【中銀チェック】NZ中銀、トルコ中銀、メキシコ中銀の政策金利発表
今週は資源国の政策金利発表が相次いでいます。
24日11時にNZ中銀金融政策理事会結果発表、
25日20時にトルコ中銀政策金利発表、
26日3時にメキシコ中銀政策金利発表が予定されています。
NZ中銀に関しては、すでに0.25%まで政策金利が引き下げられていること。
同国での新型コロナウイルスの感染拡大の封じ込めにほぼ成功し、帰国者を除いて感染者がほとんど出ていない状況で、
マイナス金利やゼロ金利といったハードルの高い政策に踏み切る理由があまりないこと。
量的緩和が実施されており、その影響にオア総裁などから満足しているとの発言が出ていることなどから、
当面の政策の現状維持が見込まれています。
注目はたびたび話題に上るマイナス金利導入に向けた動きが見られるか。
今回の会合での導入はまずないと見られますが、年内の導入の可能性が示唆されており、
中銀声明や会見などに注目が集まっています。
トルコとメキシコはともに利下げが見込まれています。
昨年7月の会合から9会合連続での利下げが続くトルコ中銀は、先月21日に0.50%の利下げを実施しました。
トルコのインフレ率(消費者物価指数前年比)は直近5月分で11.39%と、政策金利を大きく上回っており、利下げ圧力は後退しています。
ただ、エルドアン大統領が低金利志向を示していること、新型コロナウイルスの影響で金利上昇圧力が後退していることなどから、
10会合連続での利下げが見込まれています。利下げ幅はさすがに縮小して0.25%の見込み。
メキシコ中銀は先月8会合連続の利下げを行い、約3年半ぶりの低金利水準である5.50%となりました。
新型コロナウイルス感染拡大を受けた国内経済の落ち込み、主要輸出先である米国の工場などの操業停止、
原油価格の低迷などが利下げを誘った形。
今回も0.50%の大幅利下げが見込まれています。
米国に比べると落ち着いていた新型コロナウイルス感染拡大の動きがここにきて強まっており、利下げ圧力につながっています。
新興国・資源国での利下げは、当該通貨だけでなく、南アランドなど他の新興国通貨の売りにも影響が出てきます。
売りが出やすい地合いが利下げで加速するようだと、新興国通貨全体の売り材料として意識されそうです。
MINKABU PRESS 山岡和雅
執筆者 : MINKABU PRESS
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