【中銀チェック】0.25%利下げ見通しが強い=米連邦公開市場委員会(ＦＯＭＣ）

【中銀チェック】0.25%利下げ見通しが強い=米連邦公開市場委員会(ＦＯＭＣ）

　6日、7日と米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。日本時間8日午前4時に結果が発表される。
9月のFOMCで0.5%の利下げを実施した米FRB。1名0.25%利下げ主張があったとはいえ、その他の中銀チェック】0.25%利下げ見通しが強い=米連邦公開市場委員会(ＦＯＭＣ）

　6日、7日と米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。日本時間8日午前4時に結果が発表される。
9月のFOMCで0.5%の利下げを実施した米FRB。1名0.25%利下げ主張があったとはいえ、残り11名が0.50%利下げに投票したこと、米物価鈍化傾向がはっきりしていたことなどから、前回の会合直後は今回も0.5％を見込む動きが、0.25%にとどめるとの見方と拮抗する展開が見られた。
　しかし、その後の米指標の好調さ、特にかなりサプライズな強さを見せた10月4日発表の米雇用統計の好結果を受けて大幅利下げ期待が後退。FOMC議事要旨で0.25％利下げ支持が複数名いたことが判明したことなどもあって、0.25％か据え置きかという選択に変化した。9月30日の全米企業エコノミスト協会(NABE)総会で講演したパウエル議長が利下げを急がない姿勢を示したことも、一部の据え置き期待につながった。

　もっとも、米国の物価鈍化傾向が継続するなか、0.25％の利下げは実施するとの見方が大勢。米第3四半期GDPが予想を下回る伸びにとどまったことなども利下げ期待につながっている。金利先物市場動向の織り込みをみると約95％が0.25%利下げを見込んでいる。短期金利市場(OIS)では据え置き見通しがもう少し強いが、それでも80%が0.25%利下げを見込んでいる。

　利下げ自体に波乱要素は少ないとみられる。注目は声明やパウエル議長会見での今後の姿勢。12月について金利先物市場では70％以上が0.25%の利下げ継続を見込んでいるが、短期金利市場の織り込みは50％を下回っている。基本的にはデータ次第との姿勢を崩すことはないとみられるが、何らかのキーワードで市場の金利見通しに変化が生じると動きが期待される。

　なお、5日の米大統領選について、FOMCまでには情勢が判明している可能性が高い。ただ、郵便投票の開票に手間取ったうえに、前回のように0.何％を争うような僅差になると、まだ決まっていないこともありうる。この場合、不透明感からドル売りが入りやすい地合いになっている点に注意が必要。

MINKABUPRESS　山岡