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調整ムード広がり、円買いの動き

見通し 

調整ムード広がり、円買いの動き

ポンドは一時全面安、欧州諸国のアストラゼネカ製新型コロナワクチン接種一時見合わせなど重石

ユーロ円大きく値を落とす、リスク警戒の動きが重石に

【東京市場】109円台前半での小動き

主要通貨は小動きな展開となった。ドル円は109円台前半での推移。
昨日の東京午後に109円30銭台まで上昇。その後の押し目が109円を割り込んでおらず下値しっかり感が出ていた。
 109円10銭前後で朝の取引が始まると、円売りの動きなどに午前中に109円25銭まで上昇。
もっとも上値はそこまでで、午後は109円10銭台を中心とした値動きに。朝からのレンジは15銭にとどまった。

【ロンドン市場】ポンド売り

 ポンド売りが優勢な展開となった。ポンドは対ユーロでも売りが出る展開に。
ドイツなど欧州諸国で英アストラゼネカ製の新型コロナワクチン接種を一時見合わせると報じられたことが
ポンド売りを誘う格好となった。
ポンド円が151円を割り込むなど、ポンドは全面安基調。

 ドル円は109円台前半での推移が続いた。

【NY市場】ドル円108円台に

 ドル円は朝方108円70銭台まで値を落とした。
ロンドン市場でのポンド円の売りなどに頭を抑えられたほか、
FOMCを前にした調整ムードも重石に。
108円77銭まで下げた後はいったん買い戻しが入るなど、ドル売り円買いの勢いはなく
午後は109円ちょうど前後での推移に。

 ユーロドルが一時1.18台を付けるなど、頭の重い展開となっており、
ドル安ではなく円高主導でのドル円の下げ、ユーロ円はロンドン市場の130円40銭近くから
129円50銭割れに。 

【本日の見通し】FOMC次第、上下ともに大きな動きの可能性

 ドル円、ユーロドルなどがともに重く、ユーロ円の大きな売りが出て迎えた17日の市場。
ただここからの流れはやや慎重か。
今晩のFOMCを前に様子見ムードが広がりそう。

 今回のFOMCは参加メンバーによる経済見通しが示される回にあたっている。
年末時点での各メンバーの政策金利見通しをドットで示したドットプロットは
前回まで同様に2023年末まで現状の実質ゼロ金利維持が示される見込みも、
少数派とはいえ一部メンバーの利上げ予想が増える可能性。
経済成長見通しや物価見通しの上方修正の可能性も。
また、声明や会見で現状の長期金利上昇にくぎを刺す可能性もあり
目の離せないイベントとなっている。

 楽観姿勢が強く出るとドル買いが加速し、ドル円は110円を意識。
長期金利上昇に警告し、今後にも慎重姿勢が見られると反落もと
結果次第の面があるだけに要注意。

【本日の戦略】FOMC待ち

 FOMCまでは基本的に様子見か。
デイトレはドル円の重さを意識して売りからの回転。FOMC前にはいったんクリアに。
スウィングはFOMCの結果を確認してからの対応となりそう。
基調はまだ上方向を意識。
押し目を丁寧に拾いたいが、流れが変わる可能性が高い。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません
-+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《3/16 火曜日》
   ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  109.13  1.1929  130.17
高値  109.29  1.1952  130.40
安値  108.77  1.1883  129.49
終値  109.00  1.1903  129.73
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《3/16 火曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経  29921.09 +154.12
DOW   32825.95 -127.51
S&P    3962.71 -6.23
Nasdaq  13471.57 +11.86
FTSE   6803.61 +53.91
DAX   14557.58 +96.16
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《3/16 火曜日の商品市場》
NY原油先物4月限(WTI)(終値)
1バレル=64.80(-0.59 -0.90%)
NY金先物4月限(COMEX)(終値)
1オンス=1730.90(+1.70 +0.10%)
+—+—+—+—+—+—+—+—+-
《3/16 火曜日に発表された主な経済指標》
【日本】
鉱工業生産(確報値)(1月)13:30
結果 4.3%
予想  前回 4.2%(前月比)
結果 -5.2%
予想  前回 -5.3%(前年比)

【香港】
失業率(2月)17:30
結果 7.2%
予想 7.1% 前回 7.0%

【ユーロ圏】
ドイツZEW景況感指数(3月)19:00
結果 76.6
予想 74.0 前回 71.2(ZEW景況感指数)

【米国】
輸入物価指数(2月)21:30
結果 1.3%
予想 1.0% 前回 1.4%(前月比)
結果 3.0%
予想 2.6% 前回 1.0%(0.9%から修正)(前年比)

小売売上高(2月)21:30
結果 -3.0%
予想 -0.5% 前回 7.6%(5.3%から修正)(前月比)
結果 -2.7%
予想 0.1% 前回 8.3%(5.9%から修正)(コア・前月比)

鉱工業生産指数(2月)22:15
結果 -2.2%
予想 0.3% 前回 1.1%(0.9%から修正)(鉱工業生産指数)
結果 73.8%
予想 75.5% 前回 75.5%(75.6%から修正)(設備稼働率)

企業在庫(1月)23:00
結果 0.3%
予想 0.3% 前回 0.8%(0.6%から修正)(前月比)

【NZ】
経常収支(第4四半期)17日6:45
予想 -28.65億NZドル 前回 -35.21億NZドル

+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《3/16 火曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》

【豪州】
*豪中銀議事録(3月2日開催分)
持続的な世界経済の回復の見通しは数ヶ月前よりも良好
20年後半の行動制限は20年前半のパンデミックに対していかされたほどの深刻な影響をもたらさず。
今後の道筋はでこぼこで不均一なままである可能性が高いものの、
持続的な世界経済の回復の見通しは数ヶ月前よりも良好であることに同意。
一部のメンバーは 今後数年以内に米国でインフレ圧力が発生し始める可能性があると予想。
対照的に、一部の経済の財政状況は、2021年の後半に緩和が鈍化すると予想。
商品およびその他の投入コストの最近の上昇の見通しについて、労働市場にかなりの予備能力が残り、
賃金の伸びが抑制されている限り、本来はあり得ないと考えられていた。
雇用はパンデミック前の水準を約0.5%下回るところまで回復。
国内活動と労働市場の状況の回復は、非常に拡大した財政および金融政策によって引き続き支えられてきた。
ワクチン接種の展開によって雇用の回復はさらにサポートされる。
パンデミックからの永続的な回復には、事業投資の強力かつ持続的な回復が必要。
賃金の伸びは低いまま。昨年1年間で1.4%の伸びとなった。
一時の引き下げは取り消され昨年第4四半期の賃金上昇を後押し。
3%を超える賃金の伸びを生み出すには、大幅に低い失業率が必要。
インフレが2ー3%の目標範囲に持続的に収まるようにするために必要。
消費パターンは不均一な回復。
最近の傾向の持続可能性について、注意深い分析が引き続き必要。
世界の国債市場での長期債利回り、豪州を含め前月に比べ大幅に上昇。
ワクチンの展開に関連する経済見通しについての楽観的な見方の高まりや、
世界的な感染数の減少、米財政刺激の予想サイズの上方修正などを反映。
米国を中心に利回りのボラティリティ拡大と債券市場の流動性の低下を伴う。
金利上昇による市場の政策金利引き上げ期待は早ければ2022年後半に発生と予想。
これは中央銀行のフォワードガイダンスが示唆するものより早い。
豪州でもAGS(長期豪州政府証券)利回りが大幅に上昇。
流動性は一部低下も、パンデミック時ほど大きなものではない。

【ユーロ圏】
*レーンECBチーフエコノミスト
金利は経済状況の沿ったものとすること確実にする。
中銀預金金利を引き下げる余地は依然としてある。
金利の水準を固定させるようなアプローチは必要ではない。
(ECB発表、英紙FTとのインタビュー)

*独ZEW
経済に対する楽観的な見方が引き続き上昇。
秋までにはドイツの全国民の少なくとも7割がワクチン接種を受けることが好感されている。
大多数がインフレや長期債利回りの上昇が継続するとの見方。

*カジミール・スロバキア中銀総裁
債券利回りはファンダメンタルズを反映する必要。
EUの財政対応は米国に遅れを取っている。
ユーロ圏の国債利回り上昇は現段階では劇的ではない。

【米国】
米20年債入札結果
最高落札利回り 2.290%(WI:2.310%)
応札倍率    2.51倍(前回:2.15倍)
+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《本日予定されている主な経済指標》

【韓国】
失業率(2月)8:00
予想 5.0% 前回 5.4%

【日本】
通関ベース貿易収支(2月)8:50
予想 4200.0億円 前回 -3254.0億円
予想 -1190.0億円 前回 3928.0億円(季調済)

【ユーロ圏】
ユーロ圏消費者物価指数・確報値(2月)19:00
予想 0.9% 前回 0.9%(前年比)
予想 1.1% 前回 1.1%(コア・前年比)

【南アフリカ】
実質小売売上高(1月)20:00
予想 -2.4% 前回 -1.3%(前年比)

【米国】
MBA住宅ローン申請指数(12日までの週)20:00
予想 N/A 前回 -1.3%(前年比)

住宅建築許可件数(2月)21:30
予想 170.5万件 前回 188.6万件

住宅着工件数(2月)21:30
予想 156.4万件 前回 158.0万件

FRB政策金利 18日3:00
予想 0.0-0.25% 現行 0.0-0.25%

【カナダ】
消費者物価指数(2月)21:30
予想 0.7% 前回 0.6%(前月比)
予想 1.3% 前回 1.0%(前年比)

【ブラジル】
ブラジル中銀政策金利 18日6:00
予想 2.5% 現行 2.0%

【NZ】
GDP(第4四半期)18日6:45
予想 0.2% 前回 14.0%(前期比)
予想 0.5% 前回 0.4%(前年比)

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執筆者 山岡和雅

執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長

1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員

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