FOMC後は往って来い
忙しい人のサマリー
FOMC後は往って来い
FOMCでの見通しはかなり強気も、通商問題などが重石に、
【東京市場】堅調も値幅は落ち着いたものに
ドル円は一時110円69銭と直近高値を更新し、5月23日以来の高値を付ける堅調な動きとなった。
今晩のFOMCでの利上げはほぼ織り込み済みも、ドットプロットの上方修正や声明での緩和バイアス解除など次第で年内の利上げペースが加速するとの期待が広がり、ドル買い円売りにつながる展開に。
FOMCを前に突っ込んだ買いを避ける動きも見られ、値幅自体は大きなものではないが、目立った押し目は無く、堅調な展開に。
ユーロドルはもみ合いで1.17台半ばで小動き。
ロウ豪中銀総裁が利上げは幾分先(sometimeaway)と発言し、豪ドルが少し売られたが、市場見通しが元々年内据え置きを見込んでいることもあり、影響は限定的。
【ロンドン市場】FOMC待ち、ややドル買い優勢
ドル買いの流れがやや優勢でドル円は一時110円72銭近辺に。
直近の物価統計の強さもあって、FOMCへの期待感が広がっており、ドル円はしっかりの展開に。
ユーロドルはドル高の流れで一時1.1730近辺まで値を落としたものの、その後は買い戻しが優勢で、東京午後の1.1740-50を超えて1.1770近辺へ。
ユーロ円が130円台を回復するなどしっかりとなった。
英消費者物価指数は予想通り。
前日の米消費者物価指数の強さなどから、このところ鈍化が目立つ英CPIの持ち直しが一部で期待されたが鈍い状況が継続でポンドは軟調地合いに。
【NY市場】FOMC後に上昇も、往って来い
注目された午前3時の米連邦公開市場委員会(FOMC)。
0.25%の利上げは予想通り、焦点となったプロジェクションマテリアルは、18年の経済成長、物価見通しを引き上げ、失業率見通しを引き下げ(より良い方)、さらに年末時点での金利見通しについて大勢が年3回(あと1回)から年4回(あと2回)に引き上げと、かなり強めのものとなった。
これを受けて、ドル買いが強まり、ドル円は一時110円85銭近辺に。
しかし、米誌WSJが適用猶予中に対中国の関税に対して、早ければ一四日にも適用開始と報じたことをうけて、一気にドル売りとなり、結局往って来いの流れとなった
【本日の見通し】ECB理事会にらむ
FOMCでのメンバー見通しは強め。
ドットプロットに関して言うと元々年3回と4回が拮抗しており、状況的には前回3回だったメンバーのうちの一人が4回に変化しただけであるが(あと3月で打ち止めを見込んだ超ハト派二名が今回で打ち止めに変わった)経済成長や物価見通しの引き上げがみられ、利上げペース加速を裏付ける格好となっており、中期的にはドル買いの流れ。
通商問題懸念はあるが、調整一服後、ドル買いの動きも。
ユーロ関連は今日の理事会待ち。
従来ハト派のプラート専務理事が今回の理事会でQE終了を討議と発言するなど、かなり前向きな状況となっているだけに、今回フォワードガイダンスを変更してくる可能性はそれなりにある。
メインシナリオであるAPPの年内終了を示してくると、基本的にはユーロ買いの動き。
ユーロ円も買われるが、ユーロドルメインになるとドル円には一時重石となる可能性も。
【本日の戦略】
ドル円は押し目買い、110円近くを回に回りたいところ。
デイトレは早めに買いに回っての回転。
110円台半ばからかが目先重くなりそうで無理をせず。
ユーロはECB待ち、状況がかなり不透明で突っ込んだ動きを避けたい。
※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません