東京株式(大引け)=436円高、中東情勢への懸念後退でリスクオンが急加速
24日の東京株式市場は、中東有事に対する懸念が急速に改善に向かうなか、リスク選好の地合いが鮮明となった。半導体関連などを中心に全体相場が押し上げられ日経平均は400円を超える上昇をみせた。
大引けの日経平均株価は前営業日比436円47銭高の3万8790円56銭と4日ぶり急反発。プライム市場の売買高概算は15億8002万株、売買代金概算は4兆2040億円。値上がり銘柄数は1044、対して値下がり銘柄数は509、変わらずは74銘柄だった。
前日の米国株市場でNYダウ、ナスダック総合株価指数いずれも上昇し、きょうの東京市場もリスクオンの流れが意識されたが、日本時間朝方の取引開始前にトランプ米大統領が自身のSNSでイスラエルとイランが停戦で合意したと発表したことで、これを材料視する形で投資資金の流入が加速した。先物主導で空売り筋の買い戻しが顕著となり、日経平均は朝方に630円あまりの上昇で3万9000円台を目前に捉える場面もあった。その後は伸び悩む場面もあったが、前場取引後半から再び買い直される展開に。米国では前日にボウマンFRB副議長が7月利下げに前向きな姿勢を示したこともあって、東京市場でも米株価指数先物の強調展開を横にらみに強気優勢の地合いが継続した。ただ、値上がり銘柄数は64%にとどまり、プライム市場全体の3分の2に届かなかった。売買代金は4兆円台をキープした。
個別では、断トツの売買代金をこなしたレーザーテック<6920>が13%超の急騰をみせたほか、売買代金2位のアドバンテスト<6857>、3位のディスコ<6146>と半導体製造装置関連株への買いが目立つ。また、ソフトバンクグループ<9984>も活況高。フジクラ<5803>も大きく値を飛ばした。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクも堅調だった。リズム<7769>が1本値でストップ高に買われ、セレス<3696>、テラスカイ<3915>も大幅高。ブレインパッド<3655>も物色人気となった。
半面、サンリオ<8136>が軟調、ソシオネクスト<6526>も冴えない。IHI<7013>、三井E&S<7003>が売りに押された。INPEX<1605>が大幅安、商船三井<9104>も軟調。大幸薬品<4574>が値下がり率トップに売られ、大平洋金属<5541>、ミガロホールディングス<5535>の下げも目立つ。GMOインターネット<4784>も下値を試した。
出所:MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS
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