巨額のTビル発行で銀行預金が圧迫との指摘=米国株個別
米財務省が巨額の財務省証券(Tビル)を発行することから、銀行預金が圧迫されるとの指摘が出ている。債務上限の効力を2025年1月まで停止する債務上限法が成立し、米財務省は財源を補充するために巨額のTビルを発行することになる。そのために銀行預金が圧迫される可能性があるという。今年の残りの期間に差し引きで1兆364億ドルのTビルの発行を見込んでおり、そのうち1兆ドルは今後4カ月間に発行されるという。
「われわれはこの最初の補充は大半が銀行の準備金によるものと見ており、今後4カ月の総流出額が4億5000万ドルになることを示唆している」と述べている。また、マネーマーケット・ファンド(MMF)が主要な買い手になる可能性は低いと予想しているため、これはコンセンサスとは逆の意見であるとも付け加えた。
その結果、預金残高の鈍化が銀行株の最近の回復を妨げる可能性がある。預金流出が再び加速すれば、現在の銀行株の反転は終了するだろうと述べている。
(NY時間14:37)
JPモルガン<JPM> 140.54(-0.47 -0.33%)
シティグループ<C> 48.29(-0.01 -0.02%)
バンカメ<BAC> 28.95(-0.33 -1.11%)
ウェルズ・ファーゴ<WFC> 41.58(-0.55 -1.31%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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