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ドルの買い戻し優勢 ドルキャッシュ需要の再開か

見通し 

ドルの買い戻し優勢

米指標はかなり弱め、深刻な状況にドルキャッシュ需要も

フィッチメキシコ外貨建て発行体格付け格下げ

【東京市場】一時106円台トライ

 ドル円は上値の重い展開がつづいた。
一時107円を割り込み、昨日NY市場での安値も割り込んで106円93銭を付ける場面も見られた。
もっとも、106円台での売りには居慎重で、すぐに107円台を回復。107円20銭近辺が重くなっており、
戻りも限定的となった。

 昨日のドル円の下げはドル安主導となったが、
朝の下げは円高主導でユーロ円なども値を落とし117円70銭前後から117円40銭台まで下落。
ドル円が106円90銭台から107円20銭近辺まで戻す中で117円70銭台に戻したが、
その後も円高の動きが続いたこと、午後に入ってユーロ売りが進んだことなどから、
午前の安値を割り込んで117円30銭台まで値を落とした。

【ロンドン市場】ドルしっかり

 ドル円は東京市場で106円台での売りが控えられたこと、
ユーロドルの1.10近辺が重いことなどから、
今週のドル安の調整が入り、ドルの買い戻しが優勢に。

 ドル円は107円台前半でしっかり、ユーロドルは1.09ちょうど前後での推移に。

【NY市場】朝方ドル買い強まる

 米指標の弱さが目立つ中でドル買いが広がるという展開に。
21時半発表の米小売売上高、NY連銀景況指数はともに予想よりも悪化。
予想自体もかなり厳しい数字だっただけに、状況の深刻さが意識された。
特にNY連銀景況指数は記録的な弱さに。

 こうした状況を受けてここのところ後退していたドルひっ迫感が意識されたと見られた。

 高値一服後は少し値を戻し107円台半ば前後での推移に。

 ユーロドルの1.10台が重く調整が入ったこともドルの買い戻し基調に寄与。

【本日の見通し】もみ合いから方向性探る

 もみ合いから方向性を探る展開に
米指標発表後のドル買いは一時的。
ドルひっ迫感自体はそこまで強まる状況には見えず
リスク警戒の動きが広がると、ドル売り円買いになる状況も出てきそう。

 メキシコの長期外貨建て格付けをフィッチが格下げしたように
新型コロナウイルスの対応による財政支出の急拡大を受けて
体力のない新興国の財政不安が広がると、ドル買いが強まる可能性も。
対主要国通貨だけでなく新興国通貨動向も注意しての展開に。

【本日の戦略】押し目買いも

 デイトレであれば買いからのパターンも
107円台をしっかり割り込むようだと売りに回る。
もっともスウィングではやや危険という印象も。
107円台前半を買い下がり、早めにストップも利益確定もという印象。
ただ情勢はすぐに変わるだけに無理をせず。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

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《4/15 水曜日》
   ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  107.22  1.0980  117.71
高値  107.86  1.0991  117.78
安値  106.93  1.0857  116.80
終値  107.46  1.0910  117.19
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《4/15 水曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経  19550.09 -88.72
DOW   23504.35 -445.41
S&P    2783.36 -62.70
Nasdaq  8393.18 -122.56
FTSE   5597.65 -193.66
DAX   10279.76 -416.80
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《4/15 水曜日の商品市場》
NY原油先物5月限(WTI)(終値)
1バレル=19.87(-0.24 -1.19%)
NY金先物6 月限(COMEX)(終値)
1オンス=1740.20(-28.70 -1.62%)
-+—+—+—+—+—+—+—+—+-
《4/15 水曜日に発表された主な経済指標》

【インド】
卸売物価指数(3月)15:43
結果 1.00%
予想 1.26% 前回 2.26%(前年比)

【米国】
MBA住宅ローン申請指数(04/04 – 04/10)20:00
結果 7.3%
予想 N/A 前回 -17.9%(前週比)

小売売上高(3月)21:30
結果 -8.7%
予想 -8.0% 前回 -0.4%(-0.5%から修正)(前月比)
結果 -4.5%
予想 -5.0% 前回 -0.4%(コア・前月比)

ニューヨーク連銀製造業景気指数(4月)21:30
結果 -78.2
予想 -35.0 前回 -21.5

鉱工業生産指数(3月)22:15
結果 -5.4%
予想 -4.0% 前回 0.5%(0.6%から修正)(鉱工業生産指数)
結果 72.7%
予想 74.0% 前回 77.0%(設備稼働率)

企業在庫(2月)23:00
結果 -0.4%
予想 -0.4% 前回 -0.3%(-0.1%から修正)(前月比)

米週間石油在庫統計(バレル・前週比)23:30 
原油   +1924.8万(5億0362万)
ガソリン +491.4万(2億6222万)
留出油  +628万(1億2900万)
(クッシング地区)
原油   +572.4万(5497万)
*()は在庫総量

対米証券投資(2月)16日5:00
予想 N/A 前回 209億ドル

【カナダ】
カナダ中銀政策金利 23:00
結果 0.25%
予想 0.25% 現行 0.25%
+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《4/15 水曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》

【米国】
*トランプ米大統領
米国のWHOへの資金拠出を停止する
JPモルガン、ゴールドマンサックス、シティの主要銀行と電話で話す
一部の州で5月1日より前に営業を再開。
再開計画実施のためにすべての知事と話をする
各知事にはすぐに話をする。
株式市場は史上最高値をすぐに付ける
知事たちに対して強い提案を行う
食事の提供はウイルス対応として継続
29の種でウイルスに対して非常に良い状況
死者数を10万人以下にすることを望む
いくつかの州では非常に短期間、ほとんどすぐに再開が可能
宗教指導者とも再開について金曜日にホワイトハウスで話し合う
グーグル、アップル、ロッキード、ハネウェル、ADMなどと話し合う

*デイリー・サンフランシスコ連銀総裁
新型ウイルスからの回復過程は迅速なものにはならないだろう
V字型の回復は予想していない
年内はネガティブな動き続き、来年は次第に回復することを期待
今後の見通しは新型ウイルスの感染拡大の進行具合に依存する
政府が制限措置を解除し、市民が自信を取り戻すまでには時間がかかるだろう
不透明感が経済見通しに広がっている
FEDは危機が過ぎ去ったあとまで、ゼロ近辺の金利にコミット
FEDの施策に対する市場の好反応を大変うれしく思っている

*米地区連銀報告(ベージュブック)
米経済は急激かつ突如に萎縮した。
企業の見通しはかなり不透明。
大半が今後数ヵ月の間に状況が悪化すると見込む。

*ボスティック・アトランタ連銀総裁
第3四半期は回復を見始める時になるかもしれない。
公的部門に深刻で悲観的な影響が見られる。
3月の失業率は報告されている数字よりも恐らく高い。
FRBの行動で市場の流動性は改善。
正常化は公的機関の衛生対応次第。
大胆かつ積極的な行動がリスクに対応する最善策。
インフレについては懸念していない。

【ユーロ圏】
*ドイツ政府
少なくとも8月末まで大規模な市民イベントは禁止する方針。

【カナダ】
*カナダ中銀
新たに最大500億加ドルまで地方債を購入。
新たに最大100億加ドルまで社債を購入。
数週間のうちに開始へ。
ターム物レポを最大2年間延長。
必要に応じて、規模や期間を調整。

*カナダ中銀声明
景気は短期的に記録的急落を示す可能性。
ベースケースの見通しは廃棄。
第1四半期のGDP見通しは1~3%の縮小見込む。
第2四半期のインフレはゼロ%付近に接近見込む。
生産はしばらく、パンデミック前よりも低い水準の公算。
回復の時期はかなり不透明。

【その他】
*G20財務相・中央銀行総裁
テレビ電話会議を開催。
資金流出に直面する途上国の債務返済猶予。
優先事項はウイルス感染が医療や経済に与える影響克服。
世界経済や金融システムの維持に努力を惜しまず。
必要に応じて追加的な措置を講じる用意。
世界銀行などによる途上国への2000億ドル超の早期支援を承認。

【NZ】
*ロバートソンNZ財務相 
新型コロナウイルスの制限が緩和されたときに、経済を(一気に回復させる必要がある
基幹的なビジネスをサポートするための様々な手段がある
レベル3ロックダウンで強調されているのは安全な経済活動。
次の予算は経済の回復、キックスタートに焦点を当てたものとなる
今回の危機で特定の輸出市場への過度な依存のリスクを示した
将来的には輸出市場の多様化が必要になる。
経済をリセットする機会。
何千もの国民が新しいスキルを獲得し再訓練していく必要

-+—+—+—+—+—+—+–+—+-
《本日予定されている主な経済指標》

【豪州】
失業率(3月)10:30
予想 5.4% 前回 5.1%

雇用者数(3月)10:30
予想 -3.00万人 前回 2.67万人

【ユーロ圏】
ドイツ消費者物価指数・確報値(3月)15:00
予想 0.1% 前回 0.1%(前月比)
予想 1.4% 前回 1.4%(前年比)

ドイツ調和消費者物価指数・確報値(3月)15:00
予想 0.1% 前回 0.1%(前月比)
予想 1.3% 前回 1.3%(前年比)

ユーロ圏鉱工業生産(2月)18:00
予想 -0.1% 前回 2.3%(前月比)
予想 -1.9% 前回 -1.9%(前年比)

【米国】
新規失業保険申請件数(11日までの週)21:30
予想 546.2万件 前回 660.6万件

フィラデルフィア連銀景況指数(4月)21:30
予想 -32.0 前回 -12.7

住宅建設許可件数(3月)21:30
予想 129.6万件 前回 145.2万件(146.4万件から修正)

住宅着工件数(3月)21:30
予想 130.0万件 前回 159.9万件

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執筆者 山岡和雅

執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長

1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員

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