フォードに利益確定売り強まる リビアンの株価低迷に懸念も=米国株個別
きょうはフォード<F>に利益確定売りが強まり、下げ幅は一時7%を超え、8カ月超ぶりの大幅下落となっている。特段の悪材料は出ていないが、年初からの力強い動きに一服感が出ている模様。株価は年初から先週末まで20%超上昇していたが、この2日間でその半分以上を失っている格好。
同社は前日に、電気トラックのリビアン<RIVN>への投資について、第4四半期に82億ドルの特別利益を計上する見通しだと発表した。しかし、リビアンの株価は今年に入り、約31%下落している。フォードはリビアンの12%を保有。
また、カナダの自動車部品のリナマーが、サプライチェーンと人材確保の制約がさらに悪化しており、収益と利益の両方に重大な打撃を与えていると発表したことも嫌気されている模様。
アナリストからは、全体的にインフレとコスト上昇への懸念が広く影響を与えている。また、リビアンの株価が今年に入って急落していることにも触れたうえで、「フォードのパフォーマンスは好調なので、同社が当面直面するであろうインフレの逆風を考え、投資家は利益確定の機会をうかがっているのかもしれない」とも付け加えた。
また、同社は第1四半期に計上したリビアンの未実現利益9億ドルを特別項目に再分類したことにより、これまでの2021年のEBITのガイダンスが下方修正される可能性があるとも指摘した。
(NY時間13:41)
フォード<F> 22.72(-1.66 -6.82%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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