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バイデン大統領のキャピタルゲイン課税増税方針にリスク警戒強まる

見通し 

バイデン大統領のキャピタルゲイン課税増税方針にリスク警戒強まる

最高税率引き上げの意向を示したことで米株に売り

リスク警戒の円買いドル買いの動き

ECB理事会は慎重姿勢を維持。想定通りも総裁会見後はユーロ売り

【東京市場】ドル円は108円ちょうどばさみの推移

 ドル円は108円ちょうどばさみの推移。朝方日経平均の反発などを受けてドル買い円売りの動きが一時広がったが、
その後値を落とす展開に。米債利回りの低下などが重石となった。もっとも値幅は小さく、レンジは22銭にとどまっている。

 この後ECB理事会を控えるユーロドルは1.20台前半でのもみ合い。1.2050が重い展開も、1.2030台がしっかり。

【ロンドン市場】ドル円一時107円台後半も下げ一服

 この時間帯はもみ合いが続く展開。
ECB理事会及びその後のラガルド総裁会見待ちとなっている。
ユーロは比較的しっかりで、1.2050声を付ける動きに。
ユーロ円が130円台にしっかりと乗せたことが大きい。

 ドル円は108円ちょうど前後での推移。米債利回りの低下などを受けて107円82銭前後まで下落も
その後値を戻してもみ合いに。

【NY市場】キャピタルゲイン課税の報道がリスク警戒誘う

 ECB理事会は事前見通し通り政策の現状維持を決定、声明も慎重姿勢維持。
ラガルド総裁は会見で量的緩和の段階的縮小について、議論は時期尚早と一蹴。
慎重姿勢維持を強調する格好となった。
発表から会見にかけてはユーロ買いの動きも、その後はユーロ売りが優勢に。
もっとも、慎重姿勢維持は大勢の見方通りであり、
その後のユーロ売りドル買いにはリスク警戒のドル買い円買いの影響も。

 バイデン大統領がキャピタルゲイン課税について最高税率引き上げ方針を示し
株安からのリスク警戒の動きに。

【本日の見通し】リスク警戒一気に広がる

 バイデン政権による富裕層向け増税はある程度予想されていたものであったが
今回のキャプたるゲイン課税最高税率引き上げ報道で市場の雰囲気がどこまで中長期的に悪化するのかの
見極めが広がる展開となっている。
目先は株安に働く見込みで、リスク警戒の円買いドル買いを意識。
ドル円は107円台に値を落としたものの、そこからの売りには慎重。ドル円を除くドル買いが支えに。
ユーロドルは1.20割れでの売りに慎重。このまま1.20を回復して週の取引を終えると
影響は限定的なものにとどまる可能性も。

 ECB理事会は慎重姿勢維持も、市場の7月以降PEPPnお買い入れペース減速で3月に終了という見方は崩れておらず、
昨日はドル高もあって売りが目立ったが1.19台を積極的に売りに行くような動きにはならず。

【本日の戦略】戻り売り

 戻り売りの流れが継続。下値押しに慎重で突っ込んだ売りはリスクが高そう。
レンジ取引を中心にデイトレは回転を意識も、こちらも売りからが入りやすそう。
スウィングは108円台前半での売りを中心に半ば超えでストップか。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

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《4/22 木曜日》
    ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  108.08  1.2035  130.10
高値  108.23  1.2069  130.47
安値  107.82  1.1994  129.67
終値  107.97  1.2015  129.72
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《4/22 木曜日の主要株式指数》
  前日終値 前日比
日経  29188.17 +679.62
DOW   33815.90 -321.41
S&P    4134.98 -38.44
Nasdaq  13818.41 -131.81
FTSE   6938.24 +42.95
DAX   15320.52 +124.55
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《4/22 木曜日の商品市場》
NY原油先物6月限(WTI)(終値)
1バレル=61.43(+0.08 +0.13%)
NY金先物6月限(COMEX)(終値)
1オンス=1782.00(-11.10 -0.62%)
+—+—+—+—+—+—+—+—+-
《4/22 木曜日に発表された主な経済指標》
【香港】
雇用統計(3月)17:30
結果 7.2%
予想 7.1% 前回 7.2%(失業率)

【ユーロ圏】
ECB政策金利(4月)20:45
結果 0.0%
予想 0.0% 前回 0.0%(ECB政策金利)
結果 -0.5%
予想 -0.5% 前回 -0.5%(ECB預金ファシリティ・レート)
結果 0.25%
予想 0.25% 前回 0.25%(ECB限界貸出ファシリティ)

消費者信頼感指数(速報値)(4月)23:00
結果 -8.1
予想 -11.0 前回 -10.8

【米国】
新規失業保険申請件数(04/11 – 04/17)21:30
結果 54.7万件
予想 61.0万件 前回 58.6万件(57.6万件から修正)(前週比)
結果 367.4万件
予想 360.0万件 前回 370.8万件(373.1万件から修正)(継続受給者数)

中古住宅販売件数(3月)23:00
結果 601万件
予想 611万件 前回 624万件(622万件から修正)

景気先行指数(3月)23:00
結果 1.3%
予想 1.0% 前回 -0.1%(0.2%から修正)(前月比)
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《4/22 木曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》
【日本】
*4月政府月例報告
総括判断「依然として厳しい状況にある中、持ち直しの動きが続いているものの、一部に弱さがみられる」・・・据え置き。
設備投資「持ち直している」に上方修正、2カ月ぶり。
公共投資 「高水準で底堅く推移している」に下方修正、13カ月ぶり。
海外景気「依然として厳しい状況にあるが、持ち直している」に上方修正、9カ月ぶり。

【ユーロ圏】
*ECB
PEPPの規模を1.85兆ユーロに維持。
PEPPの購入ペースを今四半期で大きく加速。
必要に応じてあらゆる政策手段を調整する用意。
PEPPの総額を使い切る必要はない、規模拡大も可能。
従来のQE措置は利上げ開始の直前まで継続。

ラガルドECB総裁 
世界経済の需要回復が経済を支えている。
短期の見通しは不透明だ。
感染拡大、ロックダウンなどが経済活動を抑制している。
年を経るごとに経済活動はしっかりと回復してゆくと期待。
基調としての物価圧力は引き続き抑制されている。
最近の金融環境は広範に安定している。
必要であれば、あらゆる手段を調整する用意。
ECBは為替相場がインフレ見通しに与える影響を注視。
経済指標は第2四半期の成長再開を示唆している。
サービス部門が底入れする兆候がある。
成長への全般的なリスクは下向き。
中期的なリスクの見通しはより均衡してきている。
回復は国内外の需要に支えられている。
スラックの巻き戻しはインフレを緩やかに加速させる。
基調としての物価圧力は幾分か増大している。
ヘッドラインのインフレは今後数カ月で上昇するだろう。
野心的かつ協調的な財政スタンスが引き続き肝要だ。
財政措置はターゲットを絞り、一時的なものであるべき。
次世代のEU復興支援計画は遅滞無きよう実施すべき。
経済状況への不透明感は依然としてある。
リスクについての評価は3月時点と同じ。
ECBは為替レートを目標とせず。
PEPPの段階的縮小については議論しなかった。
PEPPのペースについてはデータ次第、時間には依然せず。
PEPPの購入額は週次よりも月次データの方が重要だ。
米国とユーロ圏の経済は同じステージではない。
ECBの金融政策はFEDと同じようには進まないだろう。
マイナス金利は刺激を与えるものとして効果的な手段。
ユーロ圏経済は2022年央にはパンデミック前の生産水準に戻るだろう。
ECBの戦略検証の結果について秋に公表へ。

【米国】
バイデン政権
・富裕層へのキャピタルゲイン課税を最大43.4%とする提案
を行うと伝わる。
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《本日予定されている主な経済指標》

【英国】
GfK消費者信頼感調査(4月)8:01
予想 -12.0 前回 -16.0
 
公共部門ネット負債(3月)15:00
予想 213.0億ポンド 前回 184.0億ポンド

小売売上高(3月)15:00
予想 1.5% 前回 2.1%(前月比)
予想 3.5% 前回 -3.7%(前年比)

CIPS製造業PMI・速報値(4月)17:30
予想 59.0 前回 58.9

CIPS非製造業PMI・速報値(4月)17:30
予想 58.5 前回 56.3

【日本】
全国消費者物価指数(3月)8:30
予想 -0.2% 前回 -0.4%(前年比)
予想 -0.2% 前回 -0.4%(生鮮食料品除くコア・前年比)

【シンガポール】
消費者物価指数(3月) 14:00
予想 0.2% 前回 0.6%(前月比)
予想 1.2% 前回 0.7%(前年比)

【ユーロ圏】
ドイツ製造業PMI・速報値(4月)16:30
予想 65.8 前回 66.6

ドイツ非製造業PMI・速報値(4月)16:30
予想 51.0 前回 51.5

ユーロ圏製造業PMI・速報値(4月)17:00
予想 62.0 前回 62.5

ユーロ圏非製造業PMI・速報値(4月)17:00
予想 49.1 前回 49.6

【香港】
消費者物価指数(3月)17:30
予想 0.8% 前回 0.3%(前年比)

【米国】
新築住宅販売件数(3月)23:00
予想 88.5万件 前回 77.5万件

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執筆者 山岡和雅

執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長

1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員

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