マイクロソフト、決算受け時間外で5%上昇 需要安定を示す=米国株個別
(NY時間17:05)(日本時間06:05)時間外
マイクロソフト<MSFT> 417.05(+21.79 +5.51%)
マイクロソフト<MSFT>が時間外で上昇。引け後に1-3月期決算(第3四半期)を発表し、全てが予想を上回った。1株利益、売上高とも予想を上回ったほか、クラウド部門も好調で、関税や経済の不確実性でも需要が安定していることを示した。アジュールの売上高も35%増加し、予想を上回っている。アジュール成長のうち、AIによる寄与は16ポイントと、こちらも予想以上だった。
同社はオープンAIとの緊密な提携を背景に、AI製品の商業化においてリーダーとされている。同社はコンピューティングインフラの提供に加え、エクセルなどの広く利用される生産性向上アプリにAIアシスタントを組み込んでいる。
同業他社と同様に同社も生成AIのトレーニングやツールに対する急増する需要に対応するため、十分なデータセンターを構築する競争を繰り広げてきた。しかし、直近数カ月でこれらの開発努力を一部鈍化させたため、投資家たちはこれが財務面での慎重さか、クラウドとAIの長期的な需要低下を示す兆候かを議論している。
データセンター投資の指標となる第3四半期の資本支出は214億ドルとなった。これは前四半期比で減少しており、2年半ぶりの減少となっている。予想も下回った。
米政府の政策変更の脅威は企業経営者や投資家を動揺させているが、関税はソフトウェアメーカーに直接影響を及ぼさない。しかし、顧客の需要を減らし、経済全体のコスト上昇を招く可能性はある。
(1-3月・第3四半期)
・1株利益:3.46ドル(予想:3.12ドル)
・売上高:700.7億ドル(予想:684.8億ドル)
マイクロソフト・クラウド:424億ドル(予想:422.2億ドル)
インテリジェント・クラウド:268億ドル(予想:259.9億ドル)
アジュール・その他のクラウドサービス:35%増(予想:31%増)
生産性・ビジネスプロセス:299億ドル(予想:296.5億ドル)
パーソナルコンピューティング:134億ドル(予想:126.7億ドル)
・営業利益:320億ドル(予想:303.1億ドル)
・設備投資:167.5億ドル(予想:162.8億ドル)
・資本支出: 214億ドル(予想:225.6億ドル)
・アジュール成長のうちAIによる寄与:16ポイント(予想:15.6ポイント)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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