米大手証券、米景気後退の可能性は低下と主張
米大手証券は米国が近い将来に景気後退に陥る可能性が低下したとし、その可能性を以前の20%から15%に引き下げた。金曜日に発表された米雇用統計の非農業部門雇用者数(NFP)が予想を大幅に上回り、その前の月も上方修正されたことを反映させたとしている。
今回の米雇用統計は潜在的な米雇用の伸びが以前に考えていたよりも力強いことを示唆しており、労働需要の増加と移民減少による供給の伸び鈍化が相まって、失業率の上昇圧力が収束した可能性があるという。
これは、この数十年で最も積極的な利上げキャンペーンを実施後、いわゆるソフトランディングを試みているFRBにとっては朗報だと指摘している。パウエル議長と同僚たちは、インフレよりも労働市場が差し迫った懸念事項となっていると主張し、先月に大幅利下げを実施。利下げサイクルに着手している。
もし、FRB当局者がその後のデータを把握していたならば、恐らく9月のFOMCは0.25%ポイントの通常利下げに留まっていた可能性があるという。しかし、大幅利下げが間違いであったわけではなく、標準的な政策ルールから導かれる4%前後の水準に政策金利を近づけることは理に適っているとしている。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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