トランプ大統領、サウジ原子力協定に条件 イスラエルとの国交正常化要求
トランプ大統領は23日、サウジアラビアとの民生用の原子力協定について、サウジがイスラエルとの国交正常化に応じることが条件になるとの考えを示した。米政権が前日にまとめたばかりの歴史的な合意に冷や水を浴びせる格好となった。
トランプ大統領は「この協定は承認されるが、非常に敬意を表され成功を収めているアブラハム合意に、サウジアラビアが加わることが絶対条件だ」と自身のSNSに投稿した。アブラハム合意は、トランプ大統領が主導した、アラブ諸国によるイスラエルの正式承認を促す枠組みを指す。
トランプ大統領は、核物質の濃縮は認めないとも表明した。同協定は、米企業が長年有望視してきたサウジ市場での核エネルギー開発を後押しする内容だが、サウジ政府がウランを兵器級に濃縮することを防ぐための措置を欠いているとの懸念も強めていた。「米国は民生用原子力施設には反対していない」とも述べた。
ただ、新たな条件を提示したことで、協定の履行には不透明感が生じた。サウジはイスラエルがパレスチナ国家の樹立を受け入れない限り、国交正常化には応じないとの立場を示している。一方、イスラエル政府はパレスチナ国家の承認を拒否している。
協定の正式締結のタイミングは意外感をもって受け止められた。米国は現在、イランの核開発計画を頓挫させ、核兵器保有を阻止することを目的として軍事作戦を展開しているためだ。こうした状況下で、サウジに民生用原子力計画の推進を認めることについては、中東での軍拡競争を引き起こしかねないとして核不拡散の専門官らの間で懸念が広がっている。
執筆者 : MINKABU PRESS
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