米企業決算、中国のロックダウンの影響に悩まされる=米国株
中国政府はきのう、経済的コストを最小限に抑えるという従来の公約を撤回し、強い口調で「ゼロコロナ」政策にコミットしていた。習近平国家主席が率いる最高幹部7名からなる常務委員会は、我が国の「ゼロコロナ」政策を歪曲、疑問、否定するいかなる言論とも闘うと宣誓していた。
この影響は米企業決算にも表れており、きょうはスポーツ用品のアンダーアーマー<UAA>が決算を発表していたが、決算自体は悪い数字ではないものの、中国のロックダウンによるサプライチェーンの影響などが予想以上に大きく、投資家の不安を増幅させている。関連銘柄としてナイキ<NKE>も下落しており、ダウ平均を圧迫。そのほか、化粧品のエスティローダー<EL>も中国関連の悲惨な見通しを受けて、スターバックス<SBUX>と伴にここ数日下げが続いている。ハンバーガー・チェーンのシェイク・シャック<SHAK>は、中国事業が依然として大きな影響を受けており、当面の間、不確実性をもたらすと警告した。
市場では、ゼロコロナの厳格な政策自体がかなり無理があり、中国が同政策を堅持する限り、事態は大きく変わらないとも見られている。
一方、明るい兆候も一部からは出ており、テスラ<TSLA>は、人員と部品不足の緩和を期待して、早ければ5月中旬にも上海工場のダブルシフトを再開する予定と言われている。これは中国での感染に起因する問題が緩和されることを示す初期兆候との期待も出ている。
(NY時間14:53)
アンダーアーマー<UAA> 10.89(-3.41 -23.83%)
ナイキ<NKE> 114.13(-4.50 -3.79%)
エスティローダー<EL> 239.61(-2.23 -0.92%)
スターバックス<SBUX> 75.62(-1.86 -2.40%)
シェイクシャック<SHAK> 55.07(-0.98 -1.75%)
テスラ<TSLA> 860.60(-12.68 -1.45%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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執筆者 : MINKABU PRESS
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