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米指標の好結果、地区連銀総裁発言でのテーパリング期待がドル買いに

見通し 

米指標の好結果、地区連銀総裁発言でのテーパリング期待がドル買いに

米PMIが予想外に好結果、早期のテーパリング期待も広がる

ドル円は109円ちょうど前後が重いも、押し目は限定的

【東京市場】ドル円は午後に軟調地合い

 午前中は比較的しっかりの動きとなり、一時108円90銭近くを付けたドル円は
午後に入ってやや売りが強まり108円68銭まで。
欧州通貨も午前中のもみ合いを経て午後はややドル安の流れ。

 米株先の上昇などを受けたリスク選好のドル売りか。

【ロンドン市場】ポンド買い強まる

 東京午後の流れからロンドン朝はドルが反発。
独製造業PMIの弱さなどがユーロ売りドル買いを誘った面も。
その後出た英製造業PMIは予想を上回り、一転してポンド買いドル売りに。
ポンドドルは
 

【NY市場】米景況感の強さとテーパリング期待でドル買い

ドル円は一時109円ちょうどを付けるなど、しっかりの動きとなった。
ロンドン市場でややドル売り円買いが進み108円61銭を付けたドル円は、少し買い戻しが入ってNY市場に入り、
22時45分の米製造業・非製造業PMIの発表を迎えた。
 前回がかなり強く出たことや、今月に入っての雇用統計など米主要指標の弱さが目立っていることなどから、
事前予想は前回から若干の悪化であったが、予想に反して前回を超える好結果に。
特に新型コロナの影響を受けやすい非製造業PMIが70.1と相当な好結果となり、ドル高が広がる展開となった。
その後23時に米中古住宅販売件数が発表され、こちらはやや弱かったが、PMIのインパクトが大きく反応は限定的に。

 さらに米FRB関係者発言がドル買いを誘った。
カプラン・ダラス連銀総裁やハーカー・フィラデルフィア連銀総裁といった複数の地区連銀総裁が、
早期のテーパリング議論の開始について前向きな姿勢を示し、市場の早期テーパリング期待が拡大。
ドルを押し上げる形となった。ドル円は109円ちょうど前後まで上昇。その後108円90銭割れを付ける動きも、
引けは108円90銭台とほぼ高値圏で引けている。

【本日の見通し】堅調な動きを期待

 前週末の海外市場で米PMIが予想外の好結果に。
また、地区連銀総裁からかなりはっきりと早期のテーパリング開始に向けた議論の必要性が示された。
こうした状況がドルを支える形で、ドル高の動きが期待される展開に。

 ブレイナードFRB理事をはじめ、FRB関係者の発言予定が今日も並んでおり 
早期のテーパリング開始に向けた流れがどこまで広がるか。
ただ、理事は慎重な姿勢を示す可能性があり、調整の動きに要注意。

 基調は上方向も上値での買いにはやや慎重姿勢か。
109円台での買いがどこまで出てくるのかを見極める展開に。
 

【本日の戦略】押し目買い

 突っ込んだ買いではなく押し目を待っての買いに回りたいところ。
ただ、ユーロドルが1.2150を割り込んでくるようだとドル買いがもう一段進む可能性も。
デイトレはドル高の勢いに注意。
スウィングはこうしたドル買いに備えるよりも、少し待っての買いが無難という印象。
108円台半ばまでは買い下がり、割り込むといったんストップか。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

-+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《5/21 金曜日》
    ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  108.78  1.2228  133.01
高値  109.00  1.2240  133.21
安値  108.61  1.2161  132.54
終値  108.96  1.2182  132.72

—+—+—+—+—+—+—+–+–
《5/21 金曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経  28317.83 +219.58
DOW   34207.84 +123.69
S&P    4155.86 -3.26
Nasdaq  13470.99 -64.75
FTSE   7018.05 -1.74
DAX   15437.51 +67.25

—+—+—+—+—+—+—+–+–
《5/21 金曜日の商品市場》
NY原油先物7 月限(WTI)(終値)
1バレル=63.58(+1.64 +2.65%)
ブレント先物7 月限(ICE)(終値)
1バレル=66.44(+1.33 +2.04%)
NY金先物8 月限(COMEX)(終値)
1オンス=1878.90(-5.00 -0.27%)

+—+—+—+—+—+—+—+—+-
《5/21 金曜日に発表された主な経済指標》

【英国】
GfK消費者信頼感調査(5月)08:01
結果 -9.0
予想 -12.0 前回 -15.0(GfK消費者信頼感調査)

小売売上高(4月)15:00
結果 9.2%
予想 4.5% 前回 5.1%(5.4%から修正)(前月比)
結果 42.4%
予想 36.8% 前回 7.2%(前年比)
結果 9.0%
予想 4.4% 前回 4.6%(4.9%から修正)(除自動車燃料・前月比)
結果 37.7%
予想 31.7% 前回 7.9%(除自動車燃料・前年比)

製造業PMI(速報・購買担当者景気指数)(5月)17:30
結果 66.1
予想 60.8 前回 60.9

非製造業PMI(速報・購買担当者景気指数)(5月)17:30
結果 61.8
予想 62.2 前回 61.0

【日本】
消費者物価指数(4月)08:30
結果 -0.4%
予想 -0.5% 前回 -0.2%(前年比)
結果 -0.1%
予想 -0.2% 前回 -0.1%(生鮮食料品除くコア・前年比)

【豪州】
小売売上高(速報値)(4月)10:30
結果 1.1%
予想 0.5% 前回 1.3%(前月比)

【ユーロ圏】
ドイツ製造業PMI・速報値(5月)16:30
予想 65.9 前回 66.2

ドイツ非製造業PMI・速報値(5月)16:30
予想 52.0 前回 49.9

ユーロ圏製造業PMI・速報値(5月)17:00
予想 62.5 前回 62.9

ユーロ圏非製造業PMI・速報値(5月)17:00
予想 52.5 前回 50.5

ユーロ圏消費者信頼感・速報値(5月)23:00
予想 -6.5 前回 -8.1

【香港】
消費者物価指数(4月)17:30
結果 0.7%
予想 0.6% 前回 0.5%(前年比)

【カナダ】
小売売上高(3月)21:30
結果 3.6%
予想 2.3% 前回 5.8%(4.8%から修正)(前月比)
結果 4.3%
予想 2.3% 前回 5.6%(4.8%から修正)(コア・前月比)

【米国】
PMI(購買担当者景気指数)(5月)22:45
結果 61.5
予想 60.2 前回 60.5(製造業PMI(速報値))
結果 70.1
予想 64.4 前回 64.7(非製造業PMI(速報値))
結果 68.1
予想  前回 63.5(コンポジットPMI(速報値))

中古住宅販売件数(4月)23:00
結果 585.0万件
予想 607.0万件 前回 601.0万件(中古住宅販売件数)
結果 -2.7%
予想 1.0% 前回 -3.7%(前月比)

+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《5/21 金曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》
【ユーロ圏】
*ラガルドECB総裁
回復の動きは依然として不透明。
2022年には新型コロナ禍以前の経済状態に戻るだろう。
2021年のインフレ上昇は一時的な性格。
インフレ上昇のファンダメンタルズはまだ整っていない。
金融と財政の協調政策が引き続き必要。
金利上昇について注意深く監視する。
長期的な課題について議論するのは時期尚早。
6月の理事会で経済見通しとともに金融状況の評価を示す見込み。

【米国】
バーキン・リッチモンド連銀総裁、ボスティック・アトランタ連銀総裁、カプラン・ダラス連銀総裁がオンラインにベントで発言
*バーキン・リッチモンド連銀総裁
物価の上昇は2022年に金融政策を正常化する良いチャンス
実質的で持続的な成長を得たとき、テーパリングを開始
米経済はパンデミック危機の後半9ホールにいる
雇用市場は強くなる余地
1月以降米経済は進捗を見せている。
経済の上方スイングが政策の引き締めにFRBを近づけている

*カプラン・ダラス連銀総裁
物価見通しには多くの不確実性
危機に対応した手段の影響について議論するべき
テーパリングの開始、遅いより早い方が望ましい
労働市場はヘッドラインが示すものよりも引き締まっている
突然ではなく、徐々に引き締めを行っていく
暗号資産が広く支払い手段として受けられるとは考えていない
中国の通貨がドルの脅威となる前に何年もの改革必要

*ボスティック・アトランタ連銀総裁
米経済がパンデミックを超えたかどうかを決めるのは難しい
より多くの雇用創造を見たい
現時点ではFRBは政策を変更すべきではない
FRBが実体経済を把握していないとの心配はいらない。

*ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁
テーパリングは遅れるよりも早い方がいいという議論を始めるべきと自分では思う
ゆっくりと緩和から離れていくべき、慎重に、整然と、そして幾分退屈的に
市場を驚かすべきではない

+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《本日予定されている主な経済指標》

【NZ】
小売売上高(第1四半期)7:45
予想 N/A 前回 -2.7%(前期比)

【シンガポール】
消費者物価指数(4月)14:00
予想 -0.3% 前回 0.2%(前月比)
予想 2.0% 前回 1.3%(前年比)

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執筆者 山岡和雅

執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長

1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員

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