ダウ平均は小反発 終盤にかけ買い戻し ある種の材料出尽くし感か=米国株概況
NY株式7日(NY時間16:20)
ダウ平均 34583.57(+87.06 +0.25%)
S&P500 4500.21(+19.06 +0.43%)
ナスダック 13897.30(+8.48 +0.06%)
CME日経平均先物 27105(大証終比:+205 +0.76%)
きょうのNY株式市場、終盤に買い戻しが優勢となり、ダウ平均は小幅に反発して終えた。市場がFRBの積極的引き締め姿勢を消化しようとする中で、株式市場はきょうも売りが先行し、ダウ平均は一時300ドル超下落する場面もみられた。米国債利回りも上昇が続いており、金利先高観を嫌気して、IT・ハイテクなど成長株が下げを先導。
前日のFOMC議事録で0.50%の大幅利上げとバランスシートを月950億ドルずつ縮小させる計画を具体的に示唆して来た。次回5月から縮小を始めるとの見方も出ている。
市場はFRBの積極的引き締め姿勢を消化しようとし、株式市場はきょうも軟調に始まったが、終盤にかけて買い戻しが強まり、ダウ平均はプラスで引けた。利上げとバランスシート縮小の具体案が明確に示されたことで、FRBからのタカ派的なコメントに対する市場の反応は以前よりも遥かに小さくなるはずだとの見方も出ている。午後になって、ある種の悪材料出尽くし感が出たのかもしれない。
今回の議事録は市場の予想よりも迅速にバランスシートを縮小させるというコミットメントを示し、従来のコミュニケーションよりも高いレベルの緊急性を描写しているとのコメントも聞かれた。また、いまは消化すべき多くの不確実性があることから、当面はボラティリティが高止まりするとの見方も出ている。
HP<HPQ>が大幅高。バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイ<BRK.B>が、HPの株式約42億ドル超相当を取得した。米証券取引委員会(SEC)への提出文書で明らかとなった。
フォード<F>が下落。株価は一時14ドル台に下落。アナリストが投資判断を「買い」から「中立」に引き下げた。自動車セクター全体をネガティブに格下げしたうえで、最近の下落にもかかわらず、市場はインフレ、生産への圧力、消費の弱さによるリスクをまだ過小評価していると指摘している。半導体不足がピックアップ・トラックの生産に打撃を与え、半導体については年内の需要の3分の1程度しか確定できていない可能性があるとも指摘。
ドラッグストアのライトエイド<RAD>が大幅安。アナリストが投資判断を「売り」に引き下げ、目標株価も1ドルに引き下げた。前日終値から88%低い水準。
コストコ<COST>が上昇。前日引け後に3月の既存店売上高を公表し、17.2%増と予想(11.2%増)を上回った。4月3日終了の5週間の売上高も19%増の216億ドルとなっている。
自動車販売店向けソフトウェア開発のCDKグローバル<CDK>が大幅高。カナダの投資会社ブルック・フィールドが同社を64億ドルで買収することで合意した。全て現金での買収で1株54.87ドルを支払う。前日終値よりも12%高い水準。
HP<HPQ> 40.06(+5.15 +14.75%)
バークシャー<BRK/B> 346.51(+1.80 +0.52%)
ソーファイ<SOFI> 8.12(-0.63 -7.20%)
ライトエイド<RAD> 6.99(-1.45 -17.18%)
フォード<F> 14.96(-0.43 -2.79%)
コストコ<COST> 608.05(+23.26 +3.98%)
CDKグローバル<CDK> 54.50(+5.51 +11.25%)
アップル<AAPL> 172.14(+0.31 +0.18%)
マイクロソフト<MSFT> 301.37(+1.87 +0.62%)
アマゾン<AMZN> 3155.69(-19.43 -0.61%)
アルファベットC<GOOG> 2729.30(-14.22 -0.52%)
テスラ<TSLA> 1057.26(+11.50 +1.10%)
メタ・プラットフォームズ<FB> 222.95(-0.35 -0.16%)
AMD<AMD> 103.72(+0.05 +0.05%)
エヌビディア<NVDA> 242.08(-1.99 -0.82%)
ツイッター<TWTR> 48.03(-2.74 -5.40%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。