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ドル/円、20日線に回帰=外為どっとコム総研 神田卓也

達人の予想 

ドル/円、20日線に回帰

昨日のドル/円は、終値ベースで約0.8%上昇した。中国人民銀行による連日の大規模資金供給を受けて上海株が反発するなど、中国市場の落ち着きを受けて円安が進行。NY市場では新型コロナウイルスが米経済に及ぼす影響は小さいとの見方から米国株が大幅高となる中、ドル/円は米債利回りの上昇とともに109.50円台まで上伸した。ただ、短期筋のロスカットオーダーを断続的に巻き込んだ事で上げ幅を拡大したと見られ、上昇の持続性についてはやや割り引いて考えたい。昨日の米国株や米国債利回りの上昇も、新型ウイルス・リスクを見越した株売りや債券買いのポジションの巻き戻しが主導したものと思われる。新型ウイルスを巡る総悲観の修正は進んだものの、一気に楽観ムードに傾く事は考えにくい。市場のムードがひとまず中立化するとすれば、ドル/円にとって20日移動平均線が通る109円台半ばは「居心地」が良い水準と言えそうだ。

執筆者 神田卓也

執筆者 : 神田卓也|株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長

株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 証券株式会社を経て、1991年㈱メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年同社入社。

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