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米債利回り低下で一時ドル売りも続かず

見通し 

米債利回り低下で一時ドル売りも続かず

下がると買いが出る流れ継続、ECB理事会や米消費者物価指数などをにらむ動きも。

【東京市場】ドル円のレンジは11銭、様子見ムード

 目立った動意がなく、小動きに終始した。
昨日NY市場では米債利回りの低下もあって朝方にややドル売りの動きもすぐに値を戻すなど、下値しっかり感の強い展開に。
NY午後にもみ合いとなった109円台半ばで朝の取引を始めると、少し調整が入り午前中に109円41銭を付けたものの、動きはそこまで。その後109円台半ばを付ける動きに。

 ユーロドルのレンジも朝から14ポイントにとどまっており、主要通貨は軒並み様子見ムードに。
NY市場で1.51%台まで低下し、1.53%台で東京朝を迎えた米10年債利回りは
午後に入って1.52%台での推移とやや低下傾向も、前日レンジの中での動きで為替市場への影響は限定的。

【ロンドン市場】ややドル売りに

 終盤にかけてドル売りがやや優勢となった。
米長期債利回りの展開がドル売りを誘う格好に。
 欧州通貨は明日のECBを前に様子見ムードも。

 ポンドはしっかり。ホールデン英中銀チーフエコノミスト・金融政策会合委員が、
金融政策の蛇口を止め始める必要と発言したことなどが背景に。
ただ、同氏は今月で委員を退任するため、影響は限定的に。

【NY市場】序盤にドル売り優勢

 序盤にドル売りが強まる場面が見られ、ドル円は109円23銭を付ける動きも見られた。
米長期債利回りの低下が目立ち、ベンチマークとなる10年債が
節目の1.50%をしっかり割り込み1.47%台まで下げたことなどが背景に。
その後利回りが回復傾向を見せたことでドルの買い戻しが入ると、東京ロンドンの高値を超えた109円60銭台を付けるなどしっかり。

【本日の見通し】二大イベントにらむ

 本日はECB理事会と米消費者物価指数という二つの注目材料をにらむ展開。
それまでは動きにくい展開と見られ、東京市場からロンドン朝にかけてはレンジ取引となりそう。

 ECB理事会は、現状維持見込みが濃厚。ここにきてドイツをはじめユーロ圏数か国で物価上昇がかなり強まっている状況について
どこまで声明や会館で突っ込んだ話が出るかがポイントに。
今後のテーパリングに向けた期待感を感じさせるような状況が生じるとユーロ買いも。

 米消費者物価指数は前回の強い数字がさらに加速する見込み。
根強く残る米国のテーパリング期待を押し上げる可能性。
予想を超えて5%などの節目に乗ると一気のドル高もありうるだけに要注意。

【本日の戦略】イベント待ち

 スウィングはイベント待ちで無理をせず
デイトレは109円台でのレンジ取引を意識。
買いからが入りやすいが、イベント前にはいったん様子見に。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

-+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《6/9 水曜日》
   ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  109.50  1.2173  133.29
高値  109.66  1.2218  133.63
安値  109.23  1.2171  133.21
終値  109.63  1.2180  133.53
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《6/9 水曜日の主要株式指数》
日経  28860.80 -102.76
DOW   34447.14 -152.68
S&P    4219.55 -7.71
Nasdaq  13911.75 -13.16
FTSE   7081.01 -14.08
DAX   15581.14 -59.46
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《6/9 水曜日の商品市場》
NY原油先物7月限(WTI)(終値)
1バレル=69.96(-0.09 -0.13%)
NY金先物8月限(COMEX)(終値)
1オンス=1895.50(+1.10 +0.06%)
+—+—+—+—+—+—+—+—+-
《6/9 水曜日に発表された主な経済指標》

【韓国】
実質GDP(確報値)(2021年第1四半期)08:00
結果 1.7%
予想 1.6% 前回 1.6%(実質GDP(確報値)(前期比))
結果 1.9%
予想 1.8% 前回 1.8%(実質GDP(確報値)(前年比))

雇用統計(5月)08:00
結果 3.8%
予想 3.6% 前回 3.7%(失業率)

【日本】
マネーストックM2(5月)08:50
結果 7.9%
予想 8.4% 前回 9.2%(前年比)

【中国】
消費者物価指数(5月)10:30
結果 1.3%
予想 1.6% 前回 0.9%(前年比)

生産者物価指数(5月)10:30
結果 9.0%
予想 8.5% 前回 6.8%(前年比)

【ユーロ圏】
ドイツ経常収支(4月) 15:00
結果 213.0億ユーロ
予想 230.0億ユーロ 前回 300.0億ユーロ(302.0億ユーロから修正)

ドイツ貿易収支(4月) 15:00
結果 155.0億ユーロ
予想 163.0億ユーロ 前回 202.0億ユーロ(205.0億ユーロから修正)

【南アフリカ】
SACCI景況感指数(5月)18:30
結果 97.0
予想 N/A 前回 94.0

【米国】
MBA住宅ローン申請指数(05/29 – 06/04)20:00
結果 -3.1%
予想 N/A 前回 -4.0%(前週比)

卸売在庫(確報値)(4月)23:00
結果 0.8%
予想 0.8% 前回 0.8%(前月比)

卸売売上高(4月)23:00
結果 0.8%
予想 N/A 前回 4.3%(4.6%から修正)(前月比)

【カナダ】
カナダ中銀政策金利 23:00
結果 0.25%
予想 0.25% 前回 0.25%

+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《6/9 水曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》
【英国】
*ホールデン英中銀委員 
金融政策の蛇口を止め始める必要がある可能性。
強い経済には支出の需要を維持すること必要。
支出需要の喚起には賃金上昇が必須であろう。
賃金とコストの上昇はインフレにつながるだろう。
インフレの急上昇が定着することを回避する必要。
インフレ率は想定よりも長く目標を上回る続ける可能性。
6月21日の制限措置解除は経済を急速に改善させるだろう。

【スウェーデン】
*イングベス・スウェーデン中銀総裁
7月以降はインフレ上昇が加速と考えること妥当。
時期尚早な出口戦略は大きなリスクとなろう。

+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《本日予定されている主な経済指標》

【英国】
RICS住宅価格指数(5月)8:01
予想 77.0% 前回 75.0%

【日本】
国内企業物価(5月)8:50
予想 0.5% 前回 0.7%(前月比)
予想 4.5% 前回 3.6%(前年比)

【トルコ】
失業率(4月)16:00
予想 N/A 前回 13.1%

【南アフリカ】
製造業生産高(4月)20:00
予想 0.5% 前回 3.4%(前月比)

【ユーロ圏】
ECB政策金利 20:45  
予想 0.0% 現行 0.0%

【米国】
消費者物価指数(5月)21:30
予想 0.4% 前回 0.8%(前月比)
予想 4.7% 前回 4.2%(前年比)
予想 0.5% 前回 0.9%(食品エネルギー除くコア・前月比)
予想 3.5% 前回 3.0%(食品エネルギー除くコア・前年比)

新規失業保険申請件数(5日までの週)21:30
予想 37.0万件 前回 38.5万件(前週比)

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執筆者 山岡和雅

執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長

1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員

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