ドル安基調強まり、ドル円一時106円割れ
ドル安基調強まり、ドル円一時106円割れ
日本GDPの歴史的減速なども円高誘う
ユーロドルは1.1880前後まで。1.19手前の売りが頭抑える
【東京市場】ドル円もみ合い、ユーロほぼ全面高
週明けの東京市場でドル円は106円台半ば前後でのもみ合いとなった。何度か106円50銭割れを試したものの、
先週末NY市場同様にそこからの売りには慎重。もっとも。106円60銭台を買い上げる勢いもなく、
106円50銭台を中心としたもみ合いが続いた。
週末予定されていた米中閣僚級通商協議が延期されるなど、米中関係の悪化懸念が重石となっているものの、
円買いを進めるだけの勢いも見られず。ユーロドルでのユーロ高ドル安基調もドル売りに寄与しているが、
中期的トレンドはまだ上方向との意識が強く、下がると買いが入る流れに。
ユーロドルは先週末の高値を超えて午前、午後と1.1860台をトライ。
午前に1.1867近辺まで付けた後は1.1850前後がしっかりとしており、堅調地合いを維持している。
【ロンドン市場】ドル円直近サポート割り込む
ドル円は先週末海外市場の安値を割り込み売りが加速する格好で106円台前半に。
ユーロドルが1.18台後半でしっかりとなるなど、ドル安が加速している。
クロス円も軟調、対ドルでのユーロやポンドの買いに比べて円買いの勢いが勝っている。
株高が一服していることも円高に寄与。
【NY市場】ドル円106円ちょうど前後
ドル安円高の勢いが続き106円割れを午前中に付けた。
その後はもみ合い。105円台での売りに慎重で頭の重い展開に。
ユーロドルは1.1880前後まで、1.19手前の売りに頭を抑えられた。
IMM通貨先物のユーロ買いポジションが大きく積みあがるなど
ユーロ高を意識する動きが強いが突っ込んだ買いには慎重。
【本日の見通し】円高傾向
ドル円は106円台前半の買いをこなして値を落としている。
もっとも106円割れでの売りには慎重。
ただ、戻りがかなり鈍く頭の重い展開となっており
いったんは下を試す展開が見られそう。
ユーロドルは1.19手前の売りが継続。1.1880台にしっかり乗せると流れが変わる可能性も
上値での売りがまだ残っている。
押し目は限定的でドル安基調が継続する中、上の期待感は強い。
【本日の戦略】戻り売り
ドル安基調継続も105円台での売りには慎重。
戻りを確認して売りに回りたいところ。
※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません
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《8/17 月曜日》
ドル円 ユーロドル ユーロ円
始値 106.61 1.1844 126.28
高値 106.68 1.1881 126.46
安値 105.94 1.1829 125.68
終値 106.00 1.1870 125.83
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《8/17 月曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経 23096.75 -192.61
DOW 27844.91 -86.11
S&P 3381.99 +9.14
Nasdaq 11129.73 +110.43
FTSE 6127.44 +37.40
DAX 12920.66 +19.32
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《8/17 月曜日の商品市場》
NY原油先物9月限(WTI)(終値)
1バレル=42.89(+0.88 +2.09%)
NY金先物12 月限(COMEX)(終値)
1オンス=1998.70(+48.90 +2.51%)
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《8/17 月曜日に発表された主な経済指標》
【日本】
GDP1次速報値(2020年第2四半期)08:50
結果 -7.8%
予想 -7.5% 前回 -0.6%(前期比)
結果 -27.8%
予想 -26.9% 前回 -2.2%(前期比年率)
結果 1.5%
予想 1.7% 前回 0.9%(GDPデフレータ・前年比)
鉱工業生産(確報値)(6月)13:30
結果 1.9%
予想 前回 2.7%(前月比)
結果 -18.2%
予想 前回 -17.7%(前年比)
結果 6.2%
予想 前回 -11.6%(設備稼働率・前月比)
【米国】
ニューヨーク連銀製造業景気指数(8月)21:30
結果 3.7
予想 15.0 前回 17.2(ニューヨーク連銀製造業景気指数)
対米証券投資(6月)05:00
結果 1130億ドル
予想 n/a 前回 1181億ドル(1270億ドルから修正)
ネットTICフロー合計
結果 -679億ドル
予想 n/a 前回 -159億ドル(-45億ドルから修正)
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《8/17 月曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》
【日本】
*西村再生相
感染拡大状況によりステージ4なら緊急事態宣言視野に。
【NZ】
*アーダーン首相
選挙を10月17日まで4週間延期する。
【米国】
*ロス米商務長官
中国はこれまで大量の米農産物を購入してきている。
中国と米国は様々なレベルでの話し合いを継続している。
ティックトックについては忙しく精査中、正式な措置は決まっていない。
*トランプ米大統領
ファーウェイは米国をスパイしている。
中国は先週、最大規模のトウモロコシを購入。
郵政公社にアマゾンなどへの料金引き上げを促す。
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《本日予定されている主な経済指標》
【米国】
住宅建築許可件数(7月)21:30
予想 132.5万件 前回 125.8万件(124.1万件から修正)
住宅着工件数(7月)21:30
予想 124.5万件 前回 118.6万件
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執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長
1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員