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週末にかけてドル安に調整、雇用統計の弱さがきっかけ

見通し 

週末にかけてドル安に調整、雇用統計の弱さがきっかけ

ポンドは神経質な動き、EUとの協議をにらむ展開

【本日の見通し】ドル売り基調一服へ、英国とEUとの自由貿易協定の協議の動向にも注目

 ドル売りが一服し、ドル円は104円台前半推移。
先週末の米雇用統計がかなりさえない数字となり、
リスク選好のドル売りが一服した。
ユーロドルは依然として堅調な地合いとなっているが、1.21台後半から値を落とす展開に。

 米雇用統計はNFPが予想よりも鈍化、
民間部門の雇用の伸びがかなり落ちており警戒感を誘った。
失業率は予想通り低下しているが、労働参加率が落ちており、いい形での低下ではない。
(失業率は労働参加率が下がる(職探しをあきらめる人が増える)ことでも低下する)
こうした状況が警戒感を誘った格好に。
追加経済対策期待もあって、米債利回りが急騰しており、ドル買いの動きが強まりそう。

 ユーロは雇用統計後のドル買いに対して、いったん発表前の水準近辺までの調整が入るなど
地合いの強さを感じさせたが、週末にかけて再びユーロ売りドル買いに。
1.21台を維持しており、地合いは堅調。

 ポンドはEUとの自由貿易協定の協議がまとまらず、警戒感から朝は少し下げているが
協議は継続しておりリスクを意識しながらも様子見。

【本日の戦略】ポンドに注意

 ポンドはさすがに山場
どちらに行ってもいいように注目してみていく展開。

 ハードブレグジットの可能性がありそうでやや手が出しにくい。
ドル円は104円台前半推移か。リスク選好一服でドル売りが収まっている。
もっとも上値は重そう。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

【東京市場】ドル円は103円台後半推移

 ドル円は103円台後半での推移が続いた。
昨日の海外市場で103円67銭を付けたドル円は、NY午後の買い戻し局面で104円ちょうど前後が重くなり、103円台後半で東京朝を迎えた。
戻りの重さが確認されたこともあり、朝方はドル売りが優勢で103円74銭まで値を落としたが、下値進行はそこまで。
NY市場の安値にも届かず買いが入ると、その後はじりじりと上昇も103円95銭前後までと104円には届かずという流れに。
 この後の米雇用統計発表を控える中で積極的な取引を手控える動きが見られた面も。

 昨日1.2175前後まで上昇した後1.21台前半まで戻したユーロドルは1.2150前後のレンジ取引に終始した。
レンジは1.2139から1.2154までとなっており、ユーロ高ドル安基調を意識も上下ともに目立った動きを見せなかった。

【ロンドン市場】ポンド振幅

 ポンドは振幅。やや売りが出た後、
EU関係者が合意が近いと発言した報じられて上昇の場面も、買いは続かず。

 ドル円は104円ちょうど前後での推移が続いた。雇用統計待ちの展開に。

 ユーロドルは堅調で、ドル安基調は継続。

【NY市場】雇用統計予想を大きく下回る

 米雇用統計はかなり弱めの数字となった。
NFPは民間部門の雇用の伸びが大きく鈍化し、予想をかなり下回る伸びにとどまっている。
失業率は予想通りも労働参加率が低下しており、あまりいい形での低下ではない。
平均時給は高め。
発表後はドル売りに対する調整が強まった。
リスク選好一服の展開に。
ドル円は104円台をしっかり回復しての展開。
いったんドル買いで下げた後、値を戻すなど地合いの強さを感じさせたユーロドルは
夕方にかけて値を落とす展開に。
ポンドは軟調、EUとの自由貿易協定の協議が難航して警戒感。

-+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《12/4 金曜日》
    ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  103.84  1.2144  126.10
高値  104.24  1.2178  126.68
安値  103.74  1.2110  126.04
終値  104.17  1.2121  126.32
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《12/4 金曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経  26751.24 -58.13
DOW   30218.26 +248.74
S&P    3699.12 +32.40
Nasdaq  12464.23 +87.05
FTSE   6550.23 +59.96
DAX   13298.96 +46.10
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《12/4 金曜日の商品市場》
NY原油先物1月限(WTI)(終値)
1バレル=46.26(+0.62 +1.36%)
NY金先物2月限(COMEX)(終値)
1オンス=1840.00(-1.10 -0.06%)
+—+—+—+—+—+—+—+—+-
《12/4 金曜日に発表された主な経済指標》

【豪州】
小売売上高(10月)09:30
結果 1.4%
予想  前回 -1.1%(前月比)

【インド】
中銀政策金利(12月)13:30
結果 4.0%
予想 4.0% 前回 4.0%(インド中銀政策金利)

【シンガポール】
小売売上高(10月)14:00
結果 0.2%
予想  前回 -4.2%(-4.5%から修正)(前月比)
結果 -8.6%
予想 -8.3% 前回 -10.7%(-10.8%から修正)(前年比)

【ユーロ圏】
ドイツ製造業新規受注(10月)16:00
結果 2.9%
予想 1.5% 前回 1.1%(0.5%から修正)(前月比)
結果 1.8%
予想 0.2% 前回 -1.1%(-1.9%から修正)(前年比)

【カナダ】
雇用統計(11月)22:30
結果 6.21万人
予想 2.0万人 前回 8.36万人(雇用者数)
結果 8.5%
予想 9.0% 前回 8.9%(失業率)

国際商品貿易(10月)22:30
結果 -37.6億カナダドル
予想 -31.0億カナダドル 前回 -38.2億カナダドル(-32.5億カナダドルから修正)(国際商品貿易)

【米国】
雇用統計(11月)22:30
結果 24.5万人
予想 46.0万人 前回 61.0万人(63.8万人から修正)(非農業部門雇用者数)
結果 6.7%
予想 6.7% 前回 6.9%(失業率)
結果 0.3%
予想 0.1% 前回 0.1%(平均時給(前月比))
結果 4.4%
予想 4.2% 前回 4.4%(4.5%から修正)(平均時給(前年比))

民間部門雇用者数
結果 34.4万人
予想 54.0万人 前回 87.7万人(90.6万人から修正)

製造業雇用者数
結果 2.7万人
予想 4.0万人 前回 3.3万人(3.8万人から修正)

週平均労働時間
結果 34.8
予想 34.8 前回 34.8

労働参加率
結果 61.5%
予想 61.7% 前回 61.7%

貿易収支(10月)22:30
結果 -631.0億ドル
予想 -648.0億ドル 前回 -621.0億ドル(-639.0億ドルから修正)(貿易収支)

耐久財受注・確報値(10月)5日0:00
結果 1.3%
予想 1.3% 前回 1.3%(前月比)
結果 1.3%
予想 1.3% 前回 1.3%(輸送除くコア・前月比)

製造業新規受注(10月)5日0:00
結果 1.0%
予想 0.8% 前回 1.3%(1.1%から修正)(前月比)
+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《12/4 金曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》

【ユーロ圏】
*ボーヌ仏ヨーロッパ問題担当副大臣
不満足とみなされるいかなるブレグジット合意も拒否する。

*EU大統領報道官
ロンドンで集中した協議が続いている
きょうはEUと英国の交渉に関する常駐代表委員会(COREPER)は予定していない。

*ECB当局者、債券購入の12カ月延長にもオープン。
(関係者を引用、ブルームバーグ)

【英国】
*シャルマ英ビスネス相
通商交渉は難しい局面に入っている。
依然として解決されるべき困難な課題がある。

*サンダース英中銀委員
利下げとQEの組み合わせが最善の刺激策となろう。
QE単独では刺激策としての効果に欠ける。
英中銀は緩やかな追加利下げに向かう見込み。
経済の下方リスクが深刻化した場合は、明確な行動が必要。
QEを拡大する余地は依然としてある。

*EU関係者、英国との貿易交渉は合意に迫っている=ロイター
英国とEUの通商交渉、週末が終わるまでに合意の見通し。

英政府報道官
英国、EUとの通商交渉は「極めて難しい地点」にある。
交渉のための時間は非常に限られている。
アイルランド国境についての合意達成にコミット。

【日本】
*菅首相
新型コロナ、極めて警戒すべき状況が続いている。
営業時短協力店舗に国としてしっかり支援。
安全性、有効性最優先しワクチン接種準備に万全。
来週早々に経済対策を決定する。
雇用調整金特例措置の延長予算を確保、追加経済対策。
厳しい状況乗り越え経済回復の足掛かりにしたい、経済対策。
人口減少の中で雇用を増やす。
環境対応は経済成長の制約ではない。
環境投資で大きく踏み込む、2兆円の基金設立。
電気自動車などの普及に必要な蓄電池開発を支援。
世界中の環境投資資金を呼び込む。
デジタル関係で1兆円規模を確保、経済対策。
民間から100人規模の高度専門人材迎える、デジタル庁。
当面は何が起きても対応できるよう十分な予備費を確保する。
TPP11の着実な実施と拡大に努める。
日米同盟の強化など確認、バイデン次期米大統領との会談。
東京五輪に強い意欲、人類が団結してウイルスに勝った証として。

【米国】
*バイデン氏
11月の米雇用統計は厳しい内容だった。
非常に暗い冬がまっている。
議会は経済支援のために、いま行動の必要。
連邦政府もステップを上げる必要。
州は感染に対応するため資金調達の必要。
米国人にはいまも来年も支援が必要。
超党派の提案には励まされる。
議会は来年、刺激策で行動する必要。
私とハリス氏は経済計画策定で作業を行っている。
労働市場を完全な状態に戻す。

*エバンス・シカゴ連銀総裁
2020年の経済は歴史的な厳さだった。
2021年には楽観的。ワクチンに期待。
米雇用統計は若干失望的な内容。
FRBの融資プログラムは非常に重要。
回復と伴にイールドカーブのスティープ化が見込まれる。
低インフレへの懸念までには、まだ道は遠い。

*クドロー米国家経済会議(NEC)委員長
米経済は依然V字回復にある。
パンデミックが来年の米経済を減速させる可能性。
ホリデーシーズンの感染拡大で都市封鎖が必要になると考え
ていない。
トランプ大統領は的を絞ったウイルス救済策を支持。
9080億ドルが多過ぎるかの質問には言及せず。
米雇用統計は非常に良好。
11月の数字はたった1カ月だけの数字。

*カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁
6.7%の失業率は誤解を招く。
真の失業率は約10%で、不況のピークと同じくらい悪い。
ワクチンは非常に良いニュース。
6か月前よりもはるかに素晴らしい。
ワクチンが広く普及すれば、来年下半期は力強い回復も。
現時点と来年下半期の間の道筋が不安定。
+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《本日予定されている主な経済指標》

【中国】
貿易収支(11月)時刻未定
予想 537.5億ドル 前回 584.4億ドル

【日本】
景気一致指数・速報値(10月)14:00
予想 85.7 前回 81.1

景気先行指数・速報値(10月)14:00
予想 93.3 前回 92.5

【ユーロ圏】
ドイツ鉱工業生産(10月)16:00
予想 0.7% 前回 1.6%(前月比)
予想 -4.8% 前回 -7.3%(前年比)

【カナダ】
Ivey購買担当者景況感指数(11月)8日0:00
予想 N/A 前回 54.5

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執筆者 山岡和雅

執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長

1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員

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