マスク氏や専門家が先端AI開発の一時休止を求める
テスラ<TSLA>のマスクCEOなどハイテク業界幹部や人工知能(AI)の第1人者のベンジオ氏といった専門家が、急発展を遂げる新AIツールの開発を一時的に休止するよう呼びかけている。ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が伝えた。
開発を6カ月以上停止すれば、AI設計の安全基準を設け、最も危険性の高いAI技術がもたらし得る悪影響を回避できると訴えている。
上記のベンジオ氏はインタビューで、社会に危険を及ぼし得るところまでAIの技術発展が進んだと話している。
こうした懸念や提案を、マスク氏が外部顧問を務める非営利団体「生命の未来研究所」がとりまとめた公開書簡で示した。書簡にはアップル<AAPL>の共同創業者の1人のウォズニアック氏やスタビリティーAIのモスタークCEO、「人道的技術センター」の共同創業者のハリス氏とラスキン氏も署名した。
書簡は全てのAI開発の休止ではなく、オープンAIが今月公開した大規模言語モデル「GPT-4」より強力なシステムの訓練を一時的に見合わせるよう企業に求める内容だ。これにはオープンAIの次世代モデル「GPT-5」が含まれる。
オープンAIの関係者はGPT-5の訓練は始めていないとしている。オープンAIのアルトマンCEOはインタビューで、同社は開発において安全を優先しており、GPT-4については6カ月以上に渡り安全性を試してから立ち上げたと語った。
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執筆者 : MINKABU PRESS
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