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EU復興基金の合意後、振幅経てユーロ高強まる

見通し 

EU復興基金の合意後、振幅経てユーロ高強まる

ドルは基本全面安、ドル円は106円台に

【東京市場】ユーロ、EU復興基金の合意受けて振幅

 ドル円は107円台前半推移。朝方はユーロ高ドル安基調もあってやや頭が重く107円10銭台に値を落とす場面が見られた。
午後に入ってEU復興基金の合意からユーロドルが振幅を経てユーロ売りドル買いが入るタイミングで
ドル円もドル買い円売りとなり107円30銭台まで。もっとも値幅的には上下ともに大きなものではなく直近レンジ内での推移。

 ユーロは振幅を見せた。17日から始まったEU首脳会議は、主題であるEU復興基金の合意形成が難航。
当初の会期であった18日ではまとまらず、19日午後、19日深夜を経て、
20日午後(日本時間23時)からの会議が東京昼頃まで続くという長い会議になった。
その中で関係者す情報として合意が近いという雰囲気が伝えられていたこともあり、
ユーロは対ドルを中心にしっかり。ユーロドルは1.1460超えに。1.1460前後で合意が発表されると、
市場は好感したユーロ買いを入れるが1.1470前後まで。
そこからは利益確定売りの動きが広がり、1.1420台まで値を落とした。

【ロンドン市場】ユーロもみ合い

 ユーロはもみ合い。EU復興基金の合意を好感も、これまで買い上げてきたこともあり
高値圏での買いに慎重姿勢。
豪ドルやカナダドルなどの買いが目立つなど、市場全体ではリスク選好の動き。
ドル円はもみ合い。

【NY市場】ドル売り

 ドル売りが一気に強まった。
ユーロドルは上値を抜けると、今年の高値も超えて1.15台に。
EU復興基金の合意を好感した動きが続いている。
ダウ平均の上昇、NY原油の上昇などがリスク選好でのドル売りを誘った形も。

 ドル円はドル全面安ムードが広がる中で106円台に値を落とし、106円70銭割れまで。
その後の戻りも鈍く頭の重い展開に。

【本日の見通し】ドル売り円買い

 リスク選好の動きがドル売りにつながっている。
今年の最高値を更新したユーロドルが依然堅調な動き。
ドル全面安の動きにつながっている。

 ドル円は106円台後半でのもみ合いが基本か。
ユーロがレンジを超えてきたこともあり、ドル円も106.50-107.50のコアレンジを超えていく流れが期待されるところも、
リスク選好がドル売りだけでなく円売りにも作用するだけに、どこまで進むかは微妙。
とくに海外での株高を受けてアジアでも株高が進む流れとなったときに
ドル安よりも円安が進みやすい可能性。
もっともハイテク株に売りが出ただけに、アジア株の上昇はどこまで進むかは微妙。

【本日の戦略】戻り売り

 ユーロがレンジを完全にブレーク。
EU復興基金の合意については、期待感から事前に買われていた分
決定直後の反応は利益確定売りも
売り一巡後にユーロ買いが強まり、今年のレンジも超えて上昇しており
かなりの力強さ。
ドル全面安基調が当面継続とみてドル円も戻り売りが基本か。
107円台にしっかり乗せると仕切り直しでいったんストップ。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

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《7/21 火曜日》
   ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  107.27  1.1448  122.79
高値  107.37  1.1540  123.18
安値  106.69  1.1423  122.47
終値  106.80  1.1527  123.12
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《7/21 火曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経  22884.22 +166.74
DOW   26840.40 +159.53
S&P    3257.30 +5.46
Nasdaq  10680.36 -86.73
FTSE   6269.73 +8.21
DAX   13171.83 +124.91
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《7/21 火曜日の商品市場》
NY原油先物8月限(WTI)(終値)
1バレル=41.96(+1.15 +2.82%)
NY金先物8 月限(COMEX)(終値)
1オンス=1843.90(+26.50 +1.46%)
-+—+—+—+—+—+—+—+—+-
《7/21 火曜日に発表された主な経済指標》

【日本】
消費者物価指数(6月)08:30
結果 0.1%
予想 0.1% 前回 0.1%(前年比)
結果 0.0%
予想 -0.1% 前回 -0.2%(生鮮食料品除くコア・前年比)

【英国】
公共部門ネット負債(6月)15:00
結果 348億ポンド
予想 347億ポンド 前回 447億ポンド(545億ポンドから修正)

【香港】
消費者物価指数(6月)17:30
結果 0.7%
予想 1.1% 前回 1.5%(前年比)

【カナダ】
小売売上高(5月)21:30
結果 18.7%
予想 20.0% 前回 -25.0%(-26.4%から修正)(前月比)
結果 10.6%
予想 11.9% 前回 -20.7%(-22.0%から修正)(コア・前月比)
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《7/21 火曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》

【日本】
*安倍首相 
緊急事態宣言する状況でない

【ユーロ圏】
*EU首脳会議、復興基金で合意
7500億ユーロ規模のうち3900億ユーロを補助金方式、3600億ユーロを低金利融資方式で合意。

*メルケル独首相
EU復興基金での合意はいい結果だった。
EUは危機に行動する能力を示した。
強硬派によって妥協を余儀なくされた。

*マクロン仏大統領
EU復興基金での合意は、ドイツ・フランスの結束が鍵であること示す。
EU復興基金での合意は歴史的だ。

*シュナーベルECB専務理事
リスクは依然として下方向である。
ECBの基本的なシナリオが維持されると、PEPPをすべて使い切る。
資産購入にジャンク債を加える議論を急ぐ状況ではない。
もちろん、ECBはリスクについて留意している。

【豪州】
*ロウ豪中銀総裁
新型コロナウイルスを受けた産業の構造変化や不確実性は依然として雇用の重石
経済の回復期であっても失業が増える可能性。
労働市場への強い信頼を取り戻す。
ここ数カ月でRBAのバランスシートは拡大するだろう。
財政ファイナンス(国債の中銀直接引き受け)は現在の豪州に適切なものではない。
豪ドルはファンダメンタルズに沿う
不確実性の長期化が経済の潤滑さを難しくさせる。

*豪中銀議事録(7月7日開催分)
緩和政策を必要なだけ維持する。
政策パッケージは期待通り機能している。
為替市場への介入のケースはない。
先行きの不確実性が消費や企業の設備投資に影響
経済再生の質・スピードはとても不確実

【米国】
*ムニューシン米財務長官
追加景気対策の来週末までの合意を目指す。
かなりの進展があり月内には仕上げたい。

*米上院銀行委
FRB理事に指名されているシェルトン、ウォラー両氏を承認。
今後、本会議の投票にかけられる。

【その他】
*ハンガリー中銀、政策金利を0.60%に引き下げ(予想通り、従来0.75%)
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《本日予定されている主な経済指標》

【南アフリカ】
小売売上高(5月)20:00
予想 -25.5% 前回 2.7%(前年比)

【米国】
MBA住宅ローン申請指数(17日までの週)20:00
予想 N/A 前回 5.1%(前週比)

中古住宅販売件数(6月)23:00
予想 475万件 前回 391万件

【カナダ】
消費者物価指数(6月)21:30
予想 0.4% 前回 0.3%(前月比)
予想 0.2% 前回 -0.4%(前年比)

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執筆者 山岡和雅

執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長

1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員

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