともにマイナス成長となりました。NZで規制が強化されたのは3月に入ってからですので、影響は限定的とみられていましたが、新型コロナウイルスの感染発生が早く、規制も早くに始まっていた中国との貿易が大きいことなどが影響を与えた格好です。前期比-1.6%という規模は1991年第1四半期の-2.4%以来、29年ぶりの大きなマイナスとなっています(そもそもマイナス成長自体が2010年第4四半期以来約9年ぶりです)。
 
 こうした状況を受けてNZ中銀は積極的な緩和を実施してきました。米国などと同様に3月に臨時政策会合を開き、0.75%の緊急利下げを実施。同国にとって史上最低水準を更新する0.25%まで政策金利(OCR)を引き下げました。また、少なくとも12カ月は利上げを実施しないと声明で表明しました。さらに、声明の中で、量的緩和に踏み切る可能性を示し、その声明に沿う形で、3月23日に300億NZドルの国債買い入れ(LASP:大規模資産購入プログラム)を決定。
 さらに4月には30億NZドルの地方債買い入れを追加。5月13日の理事会では、量的緩和規模を当初の倍となる600億NZドルまで引き上げました。

 こうした積極的な緩和策を経て、前回6月24日の理事会では、政策金利・量的緩和とにも現状維持を決定と、ようやく様子見ムードに入った格好となっています。
 前回の会合では声明において、「5月の会合時点での想定よりも経済活動の再開が進んでいる。」「政府の財政出動も想定をわずかに上回っている。」など、楽観的な姿勢も示しました。新型コロナウイルスの感染を抑え込んだことも、こうした声明の変化に寄与していると見られます。
 一方で世界経済の深刻な状況と国境規制の動きがNZ経済にとってマイナス。足元のNZドル高が通商環境に悪影響、経済は引き続き下振れリスク。などの表現で先行きの不透明感を示しています。

 こうした状況を受けて、NZ中銀は必要であればLASPの拡充や、その他の追加的な緩和手段を行使する用意しているという姿勢を示しました。また、LASP以外の手段については、向こう数カ月でより幅広い手段が展開可能としています。これにより、市場はゼロ金利への対応もしくはマイナス金利への対応が進んでいるのではとの期待感を持っているようです。

 今回の理事会では政策金利・量的緩和共に現状維持が濃厚となっていますが、前回の理事会後に判明したGDPの厳しい数字などを受けて、追加緩和の可能性をより強く示唆してくる可能性は十分にありそうです。GDPに関しては新型コロナウイルスの影響がより大きく出る第2四半期もマイナス成長が見込まれており、二期連続マイナス成長によるテクニカルリセッション(景気後退)入りがほぼ確実視されています。こうした中、当面の現状維持を示しているフォワードガイダンスの変更や、これまでの理事会で、将来的な可能性に言及しつつも、現時点では一部金融機関での準備が整っていないとしていたマイナス金利の導入について、必要であれば実施するなどの表現で可能性をより強く示唆するなどの可能性がありそうです。

MINKABU PRESS 山岡和雅

 

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執筆者 : MINKABU PRESS

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