ダウ平均は一時３００ドル超上昇 ＩＴ・ハイテク株はなお上値重い＝米国株概況

NY株式8日（NY時間16:20）
ダウ平均　　　34721.12（+137.55　+0.40%）
ナスダック　　　13711.00（-186.30　-1.34%）
CME日経平均先物　27030（大証終比：-10　-0.04%）

　きょうのＮＹ株式市場でダウ平均は続伸。序盤は軟調な動きもみられたものの、次第に買いが強まっている。ダウ平均の上げ幅は一時３００ドルを超える場面が見られた。ＦＲＢの積極的な引き締め姿勢に端を発した２日間の下落の後、週末の米株式市場は落ち着きを取り戻している。しかし、本格的に買い戻そうという機運まではまだなく、今週下げを先導したＩＴ・ハイテク株の上値はなお重く、相場全体を圧迫している。ナスダックは反落した。

　米国債のイールドカーブのフラット化も一服し、２－１０年債の逆イールドも解消。来週以降、米大手金融を皮切りに１－３月期の決算発表を控える中で、株式市場は次の展開を探ろうとしている。なお、米大手銀については、前年が異例の好決算となったことから、その反動が出ると見られている。米大手６行の最終利益は約３５％の減益が見込まれている模様。

　前日にブラード・セントルイス連銀総裁が講演を行っていたが、今年下期にも３．００－３．２５％までの利上げを支持する発言を行っていた。２．２５－２．５０％と言われている中立金利を０．７５％程度超える水準で、年内なら０．５０％の大幅利上げを連続して実施しなければ達成できない。

　市場からは、いまはレンジ相場であり、しばらくはこの状態が続くとの見方も出ている。対処すべき非常に多くの未知数を持っているという。株式市場はＦＲＢの積極利上げを消化しようと試みているが、どこまで織り込めばよいのか不透明感も根強い。

　アルコア＜AA＞が軟調に推移。アナリストが投資判断を「買い」から「中立」に引き下げた。

　ネット証券のロビンフッド・マーケッツ＜HOOD＞が下落。アナリストが投資判断を「中立」から「売り」に引き下げた。

　スーパーマーケットのクローガー＜KR＞が上昇。アナリストが投資判断を「中立」から「買い」に引き上げた。

　特殊化学のＷＤ－４０＜WDFC＞が下落。前日引け後に１２－２月期決算（第２四半期）を発表し、冴えない見通しを示したものの、アナリストからは前向きな分析が出ていた。

アルコア＜AA＞　84.15（-1.95　-2.26%）
ロビンフッド＜HOOD＞　11.24（-0.83　-6.88%）
クローガー＜KR＞　61.67（+1.79　+2.99%）
ＷＤ－４０＜WDFC＞　186.88（+12.37　+7.09%）

アップル＜AAPL＞　170.09（-2.05　-1.19%）
マイクロソフト＜MSFT＞　296.97（-4.40　-1.46%）
アマゾン＜AMZN＞　3089.21（-66.48　-2.11%）
アルファベットC＜GOOG＞　2680.21（-49.09　-1.80%）
テスラ＜TSLA＞　1025.49（-31.77　-3.00%）
メタ・プラットフォームズ＜FB＞　222.33（-0.62　-0.28%）
ＡＭＤ＜AMD＞　101.00（-2.72　-2.62%）
エヌビディア＜NVDA＞　231.19（-10.89　-4.50%）
ツイッター＜TWTR＞　46.23（-1.80　-3.75%）

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美