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ドル全面安の流れ、株高などがドルひっ迫感後退につながる

見通し 

ドル全面安の流れ、株高などがドルひっ迫感後退につながる

NY原油は軟調地合い継続も、他市場への影響収まる

日銀追加緩和を好感も、インパクトは限定的

【東京市場】ドル全面安

ドル全面安の動きとなった。特に目立ったのがポンドと豪ドルの対ドルでの上昇。
 ポンドは今日からジョンソン首相が公務に復帰ということで期待感が強まったほか、週末に英紙が首相が今週にもロックダウンの緩和計画を示すと報じたことで、買いが入りやすくなった。
 豪ドルは新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着き、早期の経済再開に向けた期待感が広がっていることが買いにつながった。
 ドル円、ユーロドルなどでもドル売りが広がっており、ドルは全面安。
 米株先物時間外取引が上昇。日経平均も大きく上昇する中で、リスク警戒の動きが後退。ドルひっ迫感が後退した。

【ロンドン市場】ドル売り継続

 株高などを受けてドルのひっ迫感後退が目立つ展開となり、ドルは全面安基調に。
NY原油は軟調も、パニック的な動きではなく、為替市場への影響は限定的に。
黒田総裁は国債の積極的な買い入れを会見で強調。
比較的好感を持って見られたが、影響は限定定期に。

 ユーロは先週末にムーディーズがイタリアのジャンク級への格下げを見送ったことも大きい。

【NY市場】一時107円割れ

 朝方に一時107円を割り込む動き。
ロンドン市場までのドル売りが継続する中での動きとなった。
もっともすぐに値を戻すと、この時間帯はドル売りが一服しもみ合いに。
1.0860近辺までユーロ買いドル売りが進んでいたユーロドルも動きが落ち着いた。

 NY原油は12ドル台まで下落。警戒感も株高の動きなどが見られ限定的。
米株式市場は米経済が予想よりも早く再開されるとの思惑を背景にしっかり。

【本日の見通し】リスク選好もドル売りに

 ドル売りの動きが継続している。
株高の動きが広がるなどリスク選好の動きも、円売りではなく、ドルひっ迫感後退によるドル売りに。
5月からの段階的な米経済の再開に向けた動きが好感されている。
トランプ大統領は再開権限を持つ州知事に対するガイドラインを示すなど
再開に向けた動きを強めており、米経済の回復に向けた期待感が大きい。
 

【本日の戦略】戻り売り

 107円近いところで売りに回りたくないという印象。
ドル円は戻りを丁寧に売ってみたい。
リスク選好の動きがドル売りになる流れでドル円は買いに回りにくい。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

-+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《4/27 月曜日》
   ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  107.56  1.0804  115.94
高値  107.64  1.0860  116.51
安値  106.99  1.0799  115.88
終値  107.25  1.0829  116.17
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《4/27 月曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経  19783.22 +521.22
DOW   24133.78 +358.51
S&P    2878.48 +41.74
Nasdaq  8730.16 +95.64
FTSE   5846.79 +94.56
DAX   10659.99 +323.90
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《4/27 月曜日の商品市場》
NY原油先物6月限(WTI)(終値)
1バレル=12.78(-4.16 -24.56%)
NY金先物6 月限(COMEX)(終値)
1オンス=1723.80(-11.80 -0.68%)
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《4/27 月曜日に発表された主な経済指標》

【日本】
日銀政策金利 12:08
結果 -0.10%
予想 -0.10% 現行 -0.10%

【香港】
貿易収支(3月)17:30
結果 -347億香港ドル
予想 -385億香港ドル 前回 -386億香港ドル

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《4/27 月曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》

【日本】
*日銀金融決定会合
日本銀行金融政策決定会合は新型コロナウイルスの影響を鑑みイカの追加措置
社債・CPの購入増額
新型コロナウイルス対応金融支援特別オペ拡充
国債を積極的に買い入れ
1.CP・社債の購入 全員一致
追加買い入れ枠を合計20兆円の残高を上限に実施、合わせて発行体ごとの買い入れ限度を大幅緩和、残存期間を5年まで延長
追加買い入れ枠についてはそれぞれ1兆円から7.5兆円に増額、追加買い入れ枠以外の既存分はそれぞれ約2兆円、約3兆円の残高を維持
増額買い入れは2020年9月まで継続
2新型コロナ対応金融支援特別オペ拡充
3月導入した同オペについて
1)対象担保範囲の家計債務を含めた民間債務全般への拡充、担保対象を3月末時点で約8兆円から約23兆円に。
2)対象先を拡大し、系統会員金融機関などを含める
3)利用残高に相当する当座預金への0.1%の付利
3国債のさらなる積極的な買い入れ
当面、長期国債、短期国債ともにさらに積極的な買い入れを行う(上限提示を取りやめ)
日本銀行は4月27日会合での「経済物価情勢の展望」展望レポートを公表
経済は当面内外における新型コロナウイルス感染症の拡大の影響から厳しい状態が続くとみられる。
また、物価についても消費者物価の前年比は当面感染症拡大や原油価格下落などの影響を受けて弱含む
内外での感染症拡大の影響が和らいでいけば、ベントアップ需要(抑制されていた需要)の顕在化や挽回生産が予想されることに加え、
緩和的な金融環境や政府の経済対策にも支えられて経済は改善。物価も徐々に上昇率を高める
今回の見通しにおいては感染症拡大の影響が世界的にみて本年後半にかけて和らいでいくことを想定。
先行きについては不透明感が極めて強い
リスクバランスは新型コロナウイルスの影響を中心為下振れリスクの方が大きい
経済・物価の現状
内外における新型コロナウイルスの影響により厳しさを増している。
海外経済は感染症の大流行の影響で急速に落ち込んでいる。そうした下で輸出や鉱工業生産は減少している。
業況感は悪化しており設備投資は増勢の鈍化が明確。

*経済・物価の見通し(展望レポート)
1)当面
内外における新型コロナウイルスの影響から厳しい状態が続く
インバウンド消費を含めた輸出は低迷した状態を続けるとみられる
消費者物価の前年比はプラスで推移も、先行きは弱含むとみられる。
2)やや長い目
きわめて不確実性が大きい
今回の見通しについては本年後半にかけて新型コロナの影響が和らいでいくことを想定
海外経済ベントアップ需要や挽回生産が押し上げに作用し、各国・地域の積極的なマクロ政策の効果も発現。
日本経済も内外で感染症拡大の影響が和らいでいけば改善
輸出は再び増加に向かう
国内需要なベントアップ需要の顕在化が予想されることに加え、緩和的な金融環境、政府の経済対策に支えられ持ち直しに転じ、先行き増加。
3)金融環境
内外の金融資本市場で感染症拡大を受けて不安定な動き
世界的にみて企業金融に影響
各国・地域の中央銀行は金融市場の安定維持、企業金融の円滑確保のため積極対応。
経済物価のリスク要因
新型コロナの拡大終息時期や内外経済に与える影響によって先行き経済・物価の見通しが変わりうるため不透明感が極めて強い。
感染拡大の影響が終息するまで企業・家計の中長期的な成長期待が大きく低下しないなどの前提についても大きな不確実性。
リスクバランスは経済・物価ともに下振れリスクが大きい。

*麻生財務相 
経済対策について
財政健全化のためには間違いなく経済成長が必要
V字回復の手前で企業がつぶれ雇用がなくならないようにしなければならない
厳しい状況を支援するために多額の赤字公債で賄う
緊急経済対策の効果が出て、企業は雇用維持、事業継続し、底が抜けないようにしてもらうことによってV字回復、
それによって財政健全化という道に再び歩み出せるようにしなければならない
日銀の金融政策について
金融市場の安定と円滑な企業金融の支援に万全を期するなどの観点から適切な対応が取られている
金融政策の具体的な手法は日銀に委ねられている、今後の取り組みについてコメントは差し控える
経済・物価・金融情勢を踏まえて物価安定の目標の実現に向けて努力されていると期待
為替は1ドル=107-108円、金利も変わらず、大したもんだ

*西村経済再生相 
日銀金融政策決定会合にオブザーバー参加した西村経済再生相
危機感覚をシェアするために参加
政府と日銀はポリシーミックスを強化
日銀との緊密な連携を継続

*黒田日銀総裁
日銀は債券購入をより積極的に行う
日本経済は厳しさが増している
厳しい状況が続くこと予想される
リスクは下方向に傾いている
感染拡大収束まで世界的に経済活動の抑制続く
新型コロナ感染拡大は日本経済に深刻な影響を与えている
感染拡大の収束後の改善ペースは不確実性大きい
今後も感染拡大の影響を最大限注視
必要なら躊躇なく追加緩和行う
物価目標2%の実現、見通し期間を越えて相応の時間かかる
2%の物価目標目指していることは変わらず
強力な金融緩和を粘り強く続ける
債券市場の流動性低下はいろいろな指標で明らか
80兆円超え含めて国債買い入れを積極的に行う
国債買い入れ、上限設けず行っていく
物価のモメンタムはいったん損なわれた状態にある
物価は22年度でも1%程度、見通し期間の間に2%に達しない
財政政策と金融政策の相乗効果も当然期待している
政府の政策の下で日銀も金融緩和を強化した
新たな資金供給策、それほど時間かからずできる
国債買い入れ、あくまで金融政策上の必要性の観点
国債買い入れ、財政資金の調達支援が目的ではない
金融市場、まだまだ警戒すべき点多い
CP・社債市場は、かなりひっ迫してきている
資金繰りを皆急いでおり、その面ではリーマンより厳しい
政策金利引き下げ、選択肢から排除せず
感染拡大めどつくまで、金融面から資金調達維持と安定が大事
(記者会見)

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《本日予定されている主な経済指標》

【日本】
失業率(3月)8:30
予想 2.5% 前回 2.4%

有効求人倍率(3月)8:30
予想 1.40 前回 1.45

【米国】
卸売在庫・速報値(3月)21:30
予想 -0.5% 前回 -0.7%(前月比)

S&Pケースシラー住宅価格(2月)22:00
予想 3.13% 前回 3.08%(20都市・前年比)

コンファレンスボード消費者信頼感指数(4月)23:00
予想 87.9 前回 120.0

-☆-★-☆-★-☆-★-☆-

執筆者 山岡和雅

執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長

1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員

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